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夜の扉を開いて……

夜の扉

作者: 銘尾 友朗


 夜、月が明るいと心が透きとおっていく気がしませんか。そんなときはどうぞ、目を閉じて、空想の世界へと見えない翼をはためかせてみてください。



 あなたの目の前に扉があります。それは、創作の扉です。あなたの生み出したいものは何ですか?


 素敵な洋服もいいでしょう。綺麗なイラストもいいでしょう。心弾む音楽も素敵ですね。


 いろんな部品を組み合わせて、全く新しい時計を作るのも、見たこともないきらびやかな花を咲かせるのもいいでしょう。


 全て、あなたの心の向かうまま……。


 その瞬間、心は体という鎧から解き放たれ、家を抜け出し宇宙(そら)を翔び、海底をくぐり抜け、高山の雪を蹴散らし、夜を突き抜け、流星さえも追いかける。


 ああ! 創作者たちよ!!

 心優しく、熱き者たちよ!!

 

 あなたたちがいるからこんなにも、世界は楽しく、色とりどりで、時に急ぎ足で、時に一瞬が刻みとられ、色濃いものになっていく。


 世界中の出来事が、例え悲しいことであっても、ニュースで知るだけではよく分からないこともある。


 誰かが分かりやすく映像化してくれて、誰かが分かりやすく解説してくれることで、ようやく身近な出来事として共感できるのだ。これだって、創作者のおかげであると思う。


 創作者たちが探求心を無くしたら、この世はたちまち色褪せ、つまらないことになってしまうことだろう。


 ありがとう、創作者たち。


 あなたの前の扉は、あなたがその手で開くときを、きっと待っているのです……。



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― 新着の感想 ―
[良い点]  あなたの前の扉は、あなたがその手で開くときを、きっと待っているのです……。  いいですね。  それで、私の目の前にある扉はどんなものなんでしょうね。  話は変わりますが……。  三日…
[良い点] 月明かりで心が透きとおる。 言われてみるとそんな気がします。 訴える力を持ってるのはニュースキャスターより作家ですよね。遠くの悲劇より疑似体験できるフィクションの方が心理的に引きずられま…
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