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06-03 理由と要請とお願い

06-03 理由と要請とお願い 『ヒミツキチ』の屋上 星空の下。




 ヲリエ主導によるキャンプファイヤーな夕食の後で、

 今夜は屋上で天文教室。

 夕食のカレーとバーベキューは、材料アレなんだけど、美味しかった。


 定星が一つ落ちるまではと時間を決めて、みんなに私の世界にあった星の話を語った。

 織姫や彦星やオリオン座、星めぐりの歌なんかを交えながら。

 定星が全部落ちたら約10時で、いつものおやすみ時間。

 それまで星を見ながら取り留めのない星めぐりの星語り。


「……

 今の空には、お月さまはいなくて、

 十字を描く天の川が、はっきり見える。

 知らなかった星座、知らなかった星達、

 とtっても綺麗な、たくさんの星達。 

 それと、天頂を横切る細い光の線、

 ずっと見上げていた天上。

 ここは自分の世界。

 って、

 ことにしておこう。

 もう、

 どうしようもないしね」

「オ星サマ、

 綺麗ナノデスネ」

「うん、いつ見てもても、とってもファンタジ〜く」

 それは自分も本当にそう思う。


「今夜は、流れ星が多いんだね。

 ペガサス座とかの季節流星群より多いかな?

 星空が降ってるみたい」

「異世界さんの残骸さんも降ってるけど、天の川から飛び出てる光は、異世界さんたちが、闇の力なダークパワーを重カタパルトにして、光のパーセントの速さで、星の世界に旅立ってるハロー光だよ。

 そろそろ、勇者と魔王の物語のクライMAXだから、みんな色いろ急いでるの」

 って、異世界さんは、星の行く船か何かなのか。


「って、

 異世界さんね。

 仏さまの話だと『世』は過去と現在と未来のこと『界』は東西南北上下をさしてて、それの『異』なもの?

 異世界は『人の、どうしようもない願い』のためにあるって、ルラ言ってたし…。

 異世界って、結局は何なのかな? ルラ」

「異世界って、結局は『異状現象魔法発動時世代の個人願望主観内向境界』の略かな?」

「異世界って、結局は…?

 て、えっと、個人的なものなの?

 また、ブッ飛んだ略しかたしてたけど」

「異世界って、結局はね、

 そ、だよ。

 その人だけ、その人のもの、なんだよ。

 この世界では叶えらない、その人の願い

 この世界と、人の願いを叶える魔法との絶対矛盾、

 量子力学上の矛盾存在を両立させる、魔法の残骸

 その叶えられない願い叶える、完全に独立したシステム、

 その人だけ現実質量が裏返って、その人の願いに叶える異世界に転生した、

 願いを最大限叶えるために最適化した世界の一部である内部領域現象。

 それは、

 …えっと、ジャンルや思考や宗教や思想や思考や嗜好で、括ったり纏めたりもしたけれど

 人の願いは、結局、その人だけのもの、

 人間という存在や生物や個体とは別のものだから、

 世界とは異なる、その『人の、どうしようもない願い』が、異世界だよ。

 この世界にある異世界は、魔術で光らせて個別化してるけど、だいたい、そ、なんだよコヨミちゃん

 あっ

 でも、ほんとの異世界はね、僕達も見た事無いよ

 ほんとに」

 うん?

 ほんとの異世界って何だろ?


「なになになにコヨミちゃん? お勉強大好きの続き?

 僕達、今日、学校の宿題出てなかったよね? ね?」

「これは自分への宿題、夏休みの自由研究みたいもの。

 眠くなるまでは続けてたいかな?

 ルラ」

「いいよー

 そういった、やりたい宿題って、やりたくないのより、か~な~り~面白かっこういいしね」

「ヲリヱも、みんなも、先に寝てていいんだからね」

 必死に何か言いたそうにしてるけど

「ワカッタノデス、オ眠ノ準備ハ任セルノデス」

「ありがとね」

 ヲリヱが離れているを見守っていると、…しばらくすると、みんなパジャマ姿で寝具を手に戻ってきた。

 ここで、みんなでここ屋上で寝るつもりなのかな?

