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45.幕間

 すべての出来事が起こってしまった後になって考えれば、今日はいろいろとタイミングが悪かった、とあたしはポルシェの後部座席で揺られながら振り返る。

 隣には、若干疲弊気味の飾。右腕を枕にし、目を閉じている。

 助手席には少し前にカラオケでニアミスした旅館の女社長。飾の父方の親戚であるらしい。

 運転席には見知らぬ男性――話を聞いていると、女社長の夫のようだった。

 もう、ある程度の状況は掴み終えており、あたしたちは『人事を尽くして天命を待つ』といった状況だと言えた。

 もっとも人事を尽くしたのは飾であたしはなにもしていないのだけれど、飾に寄り添って天命を待たねばならない状況ではある。『陣営』という見方をすれば、あたしたち全員に適用される言葉だと、あたしらしくない考え方をしてしまう


 どうにもならなかった。

 歯車が狂ったわけではなかった。

 すべて想定通りで進み、考えうる限り最悪の想定の通りになってしまった。

 だから、疲弊こそすれ、飾はまったく取り乱していない。


 本当にそれでよかったのか。

 そう問いたい気持ちはあるけれど、今はそっとしておいてあげよう。

 あたしにも反省しなければいけないことが、いくつもあるはずだ。



23/12/05 20:34 分割

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