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真実と想いの業  作者: 神無月凍夜
第二章 執行科編
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24話「執行科の実力」

「これから、皆さんの実力を確認するため、戦って貰います。誰と戦うかはもう決めてありますので、ご安心を」


 ……おい、何がご安心を。だよ。全然安心できねぇよ。実力を確認するためっていうのは本当だろうが、校長が選定の悪魔のことを知っているなら、俺の力を確認するためだと予測できる。まぁ、こんなやり方をするなら、校長が選定の悪魔の存在を知っている……と考えても良いかもな。


 俺が悪魔の力を得たこと、一度も言っていないんだけどな。……だが、昨日そのことについては言っていないはずだ。まぁ、元々悪魔のことについて知っていた可能性もあるけど。それは現状わからない。


「まず、司君と鉤人君で戦って貰います。お互いに剣や銃弾は本物を使いません。ですが能力は使って良いです」


 能力使用あり、武器は殺傷能力の無いもの……大雑把な実力を把握出来ればいいということか? というか、俺は納得していないんだが。


「はい」

「わかりました」


 どうやら、二人とも納得しているようだった。……納得して無いの俺だけなの?


 ……まじかよ。とりあえず、誰と戦うにしても、力を出しすぎないようにしないとな。というか、武器使わないでおくか。……よし、拳で抵抗する15歳になろう。え?何で15歳かって?決まってんだろ。俺が15歳だからだよ。


 ……さて、そんなどうでも良いことは置いておいて、銃剣……使わないから、どうしよう……まぁ、装備しておくだけで良いか。使わないと言っても使う状況になるかもしれないし。


「さて……とりあえず、ここで戦うのはマズいので、取っておいた第一戦闘場に移動しましょうか」


 俺達は校長について行き、第一戦闘場へ移動することになった。


 そして、第一戦闘場に着いた。そして、そこには桐生先生と、何故か刀華先生がいた。刀華先生は、俺を見つけた途端俺に向かってこう言ってきた。


「……來貴君がここでボコボコにされるのを楽しみにしておくよ」


 そう言ってきたけど……まぁ、俺が負けることなんてほぼほぼ無いけどな。まぁ、今回は負けるけど。力をあまり見せたくないからな。


 そして、天上先輩と白凪は、10メートルほど離れて向かい合った。


 そうして数秒後、二人は走り出した。俺からしたら止まって見えるようなスピードだが、瞬華先輩とか他の人が見たら速いほうになるだろう。そして、二人の持っていた剣がぶつかり、金属音を鳴らした。……正直、動きが遅い。


 その後、しばらく二人の剣戟が続いた。二人とも、剣を使って戦うタイプらしい。だが、二人とも能力を使っていない。そうして、ほぼ互角の勝負が続く中、戦況が動いた。


「はぁ!」


 天上先輩が、素早い蹴りを放った。止まって見えるスピードから、カタツムリが動いたようなスピードだ。他の人が見ると凄く速い。まぁ、何か能力を使ったのだろう。どうでもいいけど、俺が本気で動いたら、全員見えなくなるかもな。


