第9話 俺のエゴってありですか?
やっと余裕出来た。
モチベ上がり次第、書いて投稿していきます。
注文したものが届き、半分くらい食べ終わったところで再び、来栖に声をかける。
「それで、来栖はこの後どうするつもりなの?」
「とりあえずは冒険者ギルドに行く予定だぜ。先生に情報は貰ってるしな」
目的地は同じみたい。しかも、先生から情報を貰っているようだ。さすが来栖、俺なんて貰おうとすらしてなかったのに…。
「そうなんだ。それで冒険者ギルドって俺が思ってるようなラノベに出て来るのと同じなの?あと俺もついて行っていい?」
「ああ、もちろんだぜ。それで冒険者ギルドについては依頼を受けて報酬を受け取るっていう大元は同じらしいぜ。ただ、ランク制度は廃止されたらしいみたいだ。なんでも、地力だけでランクに必要な信用性が確保できてないのにランクが上がって信用性が必要な依頼を受けてしまい、ギルドの信用がガタ落ちするなんて事件が起きたらしいぜ」
「へぇー、でもそれだと実力が測れないんじゃないの?」
ファンタジー系のラノベに出て来る冒険者ギルドのランク制度はその冒険者の信用性と同時に実力も測っていた。
というか、基本的には実力をメインに測っていた。
だから実力を測るなら、あれって感じで俺の中にイメージがあったんだけど、それ以外ならどうやって測っているのだろうか?
「ああ、なんでもギルドカードに魔物の討伐履歴が記録されるらしくってな。今はそれでその情報から大まかな実力を測ってるらしいぜ」
「…なんだか、ハイテクだね。もしかしたら生活なんかは地球よりこっちの方が楽に過ごせそうだよ」
「あー、なんか実際にエルフの都市なんかはそうらしいぜ。先生談だと魔力があれば大体なんでも自動で出来るんだってさ」
「それは一度行ってみたいなぁ」
そもそもエルフ自体がファンタジーの定番だし、なにより魔法都市ってのは純粋な憧れがある。
だから、もし行けるのなら行ってみたい。
「じゃ、しばらくの内はそれが目標だな。あそこは紹介がないと入れないそうだし、まずは実力をつけて名声を上げようぜっ!」
「そうなんだ…。じゃあそうだね。あ、でもそうなると偽名がいるなぁ。照輝って名前、そのままだと日本人ってすぐにばれちゃいそうだし、なにより全然、女子についてる名前じゃない」
「ん?もしかしてあの少女の姿で行動するのか?」
「そうだよ。だってこの姿だと魔力に結構な制限かかるから、来栖について行けなくなる」
それに、女になったんだったらそれはそれで素直に受け止めてさっさと前に進みたい。
俺にとって大事なことならともかく、性別くらいのことにいつまでも執着するなんてダサい。
だって、
俺は俺の好きな自分でいつまでも居たい、ナルシストとかそんなじゃなく、自分を嫌いになりたくない。
だから俺は自分を自分にとってのカッコいいに保ち、自分にとってのカッコいいを基準に行動する。とってもエゴ塗れていると思う。だけど、カッコ悪い自分にならない為だったらそれでもいいと思うんだ。
だって、絶対にそっちの方が面白いし、カッコいいでしょ?
まあ、実際に言っちゃうと厨二だとかなんとか言われるだけだろうから言わないし、本当にぶっちゃけると親友とともに強くなっていくなんて、最高にカッコいいよねってだけなんだけどさ。
「なら仕方ないな。女になったお前の容姿が俺の好みドストライクなのはこの際、我慢してやるよ」
「ボフォッ!…ゴホッ、ゴホッ」
とりあえず、飲んでいたコーヒーでむせた。
なんとか吹き出さなかった俺を誰か褒めて欲しい。
ちなみに後日聞いたのだけど、来栖が女の状態の俺と瓜二つな妹を好きにならなかったのは、主に胸部装甲によるものらしい。
アイツ曰く、『小さいのがいいってわけじゃないけど、巨乳はあんま好みじゃないんだよな』だそうだ。
…要するに胸部装甲が大きい妹より、並なサイズの俺がドストライクだった訳だ。
なんか、自分でいってて悲しくなってきたけど、好みっていわれたし、あくまでも容姿の話なので気にしないようにしよう。
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