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深海に眠る秘密。

作者: 七瀬

 僕は、心の奥深くに、誰にも言えない『秘密』がある。この『秘密』

は、死ぬまで誰にも言わない。だから、今から話す事は......架空のも

のとして聞いて欲しい。


 僕が親友を殺してしまった事を......。


 僕には、幼なじみの親友がいた。小学生から一緒だったが、実際に仲

良くなったのは......? 中学校からだ。中1の時に同じクラスで、そ

こから毎日のように遊ぶようになる。高校に入ると親友が悪友になった。


 ロクでもない事ばかり、仲間も増えて、いろんな悪い事もしたけど?

もう、昔の事過ぎて覚えていない。(笑)


 その僕の親友は......? 家も近所で、なんか、凄く僕に似ている。

“類は友を呼ぶ” なのかな? 神経質なところ、恥ずかしがり屋で、

人見知りのクセに、目立ちたがり屋で面倒くさいところ。ただ少しだけ?

僕より神経質過ぎたところかな?


 元々、僕たちの集団は凄く変わってる。そんな仲間だ。

本当に、僕の親友は......面倒くさい。


 そう言えば......? めちゃめちゃ口が達者なやつだった。

そこは全然違う。僕は、あんまり言い返せないタイプの人間だから。


 でも、これは自分から見ての事。他者から見た意見は違うだろうな。


 まぁ親友の話。ある時、恋人が出来て同棲するとかで遊びに行った

家?(アパート)なんか、嫌な予感がした。変な雰囲気と言うか? 

それに、高校を卒業したら、みんな大学に行く者、就職する者、いろいろ

変わっていって。だから、なかなか会う機会がなかった。


 それでも月に1回は、会ってたと思う。他の仲間と一緒に会いに行っても

親友は、会ってくれない。なんだかんだと言って。駄々をこねると言うか、

よくある事だったし。そこまで、気にしていなかった。でも、次に会いに

行ったと時には、「もう会えなかった」


 こんな事は、1度もなかった。理由を付けて会いたくないとか、今日は

しんどいから、会わないとか、そんな風に言う事はあったけど......会え

なかった事はなかったから。

 今思えば? この時に何とかしておけばよかった。


 でも、その時の僕も、気にしてなかった。気付いていたのに! 

 “今が楽しいと思っていたから”


 もう次はなかった。他の仲間の1人が、親友に会いに行った時には?

大声を出して喚き散らして暴れたらしい。


 『精神病』だと......? 性格的にも凄くあり得る事なのに......。

気にかけてあげれなかった。親友の家族も、家の中で大声を出して、

暴れ狂うらしく。どうにも出来ないと言う事だった。親友はそのまま

精神患者が入る病院に。


 僕がもっと早く気づいていれば、そんな風にならなくてすんだかもし

れないと思うと? 心苦しい.......僕のせいなんだと、今でもそう思う。 

あれから、十数年会っていない。

 

 どうなってるのかもわからない? 生きてるのか? 死んでるのか? 


 僕は優れた人間にはなれない。たった1人の人間も助けてあげられな

かった。この先も僕はこの事で、ずっと苦しむし、心の大きな傷として 

持ち続けなくてはいけないと思っている。僕の中に刻み込まれた傷があ

る限り、『親友』の事を一生忘れないから。だから、それでいい。


 でも、今は深海に眠る秘密として心の奥底に大切に保管しておこう。

『永久保存版』として!























最後までお読みいただきありがとうございました。

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