 そんな、みんなの中で、ルラを相手に自分の宿題を続ける。


 ………

 ……

 …


「この世界にある異世界さんは、その出来かたで四種類あってね。

 一つ目が、魔法で出来た魔法の異世界で、だいたいの現況」

「なんの現況?」

「お父さん達が戦争しているような、この世界の現状を開始する状況」

 自分の国は、異世界さんと戦争中だったしね。

「異世界って、魔法で出来てたんだ」


「二つ目は、天使さんの光の軌跡の中の

 宗教的っぽい、あの世な世な天国な、光の世界っぽいことしてる

 あと、どうしようもない異世界さんも、とりあえず、まとめて放り込んでる。

 模倣異世界の、生死問わずのバーチャル・ワールド・ワイド・データの仮想異世界」

「なんか急にサイバーな感じだね、SFだとバーチャルシティなのかな?」

「あと、あまってるとことかに、生きてた子や、冒険者さんとか死んだ冒険の書とか、も叩き込んでる。

 まあ、天使さんのいるところ」

 もしかしたら自分のデータもあるのかも?


「三つ目の、それと似たようなのの、妖精さんの闇の力のダークマターの上でのの、この世界が滅びても復旧するためののの、バックアップデータの隙間領域な裏異世界なののの」

「バックアップって、ほんとに世界が滅びることも前提の世界観なんだね」


「四つ目のが、魔物さんの中の異常状況下特異性保持人類補完機動異世界」

「うん?

 なにそれ?」

「ダンジョンさん達のこと。

 異世界は出口のないダンジョン。

 または、世界の端に行ってみないと、世界がカメさんの背中の上に乗ってるかなんてわかんないよねって話、そう明日みる太陽が異世界なのかもしれないかもしれないのだ、とか」

「えっと、

 世界が亀の背中の上って、昔の人の宇宙観に、そういったのあったけど

 そんな感じ?」

「うーんとね。

 小さなモノから、大きなモノまで、動かす力全部で、ダンジョンで冒険して、

 この世界でも何とかなりそうなのを選別してるの

 異世界の子たち、たまに、こっちの世界を想い出して接続しようとしてくるんよ、

 それは、人の願い、可能性だから、問題なさそならば、再接続して再配置しててもいいんだけど、

 けんど、そんなもん人間の願いと世界の現実の間には、ホント、レアな、SSRなマレ、で。

 ちょっとした問題ならなら、この世の全てを、そこに入れてきたってくらいの、お月さま達な、すっげー大きい、世界を閉じ込めた宝箱みたいなミミックさんみたいなの、そこに入れて星を旅してるあいだになんとかしてもらうの、滅んだりなんかしてきても、宇宙の片隅とかに、この世界に影響がないようにね、

 で、星の質量や大きさとか、星へ行く船な光速起動性の距離と時間は、ただの手段。

 で、もっと、大きな問題もった子は、天使さんとこで、電子情報分解して、仮想異世界にまず行ってもらって。

 で、もっと、もっと大きな問題もった子は…

 ほんとに困った問題になってるの、どうしようもなくなくなって」

「その、もっと大きな問題って、どんな問題?」

「その問題こそ『どうしようもない人の願い』だからね

 その、どうしようもない独自設定もったの子がね、 

 この世界の、あたりまえの、ありふれたもの

 現実や法則や状況や、この世界の誰かとか

 それ耐えられず自己崩壊してしまうんよ。

 そうなってしまった子を、

 この世界から

 なくなって

 しまえるのが

 僕達『魔王四天王』の役目かな

 魔法は、願いを叶えるもので

 願いが叶えば、願いは終わる

 ただ、それだけだから」


 ………

 ……

 …


「その『魔王四天王』って?

 そして中2くさいよ? ルラ」

「だよねー、

 けど、それ、小4で、中2病発症した、あの子のせいなんだよー、

 はじめは、騎士・従者・司教・道化 ぐらいのキャラ設定だったんけど

 あの子が、最初の魔法やらかした、そこから無理やり引っこ抜いた、

 現実にない幻想の、奇跡・無限・永遠・運命、とかとかを

 そんな存在しなかったモノ、それに相対することなってもたからねー、

 しゃーないから楽しんで、

 元はどうあれ何であれ

 現実に誤魔化そうと

 それっぽく、

 そして

 ほどよく中2ぽく?

