二 登録、夢の裁司者に……
「わあ〜ここが協会本部なんだね〜」
わたしが周りを見渡していると、レノア先輩は「そうだな」と肯定してくれた。さらに続けて説明してくれる。
「こことは別の建物に裁司者専用の宿舎もあるからな」
ようやく裁司者になれるんだね。
「それより、そろそろ解放して貰えないかしら?」
そうだったね……ずっとシオンちゃんと腕組んだままだったの忘れてたよ〜
わたしはシオンちゃんを解放する。すると、すぐにさっと受付の方に向かっていってしまう。
「ライ、わたし達も行こ!」
「そうだな! さっと済ませるか」
受付の前に行き、シオンちゃんが登録し終わるのを待つ。
しばらくして、「では登録が済みました。以上になります」と受付の女性に言われるのが聞こえた。
「じゃ、ワタシは行くわ。もう会うことも無いと思うけど」
シオンちゃんは、冷たい視線を向けてから去っていく。
次はライルの番だね……
ライルは、聞かれていく質問に答えていく。
少しして……登録が終わったみたいだった。
わたしの番……なんか心臓がドクンドクン言ってるよ〜
それから、わたしも、聞かれてく質問に答えてく。
質問の内容は、出身地と裁きの力のことなど。
最後に名前を答える。
「アリシェア・フローベルです……!」
ちょっと経つと受付のお姉さんは、「登録が済みました。以上になります」と淡々と言う。
これで……夢の裁司者になれたんだね……
わたしはレノア先輩のところまで足早に近付く。
そして……。「レノア先輩……わたし、裁司者になれました。なりましたよ……」
「ああ、だが、これからだな」レノア先輩は柔らかな笑みでそう言ってくれた。
そうだね……まだ、終わりじゃない。これからなんだね……
わたしが感慨に耽っていると……誰かが声をかけてくる。
「おや、どうしたのかな? お嬢さん、貴女に涙は似合わないよ?」そう声をかけてきたのは、二十歳くらいの男性だった。
「あはは、裁司者になれたから嬉しさの余り、泣いちゃって……」
「嬉し涙だったのかい。良ければ、これ使って?」
その二十歳くらいの男性は、ハンカチを差し出してくる。
わたしが受け取ろうとすると、突如、ライルが割り込んできた。
「おい、軟派ヤロウ! アリシェアに近付くんじゃねえ!」
「君はなんだい? 僕は只、ハンカチを渡そうとしただけさ」
「ライ、失礼だよ!」わたしが注意すると、ライルは仕方無くといった様子で引っ込む。
続けて、わたしは男性に向かってちょこんと頭を下げる。
「ライがすみません。ハンカチありがとうございます」
わたしがハンカチを受け取り、涙を拭っていると、男性は去っていった。
──わたし達は、宿舎であてがわれた部屋で各々一人で休む。
数日後だよね? 部隊任命があるの……は……
そう考えつつ、いつの間にか眠りに落ちていた。