「ぐ……」


 白凪は、その蹴りを食らって少し吹っ飛ぶ。だが、すぐに体制を立て直して剣を構える。


「……司先輩、能力使いましたか?」


 白凪は構えながらそう聞く。


「……わかるのか。あぁ、使った。俺の能力は、速力強化(スピードブースト)。速度と力を強化する能力だ」


 ……そんな能力だったのか。まぁ、強化しても俺にとっては変わってないのと同じなのだが。


「……その能力で速度を上げたんですか」

「……ま、そんなところだ。で、俺は能力を見せたんだ。お前も見せてくれるよな」


 お、白凪の能力か。あいつ、一応入試一位だから、当然、強い能力を持ってるんだろうな。……知ってるけど。


「……わかりました。俺の能力をお見せします」


 その瞬間、白凪が持っていた剣の剣先が伸びた。そして、それは。


「ぐ……」


 天上先輩の左肩に当たった。その左肩は流血こそしていないが、とても痛そうだ。


「……使ったか」


 うん、知っているけど一応聞こう。


「俺の能力は、物質支配(マテリアルルーラー)。物質を支配する能力です」


 なんとも強い能力だ。知ってるけど。


「……その能力で、剣先を伸ばして俺を攻撃した訳か」


 天上先輩は攻撃が当たった左肩をさすりながら、そう言った。


 互いに能力を開放した勝負は、少し、天上先輩が優勢だった。白凪の攻撃は、速度や力を強化した天上先輩に、躱されたり防がれたりしていた。まさに脳筋だ、天上先輩は。

 しばらく白凪の剣を操作して攻撃するのが続いた後、地面を操作し、それで防御や攻撃をし始めた。そうし始めてから、白凪に攻撃はほぼ当たらなくなった。


「ちとキツいな……」


 天上先輩はそう言いながら、纏っている黄色の魔力を更に濃くし、向かってきた剣や地面を躱す。そして、天上先輩は、もっと速度を上げて攻撃した。天上先輩の攻撃は、固められた戦闘場の地面を見事に躱して攻撃した。


「がは……」


 白凪は後ろに固めてあった地面に背中から当たった。そして、背中から鈍い音がした。おそらく、骨にひびが入ったか折れたのだろう。……ていうか、当たったの背骨だよな。あいつ、ちょっとヤバいんじゃないか? 大丈夫か?

 

「そこまでです。この勝負は、司君の勝利とします。司君、白凪君を急いで保健室に」


 校長は、少し焦ったようにそう言った。まぁ、背骨って折れたらちょっとヤバいからな。


「わかりました」


 天上先輩は、速度を上げて、白凪を抱えて保健室へと急いで向かった。


「さて、次は、水月さんと、竜二君で戦って貰います」


 先輩達は、20メートルほど距離を取り、構えた。


 そして、両者拳銃を取り出し、発砲した。ただ、銃弾に銃弾が当たるので、弾かれた銃弾がこっちに跳弾してきて危なかった。他の人達は躱したり防いだりしている中、俺は、その銃弾を手でつかみ取っていた。誰も見ていないようなので助かった。


 そして、百々海先輩と、閃先輩が同時に走り出した。……やっぱり閃先輩は言いにくい。


 それから、百々海先輩と、閃先輩による銃撃戦が始まった。……これって、互いの戦闘スタイルに合わせて対戦相手決めてんのかな。

 しばらく立った後、お互いは所々銃弾が擦った痕が出来ていた。その痕はゴム弾が通って皮膚がすり切れただけだが。


「……やるか」


 閃先輩は急にそう言い、銃弾を発砲した。それは、百々海先輩の右腕に命中した。


「ぐ……ゴム弾でも命中すると痛いわね。それに、能力使ったでしょ?」


 百々海先輩は、右腕の痛みにこらえながら言う。だが、血はちょっとだけしか出ていないので大丈夫だろう。


「ああ、使った。一応知っていると思うが俺の能力を言おう。俺の能力は未来視(ラプラス)。数秒先の未来を見る能力だ」


 ……そんな能力なのか。まぁ、使()()()()()()


「まぁ、知ってたけど……私達の能力を知らない一年諸君のためにはなったんじゃない?まぁ、私も能力を使わせて貰うけど。先に言っておくと、私の能力は、暗影操作シャドウ・コントロール。影を操る能力よ」


 百々海先輩の能力は、いろいろ便利そうだ。


 百々海先輩が言い終わると、閃先輩は銃弾を放った。だが、その銃弾はあっさりと躱され、逆に、どこからともなく現れた銃弾が、閃先輩の首に当たりそうになった。だが、それは閃先輩が回避した。


 その後すぐに百々海先輩が影から出てきて、閃先輩のこめかみに向かって撃った。閃先輩は、おそらく能力の使用不能時間(クールタイム)で、使用できなかったのだろう。そして、閃先輩は、気絶はしなかったが、頭を抑えて尻餅をついた。