 僕こと、最初の異種族・オリジナル マギ

 キヲンこと、元在の怪物・マテリアル ドラゴ

 ヰルカナヱこと、妖精機械・プロトタイプ エルフ

 名前のない天使こと、天使機構・ファースト アンジェ

 を、やることにしちゃってもんだんたからねー。

 あっ、四天王って、四方分離天開反応とかそうかな?」

「うん、それ、やっぱり中2ぽいよ、ルラ」


「あと、僕達、魔王四天王の理由の存在かな」

「存在理由?」

「そ、

 一番大事、

 魔王と勇者の最初の記憶

 僕達みんなの。存在理由、

 コヨミちゃんとの、約束


 うん、

 それは、

  絶対の理由の、竜。

 あと、

  全ての要請を叶える、妖精、

  天地人と世界を使う、天使、

  空白と真実と狭間の、悪魔、

 は、

  置いといて、心の棚や、目の前とかに」

「変な語路合わばかりだけど、そのダジャレ大事?」

「割と、結構、条件反射で自然に、

 この手の日本語ラップもどき

 あの子が大好きだからね、

 だから絶対に必要。

 それに、僕達は、

 無制限に何でも出来るけど、

 現実に出来る事にしないと

 アホ見たく恰好良くないよ、

 と、

 言うわけで、

  魔王が勇者に倒されてしまっちゃう

 それが出来ちゃう、

  三つと、七つと、九つと、それより大切な一つの理由を教えてしんぜましょう、

 中2っぽく」

「えっと、指輪な物語かな?」


「では、


 竜を縛る三つの義務

  自衛義務 いかなる理由であれ戦いを放棄することは許されない。

  自由義務 いかなる国家・法令に拘束されることは許されない。 

  生存義務 いかなる状況でも消滅されることは許されない。


 竜に託す七つの権利

  殺害権 全ての生物の殺害を許される

  殲滅権 全ての種族の殲滅を許される

  破壊権 全ての環境の破壊を許される

  根絶権 全ての文明の根絶を許される

  平等権 相手より強大な戦力を封印し 対等な戦いをすることを許される

      それには同盟とした全ての戦力も含まれる

  平和権 敵の存在の維持 敵の進化の模索のために 敗れる事を許される

      それには戦闘状態の維持も含まれる

  自決権 敗戦時に戦犯として責任を取ることを許される 

      それによる死刑等は義務違反ではない特例とする

      よって勇者との戦い死ぬことは特例内の理由とする


 竜である九つの約束

  戦わないものは竜ではない

  群れるものは竜ではない

  弱いものは竜ではない

  殺すのが竜である

  滅ぼすのが竜である

  破壊するのが竜である

  戦争こそが竜である

  侮るのが竜である

  愚かなのが竜である


 竜のもつ一つの自由

  侮りと、愚かさと そして、優しさのため、死ぬのが竜である


 竜の理由 三つの義務 七つの権利 九つの約束 それより大切な一つの自由

  それは 世界のため『人のどうしようもない願い』を打ち砕くためにあり 

  それは『人のどうしようもない願い』ため、世界を打ち砕くためにある


 て、

 ことで、

 勇者になっってしまったらたコヨミちゃん、

 魔王を倒せるんよ、そんな理由も、ついでであるから。

 まあ、世の為、人の為、世界のため、なんかとかためより、

『人のどうしようもない願い』とか、

 は、ホントは、どうでも良いんだけど、

 それより、なにより、コヨミちゃんと遊ぶためなら

 あの子も、僕達も、死んでもいいってくらい

 全力全開で、手加減して、遊んじゃうよ、

 ヲリヱちゃんって大弱点もあるからね、更にね」

「エッヘン」

 ヲリヱが、訳はわかってないだろうけど、名を呼ばれて胸を張っている。

 まぁ、世界も滅ぼせた子だし、あの子を倒すため、手抜きというデバフでもないと、どうしようもないんだけど、

 どうしよっかな…。


 ………

 ……

 …


「自分に、魔王を倒す理由なんて無いんだけど。

