今後の方針
8月のテストに向けて8月の間だけ更新を止めます9月の第一日曜日から更新再開予定です。(予約投稿してるので確定でもある)
急な更新ストップですがご了承下さい。(受験生としてその月のテストは点を取らないといけないのです)
階段を上がると階段と天井がぶつかる辺りに扉が天井着いていた。
俺はここから先は地上の可能性が高いため、召喚した奴らに出会うかもしれないのを考慮して、慎重に扉を上に押し上げる。
顔を少し出せるくらいで開けるのを止めて周りを見渡すと白い壁と赤い絨毯に、窓が見えた。
窓から星が見えるので今は夜なのかと把握し、この部屋は暗いし誰も居ないと思い、扉からでる。
扉が邪魔で見えなかった方向にはどう見ても王様とかが座るだろう玉座らしき物に、広さや造りから見て謁見をする場所かなと予想する。
てことはここは城とかその辺りってことか。
俺が出てきた所はちょうど玉座の後ろにあった。
扉を閉めると、扉に魔法陣が浮かびあがり光ったと思ったらその扉が消えた。
おそらく隠し扉の類かなと、先程まで扉があった場所を触ってみるが絨毯の柔らかい感触しかない。
改めてここが異世界なのだと認識させられる。
『さて、ひとまずこれからどうするかだな』
俺はこの部屋の窓に近づき軽く調べて、窓が開くのと、そこから壁から突き出た出っ張りや、部屋のバルコニーの手すりを利用して降りられそうなのを確認する。
周りは高い塀で囲まれているが、正門らしき所は見張りの兵士みたいなのがいるが開いているので、暗殺者としてスキル的に問題は無い。
『脱出は多分できそうだし、このまま塀の奥に見える町に入って姿を眩まずのが妥当か?』
だが、俺は何一つとしてこの国、いや、世界の常識を知らない。それが原因で勇者とバレて城に連れ戻される可能性が高い。
『別に、城にいる連中が悪とは決まった訳ではないんだけどさ。神様の言葉を聞く限り警戒はしても損はないからな……』
さて、どうしたものか。俺は何が名案がないか考えを巡らせていると俺の立つバルコニーの下にあるバルコニーから足音がした。
下を除くとそこには、アニメや漫画でよく見る貴族の服を来た女性(俺らと同い年くらい)がバルコニーに出てきた。
俺は瞬時にある作戦を立て、決行した。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「はぁ〜……」
私はバルコニーで夜風に当たりながら大きくため息をついた。
「まさか、お祖父様達が神の言葉を無視して勇者召喚を行うとは思いもよりませんでした」
今日の昼頃、私は謁見の間で、業務をしていた時のこと。
急に大きな魔力反応を下から感知し、下の部屋で何かあったのかと兵士に確認を急がせたが何も無いと報告が帰ってきた。
しかし、この城にいる魔術師や、魔法が使える民や冒険者は殆ど感知できる程のものだった。
もしや、更に下の地下に造った隠し部屋ではと思い、玉座の後ろを慌てて確認する。
すると、部屋に繋がる扉に魔法で鍵を何重にも掛けられてる事に気がつき、魔術師達に解除を急いでやらせる。
数分後、扉が開き、兵士達が突入すると、そこには血は出てないが、ボコボコにされたお祖父様とお祖父様に付く臣下達、そして勇者様達がいた。
そもそも、勇者召喚は教会にいる司祭様が神託で必要は無いのと他の世界の住人にこちらの事情を巻き込むべきではないと伝えられた。
もし、それを行えば神の意思に反するとして勇者召喚はしないとしたはずだ。
それをお祖父様は、他世界の人間の命なんてどうでもいいだとか、ワシらは王家だからそいつ等はワシたちに従って当たり前など言い出したので、部屋に軟禁してたはずなんだけど……お祖父様に賛成する奴らが今こうして勇者召喚を行ってしまっまた。
私は、即刻勇者召喚を行った者とそれに協力した者を処刑するとして、捕らえて明日それを執行する事にした。
勇者様たちには我々の不注意などが原因であると頭を下げて説明し、元の世界に戻る手段も説明した。
今は、それぞれの部屋に案内をして、明日からこの世界の常識や、魔物などが居るので戦う人は戦い方を教える予定だ。
「お父様やお母様、それにお兄様たちがいない時を狙ってやるなんて……私一人では荷が重すぎますよ」
これからの事を考えると頭が痛くなる。
そろそろ部屋に戻り寝ようとしたその時だった。
右首にヒヤリと冷たく硬いものが押し当てられる感触がした。
それに目を向けるとナイフが黒くきらびやかに月光に照らされている。
『おい、少なくともお前はこの城で位が高い奴だよな。死にたくないなら俺の質問に全て正直に答えろ。後は変な行動をしたらもう一つのナイフで一度お前の手足を刺して、もう一度聞き直す。それでも抵抗をするなら首を切り落とす。後は後ろを振り向くな。返事は?』
私は突然の事に頭が真っ白になる。そもそもこの城には結界が張ってあり、許可された者だけが通れる様になっている。
それなのに私を襲えたということは裏切りのかのうせ……
『おい、早く答えろ。時間稼ぎのつもりなら腕を一本切り落としてもいいんだぞ』
「ご、ごめんなさい。気が動転して……全部答えますので」
今はそんなことを考えてる余裕は無さそうだ。少なくとも質問に答える間は殺される事も無いだろうし、見回りのメイドが来てくれたりすれば……いや、私が人質になってるから意味はないか。
私はこの後ろの(声的に男)者と情報の駆け引きをする覚悟を決める。
嘘を見抜くスキルがある可能性を考え、細かい事は伝えずにできるだけ抽象的に、あやふやに答えなければ……。
スウハト・クリュスナール・ミリュヤクルの名に賭けてこの国の為の情報は全力で死守してみせます!