EX.2 魔王設定決定戦 Act1 バスク・ドール編
こちらは、『ドール・バスク編』です。
今回のEXストーリーは、ドール・バスク編とチサト・ラム編の2つを同時進行させます。
同じ時系列、同じ場所で戦っていますが、それぞれのチーム内でのやりとり等はそれぞれのチーム側のストーリーでしか語られません。
片方のチーム内でのやりとりを知ってしまうと、もう一方のチームのストーリーに関する多大なるネタバレとなる恐れがあります。
なので、ネタバレは嫌だ!と言う方は『ドール・バスク編』もしくは『チサト・ラム編』のどちらかのみをお読みください。
辺りは白かった。とにかく白い。白い机、白い椅子、水の入った白い容器。ドアと思われる物の上には黒字で『控え室』と書かれた白いプレート。その隣にはこれもまた黒字で『針が0の所に来たら開始!』と書かれた白いプレート、目盛が無く、本来『12』と書かれているところに『0』とだけ書かれた時計らしき物があった。
バスクとドールは椅子に座り、作戦について話し合っていた。
バスクは机の上のロッチボールを全てドールの方へ押しやって言った。
「俺はロッチボール、いらないぜ」
「なんでだい?」
「俺は戦闘中にゴチャゴチャ考えることが苦手なんだ。そう言うのはお前さんに向いてるよ」
「じゃぁ、僕が4、バスクが1と言うことにしよう」
バスクはむぅ、と言う顔をする。何としてもロッチボールは使いたくなかった。理由は簡単だ。面倒だ、得体の知れないものは使いたくない。この2つがバスクの心を占めていた。
「おそらく、チサトは『妖精千撃』を使ってくる。それを迎撃出来るのはバスクだけだ。けど、腕が4本あるに等しい相手に腕2本で挑むのは不利すぎる」
「むぅ……わかった、俺がロッチボールを1つ、持つことにする」
「ありがとう、バスク。隊列としては、バスクが前、僕が後ろで行こう」
「うむ、そうだな。向こうはどちらも魔法が得意だから何とも言えんが、おそらくチサトは前に出てくるだろうな」
「うん、そうだね。魔法を撃ってきたら僕が全部相殺するから、バスクは」
「接近戦を挑まれた所を迎撃する、だな」
そういうこと、とドールは頷く。
「さて、そろそろ時間だね」
「うむ、どんな地形か分からないから、気を付けよう」
『試合開始!とっとと部屋から出やがれ!!』
「いくぞ!」
2人は部屋から飛び出した。
まだ前振りです。
短くて申し訳ない(土下座
これからどんどん書いていきますので、おたのしみに。
尚、2つ同時進行で書いているので更新は遅くなってしまいます。申し訳ないですorz




