表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王の日常  作者: НАЯЦ
20/28

EX.5 魔王設定決定戦 Act4 チサト・ラム編

今回のEXシリーズはここで完結します。


勝負の行方は……!


どうぞ、おたのしみ下さい。

気が付けば、ロッチボールは無くなっていた。もしかしたら、さっきの爆発で壊れてしまったのかもしれない。


「『我が内に秘められた妖精の力よ、我が内に生まれし想像を具現せよ』召喚、双剣『白』『黒』」


チサトは剣を召喚する。右手に握るのは全体的に四角い形をした黒い剣。左手に握るのは全体的に丸い形をした白い剣。今までの単調な剣ではなく、戦い方に広がりを持たせる為に考えた双剣。これをしっかりと握って、詠唱する。


「『この星に生まれし元素よ、我が武器と共になりて力を貸せ』付加、『水』」


『水』属性の魔法を添付された双剣は、うっすらと輝きを放つ。


バチッ!


ドールの放つ『天』

属性の魔法によって生み出された2本の雷が、左右からチサトを襲う。それを『水』属性の内在的性質である『防御』の力で弾き返し、接近を開始。続けてドールが指先から大量の『風の矢』を放つが、それも全て弾き返す。2本同時に剣を振り下ろす。しかし、


ガギンッ


ドールの魔法『パイルドライバー』によって剣が弾き飛ばされる。すぐに無詠唱で『ハイドロ・プレス』を発動、ドールに叩き付ける。だが、これも読まれていたのか再び『パイルドライバー』によって防がれ、吹き飛ばされる。


「『この星に生まれし元素よ、巨大な蒼い炎となって敵を焼き尽くせ』セントエルモビラー!」


ゴゥ……パチッ……バチバチッ……


チサトの頭上に巨大な蒼い炎球が生まれる。それを投げ付けるように腕を振る。ドール目掛けて急降下し、爆発する。当たったか、と思ったその時、炎の中から『風の矢』が飛び出し、チサトに命中、チサトを吹き飛ばす。すぐにドールの『ウォーターランス』がチサト目掛けて飛んでくる。咄嗟とっさに無詠唱の『リバース・ウォーター』で槍の向きを変え、『バブル・エクスプロード』で破壊する。


(なにか来る……)


ドールの周りに集まる魔力を感じ、チサトは身構える。


「『我が内に秘められた妖精の力よ、輝く星の力を持つ剣を生み出せ』召喚、魔法剣『星』」


チサトの手に現れたのは、細長く、黄色に輝く刀身を持った一振りの剣。魔法の効果を増幅する力を持つ。


グォォォォォォォォ!!!!


ドールが脚で何もない空中を蹴ると同時に、巨大な鯨を少しシャープにしたような形の、水の塊がこちらに向かってくる。よく見れば、大きな口を開けて呑み込もうとしているようにも見えた。


「『この星に生まれし元素よ、斬る物全てを爆発させる剣となれ』フレアドライブ!!」


『星』が強く輝き、熱を発し始める。目の前に水の塊が迫った時、チサトは自らその中に飛び込んだ。


パパパパパパパパパパパンッ!!


『星』に付加された『フレアドライブ』の魔法は、水に触れる度にそれを爆発させ、消し飛ばしていく。中に織り込まれていたと思われる『天』属性の風の刃の魔法も例外なく爆発させ、水の中から飛び出した。真っ二つに斬られた水の塊は爆発し、消失した。そのままの勢いでドールに接近。ドールは一瞬で剣を召喚、チサトの剣を防ごうとする。


「ハァァァァァァァッ!!」

「くっ……!」


チサトの絶叫と、ドールの漏らす声。


ガッ……ギィィィン!!


ドールの召喚した剣はチサトの『星』によって砕かれる。剣を棄て、飛び退すさろうとするドール。しかし、チサトは逃がさない。ドールの目の前の空間を斬ると、空気が爆発した。その衝撃でドールは壁に叩き付けられ、動かなくなった。


(勝った……かな?)


チサトは旗を取りに行く。しかし、目の前の防御壁は壊れていなかった。


(……ドールさんはまだ、倒れてはいないんだ……!)


チサトが振り替えると、輝く剣を持ったドールが立っていた。


(あの剣……一体何?とにかく、全力を出す!)


『星』を強く握り、魔力を込める。『フレアドライブ』の魔法が強化され、刀身が強く輝いた。


ガッ……バン!


2人の振った剣がぶつかる。チサトの『星』に掛けられた魔法がドールの剣に掛けられた魔法を爆発させ、ドールの剣に掛けられた魔法が『星』に掛けられた魔法を切り裂く。爆発によって2人が一瞬離れる。そして、再び剣がぶつかる。


――右、左、上、下、突き、正面、正面、正面、正面、正面………!!