 あの子に会いたいのは、まあ、そうなんだけどね」

「それでも、魔王のお願いだから、

 勇者になって下さいね、っと、

 僕達魔王四天王の僕から、

 コヨミちゃんに要請」

「いつものことだけど、

 なんか正しいけど間違ってるよね。

 でも、魔王のお願いって?」


「魔王のお願いはね。

 それは、

 せっかくだからって、

 一つ、二つと、三つで、

 それだけあってね、

 で、

 最初のお願いはね、

『空を、自由に、飛びたいなー♪』

 って」

「はい、未来の猫型ロボットに言って欲しいかな」

「蒼イ狸ナ、どらごんエモン?」

 ヲリヱの変な突っ込みむ言葉。


「で、 

 二つ目のお願いは、

『もっと、あそびたーい』

 だって」

「子どもかな?

 いや、あの子、まんま子どもだったわ」

「をりゑモ、モット遊ビターイ♪ ノデス」

「夜、遅いから、また明日遊ぼうね、みんなで」

「ハイ、ナノデス」


「で、 

 最後のお願いは、

『魔王に、なりたーい』

 って」

「うん

 あの子、魔王じゃなかったの? いや自称:魔王だったの?」

「魔王だよー、

 世界最強の世界の天敵で、世界を救った、世界の破壊者で、

 最初で最後、世界唯一、絶対チートなドジっ子魔法使いで、

 恥ずかしがりで、寂しがりで、頑張りやで、泣き虫ケ虫で、

 無敵に全知全能ゆえ蒙昧無知にも曖昧模糊で素っ極普通な、

 自称の魔王で、全然魔王らしくないのに、魔王でしかない

 あの子は、たぶん魔王なんだよ、

 たぶん、きっと?」

 魔王って、ホントなんなんだろ?


「だからだからコヨミちゃんへの理由と要請とお願い、

 勇者になって、しまっちゃおうね」


「オ話ノ魔王ニ勇者ハ付キモノナノデスネ」

「うーん、とりあえず、その要請は保留かな?」

「コヨミちゃん、いけずー」

「こよみチャン、ジラシナノデスー」


 そんな話をしてるうちに最後の定星が、真っ黒な水平線の向かうに沈んでいったので10時過ぎた。


「オネガイ、をりゑカラ、コヨミチャンニ要請」

「なーに? ヲリヱ」

「今日もにほんノ昔話ヲ話シテホシイノデス」

「今夜も、夜の昔ばなし?」

「お姫さまは、我儘なんだよ」

「ヲリエ我儘あんまりしないし、いいよ」

「そだね、そだね」


「今夜の夜の昔話は、ウサギとカメのお話

 日本の昔話じゃ無く イソップ童話だったかな? まあ、いいや。

 では、


 もしもしカメよ、カメさんよ。 

 ………

 ……

 …

 カメさんは、ウサギさんが寝てるまに、ゴールしました。


 おしまい」


「ノロいじゃなくて、ほっこりした、コヨミちゃん」

「鈍イかめサント、つんでれうさぎサンウサ♪」

「ではでは、このお話しの教訓とかは? コヨミちゃん」

「教訓めいてね、油断はダメだとか、最後までゴールを目指すことが大事、とかじゃなくて。

 カメさんとウサギさんが一緒に競争が出来たら、それは素敵な事だねってことかな?

 違うものどうしでも一緒に同じところ目指して競争出来たなら、

 …。

 私の世界でね、世界中の子が運動会するみたいな、オリンピックってのがあるんだけどね。

 どれだけ早いか・強いか・頑張れるか・頑張ってきたかってなら言葉は不要だから。

 もしかしたら異世界どうしのコミュニケーションになるよねって話。

 でも、それよりもね。

 ルラとヲリエと、みんなで冒険してるんだから一緒に帰ろうねってことだよ。

 生きて帰るのが大冒険、持って帰るお土産や、出来た友達一杯なんだから。

 まあ、前の桃太郎の話と同じで、家に帰るまでが冒険って、教訓?

 っと、ちょっとホームシックになった自分語りであったのかも」

「ういうい」

「ハイハイ」

 自分の言葉に、みんなも、それぞれが感想を返してくれる。

 



 そして、自分達は明日の冒険に備えて、みんなと眠りにつきます。

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