主人公にネーミングセンスはなかった?
短めになります。それと後書きに少し話を書いてます。
何分経ったのだろう……ただ長い時間こうやって耳と目を塞いでいた気がする……。
今現在俺は床の上で土下座を彼女たちにしている。そりゃあ……ね。何がとは言えないが謝るしかないよね。
『誠に申し訳ございません!』
「い……え……。わた……したち…のこと…を治してくれ…たので。それに奴隷なので……気にしなくて大丈夫……です」
エルフの子が弱々しくだがそう答え、俺に頭を上げる様に促す。
その声に俺は勢いよく顔を上げる。
『お……お前喋れる……の?』
「え……と。あのポーションを飲むまでは喉の火傷で喋る事も声を出す事も……出来ない状態でした。その……不快でした……か?」
『いや、普通に好きだぞ。その透き通った声。それと獣人の方も……って名前無いから面倒くさいから、お前ら無いのか? 奴隷になる前に名前の一つやふた……一つしかないな』
少なくとも彼女たちは奴隷になる前は家族が居たんだからあるはずだ。異世界だから○歳までは名前を付けないとかの風習があったら別だけどな。
「名前……は私たち二人とも、最初はありましたが、奴隷になる時に消しました。それにもうあの名前は思い出したくもありません。なので名前を付けて頂けませんか? 前の主人は……私たちをあの状態に7年掛けて拷問し尽くした人なので」
「ワタシも、あんな村の事なんざ思い出したくもない! あんな……強さだけでワタシを見捨てた親も村も嫌いだ!」
エルフの子は静かに……ただ冷たく凍える程の、獣人の子は声を張り上げて怒りに身を任せて叫んだ。
二人とも怒りの伝え方は違えど、手を握り震わせているのは同じだった。
俺は少し悩んだ後に、口を開く。
『分かった。なら、お前たちの有用性を見せてくれないか? 俺は使えると思ってお前らを買ったんだ。それで使えなかったら返却だから、名前を付ける価値もないとする』
ごめんなさい。実際は名前が思いつかないだけなんですよ……。二人ともスキルを見る限り確実に強いに決まってます。何なら俺の方が弱い可能性さえありますし。名前を考える時間を下さい。何かいいのを思いつくまで……。
一先ず、明日こいつ等の服と武器を買って、冒険者になるためにギルドに行って……かな? 出来たらクエスト受けれたらいいが、そこまで焦ってる訳でもないしな。さてと……さり気なくゴミ置き場から拝借した枕を近くのソファに置いてっと。うん、悪くないし寝るか。
『今日は夜遅くだし、寝るぞ』
「はい……あの……ご主人様はベッドを使わないのですか?」
『ん? 俺は男でお前ら女だからこうしてるだけだそ? 早くお前らもベッドで寝ろ』
「主様、それだとワタシたちが使える事を証明できません。それに普通はワタシたちがソファや床に寝るべきです。それともベッドを汚すのが嫌だからソファということですか? それなら問題ないですね」
いや、何の問題が……ってか、そう言って彼女たちは、着ていた服を脱ぎ始める。へ……? あの……どうして……あ。
『待て待て待て! 確かにお前ら性奴隷だったかもしれないが俺が買ったのは戦闘奴隷としてだ! だから脱いでその……奉仕する必要は無い!』
「え……えと? そうなのですか!? も、申し訳ございません!今後は素早くご主人様の意図を読める様に精進しますのでその……その、捨てないで下さい!」
「主、ワタシもその……戦闘に不向きですが……頑張って見せますのでお願いします!」
『あーもう分かった! 分かったから服を着てベッドで寝ろ! これは命令だ』
「けど……それだとご主人はソファで……ッウ!」
奴隷契約の効果が発動して、彼女たちはベッドへ移動して、寝る体勢になる。てか、もう寝息が聞こえるんですが……凄いな奴隷契約の効果。
にしても下着姿を見ながら理性抑えて会話するの辛かったから許してほしい。
一応これでゆっくりと名前を考える事が出来るな。そうだな。まずエルフの子の名前……名前……なま……Zzz。
俺は秒で眠ってしまったのである。名前の候補を一つも思いつかずに。
えっと……残念な事に作者にもネーミングセンスは無かったので、ヒロイン役となる二人の名前を募集します。期限としては11月の第2金曜日までにしたいと思います。 パッとの思いつきでも良いので案をくれると助かります。
こんな作者ですがこれからも応援よろしくお願いします!