「そこまでです。この勝負の勝者は、水月さんとします」


 校長はそう判定を下した。


「くそ~……一年にかっこ悪いとこは見せたくなかったのにな」


 頭をかきながら、閃先輩はそう言って下がった。


「それに対して私は、一年生にかっこいいところを見せれたのでよかったよ」


 百々海先輩はそう言い、ちょっと悪そうな笑顔を浮かべる。


「水月ィ……」


 閃先輩は、恨めしそうに百々海先輩を睨みながらそう言う。その声には、怨念が籠もっているようだった。

 

「さて……次は、蓮君と、光さんに戦って貰います」


 亜宮先輩と日鏡先輩は、15メートルほど離れて向かい合った。


「あ、先に言っておくよ。一年生の三人は、僕が何か能力を持っているのかと思っているかもしれないけど、僕は、何の能力も持ってないよ。嘘じゃなくて本当だからね」


 亜宮先輩は下を向きながらそう言った。……凄いな。能力を持って無くても、執行科(エンフォースメント)に入れるのか。……能力なしの戦いでは最強なんだろうな。俺抜きでは。俺は身体能力に物を言わせたゴリ押しが殆どだからな……。


「え……」


 そんなことを考えていると、俺の近くにいた明城はそのことに驚いていた。まぁ、こいつは能力に頼るタイプなんだろう。


「一応、私の能力もいっておくわ。私の能力は、陽光操作シャイニングコントロール。光を操る能力よ」


 日鏡先輩は能力を持っていたようだ。思っていたより強いな。

 

 そして、亜宮先輩は、能力を使う前の天上先輩よりも早いスピードで日鏡先輩に接近した。それに対して日鏡先輩は、光を操り自分の位置を特定されないようにしていた。

 亜宮先輩は、自分の腰に差していた短刀を抜き、斬りかかる。だが、斬りかかったところに日鏡先輩はいなかった。


 それから、日鏡先輩は光で亜宮先輩を攻撃する。だが、その攻撃は、亜宮先輩の驚異的な反射神経と動体視力によって躱された。

 ……普通に凄いな。能力なしであそこまでの動きが出来るのか。亜宮先輩が能力持っていたらどうなってたんだろう。


 そこから、亜宮先輩は短刀で攻撃した。見事、その攻撃は当たり、日鏡先輩に一瞬の隙が出来る。亜宮先輩はそこをつき、赤紫色の魔力を纏った回し蹴りを放つ。


 回し蹴りは、日鏡先輩に当たらなかった。亜宮先輩が回し蹴りを放つ前、日鏡先輩は光を操り、体を無理矢理動かして蹴りを躱したのだ。その後、躱されたことに気付いた亜宮先輩が、短刀を投げた。

 短刀は、日鏡先輩の腹部に当たった。


「そこまでです。この勝負の勝者は、蓮君とします」

「……強いな」


 俺は思わず、そう呟いた。その理由は、無能力者が、能力者に勝つのは厳しいとされていたからである。能力は、持っているだけで有利なので、俺は日鏡先輩が勝つかと思っていた。


「……能力を持って無くても、ここまで強くなれるんだ」


 明城がそう言った。こいつの能力、何なんだろうな。


「……今回は僕の勝ちだね」


 亜宮先輩は、勝ち誇ったような顔をしながら言う。その顔を見た日鏡先輩の顔がどんどん笑顔になっていく。目は笑っていないけど。


「……うざい」


 日鏡先輩は、さっきの笑顔を保ったままで……恨めしそうに言う。


「さて……次は、彩月さんと、楓さんで戦って貰います」


「「はい」」


 お、明城と彩月先輩が戦うのか。明城、絶対あいつ能力に頼るタイプだろうから、どんな能力か見物だな。彩月先輩は……知らん。


 明城と彩月先輩は、10メートルほど離れて向かい合う。その状態で約5秒ほど立った後、明城の右手にいつの間にか拳銃が握られており、その拳銃で彩月先輩に向かって発砲した。


 彩月先輩は、それを当然のように躱した。躱した後、彩月先輩は能力を使用したのだろうか、一瞬で明城の近くに行き、拳を放った。その拳は、明城の腹部に当たり、明城は吹っ飛んだ。


