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魔王の日常  作者: НАЯЦ
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EX.6 地底からの来訪者 後語り

ライリは自室のゆったりとした椅子で茶を楽しんでいた。『地中神』の一件が落ち着き、城はまた平穏を取り戻していた。


「ライリ様」

「うん?」


ドールがスッと現れた。手には茶請けの菓子を持っている。差し出されたそれを受け取り、早速机の上に置く。ドールにも席を勧め、茶を注いだ。


「美味しいですね」

「そうか?私が自分でれたのだが。気に入って貰えて何よりだ。それで、どうした?」

「はい。『地中神』を地面から引きずり出した時の魔法、あれはどのようにして?」


ふふ、と勿体ぶるように笑うライリ。すぐ傍の作業机に乗った古ぼけた紙の束を取り上げると、ドールに差し出した。


「『魔術の混合における実験の過程、結果及び考察』ですか……」

「どこの誰が書いたかは分からないがな。その中の記述に書いてあったようにやったんだ」


曰く、『大地』属性の魔法は『大地』を媒介して発動される魔法であり、一度『大地』に『魔力の道』を作り上げる行程がある。その行程は魔法の発動が完了するまで存続する。その『魔力の道』に合わせるように『他の』属性の魔法を注ぎ込むことで、『他の』属性の力を持った『大地』属性の魔法を発動させる事が可能である。

しかし、その際には根本の『大地』属性の魔法を発動させる者が持つ魔力と同質の魔力でなくてはならない為、発動は非常に困難である。

また、『大地』属性の魔法以外では『魔力の道』を見出みいだすことは困難で、今のところ『他の』属性の魔法を付加して発動させる事が出来るのは『大地』属性の魔法のみである。


(……『魔法を発動させる者が持つ魔力と同質の魔力でなくてはならない』だって?僕の魔力の質と合わせられるのは可能性があるとして、ピクシーであるチサトの魔力にまでも合わせたって言うのか……)


ドールは驚愕した。目の前で楽しそうに茶をすすり、美味しそうに茶請けの菓子を頬張るこの魔王は並みの、いや熟練の魔法使いですら困難な他人の魔力と同調すると言う事を2人分同時にこなしたと言う事に。


(恐ろしい方だな、ライリ様は……)


そんなドールの想いを他所よそに、ゆったりとした時間が流れていく。

この世界における『神』と『精霊』はほぼ同義です。

『神』は『精霊』よりも力が強く、高い能力を持ちます。

ただし、基準が明確でないため、扱いとしては『ほぼ』同じとなります。

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