幾度となく剣がぶつかり爆発が起きる。しかし、両者の剣は刃毀はこぼれ一つせずに輝き続ける。


ガッ……ドンッ!


再び爆発。2人の距離が一瞬開く。


「『この星に生まれし元素よ、風の槌を生み出し敵を押し潰せ』!!」


ドールが詠唱するのが聞こえるが、チサトは構わず剣を振り下ろした。


バンッ!


ドールの剣から発生した魔法を切り裂き、爆発させる。だが、その一瞬、剣に掛けられた魔法が弱まった。


ガギィィィン!!


ドールが振り上げた剣によって、チサトの『星』は弾き飛ばされた。その衝撃でチサトまでもが吹き飛ばされ、防御壁に体を打ち付ける。


(いたい……私、ここで負ける……?いやだ、イヤだ、嫌だ!!まだ、私には『コレ』がある!!)


そっと、ドールがチサトを抱き上げようとする。しかし、チサトはそれをすり抜けて叫ぶ。


「まだです……まだ、決着は……私は、全力を出し切っては、いません……!!」


胸元についた、紅いブローチに手を当てる。チサトの体を紅い光が包み込む。そして、全力で詠唱する、切り札。


「『この星に生まれし元素よ、終末をもたらす劫火の剣となれ』!召喚、魔剣『レーヴァテイン』!!」


紅い光がチサトの右手に集まる。そして、細長い形を作った光を握る。『光』のままで在る事で『剣』と云う形による力の制約から抜け出した、『最強』の部類に入れられる魔法剣。チサトが召喚したのは、まさしくその剣だった。


「行きますよ……ドールさんっ!!」

「あぁ……来いっ!!」


ガッ……ギィィィン!!


チサトの『魔剣』とドールの剣がぶつかる。物凄い衝撃に、押しきる事を諦め剣を引き戻すチサト。すぐにドールが剣を振り下ろす。『魔剣』で弾き返すが、ドールは右から左から、連続で攻撃を仕掛けてくる。『剣』と云う形から解き放たれ、質量が皆無の『魔剣』を自在に操り、攻撃を防いでいく。


ガギンッ


僅かに生まれた隙を、チサトは見逃さなかった。腰を捻ることで回転による力を加えて『魔剣』を振り下ろす。


ギィィィン!!


鍔迫つばぜりり合いの格好となり、チサトは押し切ろうと力を込める。その時。


「『この星に生まれし元素よ、風の槌を生み出し敵を押し潰せ』!!」


ドールが『パイルドライバー』の魔法を放った。しかし、


バンッ!!


チサトが『魔剣』にさらに魔力を送り込みドールの魔法を潰した。その勢いのままに剣を振りきろうとする。だがその時、ドールが一瞬力を抜いた。肩透かしを喰らう形になってバランスを崩すチサト。生まれた隙を逃がすまいとドールの剣が迫ってくる。


ガキィィィィンッ


チサトは刀身を地面につかないように短くすると、逆手持ちに持ち換える。そして、回転するように剣を振り切った。


バリィィィィィィン!!


ガラスが砕け散るような音と共に、ドールの剣が粉々に砕けた。そして、ドサッと膝をつくドール。


「ハァ、ハァ……僕の負けだ。魔力を使い果たして動けそうにないよ、チサト」


そう言って力なく笑うドールに近付く。『魔剣』を消したチサトは、ドールを半ば引き摺るようにして壁に寄り掛からせた。そして、旗に近付く。ドールの防御壁はすでに壊れていた。チサトは、自らの作った防御壁を破壊する。


そして旗を取り、高く掲げた。


かくして、この勝負はチサト・ラムの女性陣が勝利し、ライリの設定は『女』と確定した。

……と言うわけで、魔王・ライリは女性という設定で確定しました。

とはいっても、一人称が『私』になるぐらいですが(笑)


以下、登場人物が使った大技の設定です。興味が無い方は飛ばしてください。


魔剣『レーヴァテイン』は、元々杖であるとか様々な解釈のされる武器ではありますが、この作中では『炎の剣』と言う解釈を元にして、『紅い光の剣』としていませ。『剣』と言う『型』に力を押し込むのをやめ、『光』と言うエネルギー体のままで扱う事で絶大な威力を引き出します。この技を扱うには、技自体に必要な魔力だけでなく、『光の剣』と言う形を保つ為の強大な魔力とコントロールが必要となります。チサトは『増幅機アンプ』を使うことで魔力とコントロールを得ました。

また、『剣』と言う明確な形を取らないため、光剣『エデン』のように『武器』ではなく、『魔法』という扱いを受けます。


チサトはコレだけで済むから助かる……

ドールは3つも書いたから疲れました。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