「ぐ……先輩、何か能力使いましたか?」


 明城は、立ち上がりながらそう言った。

 

「そうね……使ったわよ。私の能力は、幻惑の世界(ヒュプノス・ワールド)。精神に幻の世界を見せる能力よ」


 ……幻を見せるを見せる……じゃなくて、幻の世界を見せる、か。とても強力な能力だな。ただ幻を見せるだけじゃなく、環境そのものを幻の世界に出来る。つまりは、幻の世界に()()できたらほぼ無敵になるな。


「その能力で、幻を見せて距離を詰めたんですか」

「……そうね。あなた、能力使った?」


 あいつ、能力使ったのか? 持っている拳銃が能力によるもの……だと、俺は思っているが。


「……まぁ、一応使ってますね」


 ……使っていたのか。まさか本当に拳銃か?


「私の能力は、片手創成(ハンドクリエイション)。片手に収まり、片手で持てる物を創成する能力です」


 生成系の能力か。それで右手に拳銃を創成したのか。ふむ、中々強い能力だ。まぁ、魔力の消費が激しいんだろうけど。


「その能力で、右手に持っている拳銃を創成したのね」

「……そういうことです」


 明城は言い終わると同時に発砲した。そして、その銃弾は彩月先輩の右足に当たった。見事な不意打ちだ。予備動作も気付きにくかったし、俺も一瞬反応が遅れた。多分躱せるけど。


「……言い終わると同時に発砲するなんてね」

「先輩は不意打ちが嫌いですか?」


 明城は真剣な表情でそう言った。


 すると彩月先輩は、くすりと笑いながらこう言った。


「いや、嫌いじゃないわ。中々悪くないわね」


 彩月先輩はそう言った後、一瞬で接近して攻撃した。


 明城はその攻撃を何とか躱したが、厳しそうだ。明城は攻撃を躱した後、発砲したが、それは当たらなかった。逆に、彩月先輩の攻撃が当たった。


「がは……」


 明城は気絶しそうになったが踏ん張り、左手に短刀を創成して斬りかかる。それは見事当たった。……と、思われたが、当たっていない。能力による幻だな。


 彩月先輩はまだまだ余裕そうで、明城をあしらっている。そして、彩月先輩が、明城の右手をつかみ取った。明城は左手で彩月先輩の手を離そうとするが、離れない。


 その後、彩月先輩は明城をつかんでいた手を引っ張って、自分に寄せた。そして、明城に向かって水色の魔力を纏った膝蹴りを放つ。引き寄せた勢いがあって、蹴りの威力は上がった。


「がッ……」


 そして、そのまま明城は気絶した。


「そこまでです。この勝負の勝者は、彩月さんとします」


 校長はそう言い、明城を担いで近くの寝かせる場所へ置き、容態を見る。


「大丈夫ですね」


 そう言って、校長はそのまま放置する。そんな適当でいいのかよ。


 そして……2分後。


「う、うーん」


 明城が目を覚ました。ていうか、起きるの早いな。


「あれ……あ、負けちゃったのか」


 明城はそう言い、起き上がる。復活早いなと、俺は思った。

 

「さて、一応全員来るまで待ちましょうか」


 校長はそう言いながら、ドアの方を見る。まるで、誰かが来るのを待っているみたいだった。そしてその後、天上先輩と白凪が戻ってきた。しかもびっくりなことに……


「「すいません、遅れました」」


 二人は打ち合わせでもしていたかのように、息がぴったりだった。


「これで全員揃いましたね。それでは最後、瞬華さんと來貴君、お願いします」


 ……ついに来たか。ていうか、よりにもよって最後で、しかも多分一番強いって言う瞬華先輩と戦わないといけないんだよ。どう手加減すれば良いんだよ。……まぁ、ほどほどに頑張るか。


