EX.2 魔王設定決定戦 Act1 チサト・ラム編
こちらは、『チサト・ラム編』です。
今回のEXストーリーは、ドール・バスク編とチサト・ラム編の2つを同時進行させます。
同じ時系列、同じ場所で戦っていますが、それぞれのチーム内でのやりとり等はそれぞれのチーム側のストーリーでしか語られません。
片方のチーム内でのやりとりを知ってしまうと、もう一方のチームのストーリーに関する多大なるネタバレとなる恐れがあります。
なので、ネタバレは嫌だ!と言う方は『ドール・バスク編』もしくは『チサト・ラム編』のどちらかのみをお読みください。
辺りは白かった。とにかく白い。白い机、白い椅子、水の入った白い容器。ドアと思われる物の上には黒字で『控え室』と書かれた白いプレート。その隣にはこれもまた黒字で『針が0の所に来たら開始!』と書かれた白いプレート、目盛が無く、本来『12』と書かれているところに『0』とだけ書かれた時計らしき物があった。
チサトとラムは椅子に座り、作戦について話し合っていた。
「ロッチボール、どうしましょうか……」
「うーん。向こうはバスクがロッチボールを持ってることは無いと思うわ。せいぜい、1つね」
「なんでですか?」
「彼、そう言う新しい物とか頭を使いそうなものをとことん嫌うのよ」
「なるほど。という事は、ドールさんが最低4つ……かなり強敵ですね」
「ええ……ドールは精霊魔法で『水』が使える上に、元素魔法はほぼパーフェクト。加えて幻術、結界術も使えるのよ」
「あぁ……最悪な相手です……」
「でも、私は精霊魔法で『大地』が使えるのよ。それに、ドールほどでは無いけど元素魔法も使えるわ。ついでに、ある程度の格闘も行けるわよ」
「え、ハーピー属って『天』のイメージなんですけど……」
「そのあたりはよく分からないわ。きっと、元々住んでいる所が山だったからよ」
「あ、なるほど。これでドールさん対策は何とかなりますね」
「そうね。バスクは魔法で牽制……と行きたいけれど、おそらくドールに全て消されるだろうから、チサト、お願いね」
「はい!任せてください!それで、ロッチボールなんですけど……」
「あぁ、まだ決めていなかったわね……」
「私が3つ持っているように『見せ掛ける』のはどうでしょう?」
「『見せ掛ける』って?」
「私は2つのロッチボールと接続します。ラムさんは3つのロッチボールと接続して、1つを私の傍に飛ばしておくんです」
「そんなこと、出来る?」
「作者さんが言うには、『一種の使い魔』なんですよね。多分、私の『シャドウパートナー』と同じだと思うんです。それなら、接続者と離れた場所にいても操れると思います。それに、『私の傍にいる』ように指示するだけで勝手に遂行してくれます」
「なるほど、分かったわ。それでいきましょう。何とかして見せるわ」
「ありがとうございます!」
「隊列は、敢えて並列で行きましょう。下手に前後を作ると、ドールに魔法で動きを封じられてバスクに叩かれるわ」
「はい!」
「……さて、時間ね」
『試合開始!とっとと部屋から出やがれ!!』
「いこう!」
2人は部屋から飛び出した。
まだ前振りです。
短くて申し訳ない(土下座
これからどんどん書いていきますので、おたのしみに。
尚、2つ同時進行で書いているので更新は遅くなってしまいます。申し訳ないですorz