「來貴君、速く準備してね」


 瞬華先輩がそう言ってくる。瞬華先輩はもう準備が終わり、戦闘場の真ん中近くにいる。


「わかりました」


 特に準備する物はないので、俺は瞬華先輩から100メートルほど距離を取る。すると、瞬華先輩からこう言われる。


「……そんなに距離取って良いの?」


 瞬華先輩がニヤニヤ笑いながら言う。ニヤニヤ笑っているが、その仕草だけで大抵の男は落とせそうだ。


「はい、大丈夫です」

「じゃあ、行くよ?」


 その後、すぐ後ろに瞬華先輩がいて、持っている刀を振ってくる。だが……遅い。俺はそれを躱して、後ろ蹴りを放つ。


「ッ!?」


 咄嗟に、瞬華先輩はそれを躱して一瞬で距離を取る。だが、おかしい。すぐに俺が反応出来なかった……いや、見えなかった。動いている時が無かったような……。


「……一撃で倒すつもりだったのに、こっちが一撃で倒されそうになったよ」


 瞬華先輩は、少し焦ったような表情で言う。だが、こっちもちょっと焦った。咄嗟に反応が間に合ったが、半分悪魔になっていなかったら間に合っていなかった。


「あ、私の能力言っておくよ。私の能力は、時間支配(クロノ・ルーラー)。時間を支配する能力さ」


 ……へぇ、そんな能力か。まさしくチートだな。俺の能力も大概だけど。


「……知ってると思いますが、一応俺の能力もいっておきます。俺の能力は、覇壊の轟き(オーバー・ドライブ)。脳のリミッターを外す能力です」


 うん、超大嘘だけど、言ったよ。校長にはバレてるけど。()()はバレてないし。大丈夫だろう。


「私と彩月は知ってたけどね」


 瞬華先輩はそう言う。俺は、言い終わった瞬間に走って距離を詰めて、腹部を殴る。だが、普通に躱された。フェイントも何もしていないスピード任せの攻撃なので、まぁ仕方ないだろう。


「……今の攻撃、雑すぎるよ?」


 瞬華先輩はそう言いながら、刀を振り回して攻撃する。その攻撃は決して雑では無く、的確に俺を捉えていた。だが、俺はその全ての攻撃を躱し、攻撃を仕掛ける。それも躱されて、瞬華先輩はちょっとだけ距離を取った。


「そろそろ終わらせようか……來貴君」

「ッ!?」


 いきなり、目の前に銃弾が現れた。顔を横に倒すことでなんとか躱せたが……なんだ今の不意打ち。時間を止めて発砲したのか……?それに、普通よりも速かった。秒速2kmくらいはあるんじゃないか?


 だが、俺の直感が躱せと言ったから反応出来た。俺以外の人だったら当たっていたかもな。ゴム弾とはいえ、当たったら痛いだろうな……。


「今のを躱すなんて……さすがだね。じゃあ、これは躱せるかな?」


 瞬華先輩がそう言った次の瞬間、俺の周りに無数の銃弾が現れた。……よくこれだけの銃弾を準備したな……。というか、これ当たったら痛いな……仕方ない、魔力を使おう。


 その瞬間、周りに魔力圧が広がる。あまり魔力を出していないので、別に何ともないだろうな。まぁ、俺の魔力色は黒色だから……金色だった時の魔力色を知っている校長、瞬華先輩、彩月先輩、白凪、刀華先生は驚いている様子だな……まぁ、魔力色が変わる事なんてそうそう無いから、そういうことだろうな。


 そして、無数の銃弾が俺を襲う。俺は顔を腕で防御する。黒色の魔力を纏っている俺に、銃弾は当たったが……あんまり痛くない。元々俺が痛みに()()()()()ってこともあるんだろうけど……魔力による防御が強い。


「……そこまでです。この勝負の勝者は、瞬華さんとします」


 校長は、俺を少し睨みながら言う。というか、これで終わりか?俺、瞬華先輩にちょっと攻撃して、魔力纏って銃弾受けただけだぞ。瞬華先輩だって、退屈そうな顔をしてるし。


「……さて、一応全員の実力は見れたので……皆さん、もう帰って良いですよ。解散!」


 良し、やっと解放される。さっさと家に帰ろう。


 そう思い、俺は家に帰るのだった――――。

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