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愛-殺;  作者: リブ
初章
3/4

002

002




 昔から部活をしなかった俺はホームルームが終わった後、部活をする心美を待つのが日課だった。

 皆がいないむなしい教室で小説を読んだり、急にケータイが鳴ったら心美から来たかと確かめたら、迷惑メールだと知ってがっかりしたり、学んだ内容を復習するときも少なからずいた。

 5,6時頃になると教室のドア見て心美がいつ来るか確認するため足音に耳を傾けた。


 心美のことが好きだからなのか、いつも彼女を待つ時間は疲れなかったし、早く見たいとしか思わなかった。


 中学3年の冬、今から約6ヶ月前、3年生のときは心美と別クラスだったからいつものようにホームルームが終わった後に心美のクラスの前で本でも読みながら心美を待っていた。

 来る時間になって廊下を見ていたら、足音が聞こえ始めてすぐ廊下の果てを見た。

 何かを話さなきゃ、って思っていたら遠くから来る心美を見て驚愕した。


 心美はある男と一緒に歩きながら笑っていたからだ。

 それもすごく明るい笑顔で、俺にも見せたことない


 心美が近づいて来たら、その姿はもっとはっきりした。

 俺は愕然としてどうしようと考えた末に結局、隠れてしまった。

 そして心美と男が通るときに手早く隣の男を確認した。

 隣の男は同じクラスの男―中で女子にもてそうなかっこいい外見の軽そうな男―だった。

 心美と男がクラスに入るのを見てから、俺は一回大きくため息をして頭を冷やしながら状況を把握しようとした。


 しばらくの間、俺はもう一度驚愕をした。

 確かに俺と一緒に帰る約束の心美は教室から出てあの男が出てくるのを待って、あの男が出た後そのまま、何の違和感もなく、さっきとそっくりのその顔で、笑顔であの男と並んで立って軽くと階段に行った。


 正直、俺はそんな心美を悪く言う積もりはない。

 彼女が誰と出会って、誰と恋愛して、もっと言って誰としたって、俺と心美はただの幼馴染だ。

 そんな幼馴染が誰と何をしようが俺には関係ない。


 でもやはり、そんな軽い男といちゃついている心美を想像したらじっといられなかった。


 次の日、俺は心美に「昨日は何で先に行ったのさ」と軽く質問した。

 だが心美は、「へえ~?樹が先に行ったんでしょ?」って言うだけで、あの男のことは口にしなかった。


 これはきっと俺には知らせたくないってことだろう…

 俺はその後、深く探り出さなかった。


 そのことがあった後、俺は前にはそんなに自信があった勉強には集中できず、よかった成績さえもどんどん落ちて、ある日は酷い風邪でずっと苦しんだこともあった。


 ただの幼馴染が他の男といただけで大げさだと思うかも知れないが、それほど心美は俺の中で大きいな存在だった。

 俺の頭の中ではそうして色んな感情が流れた挙句、彼女に対する感情は少しずつ薄くなり、結局のところ俺が子供の頃から抱いていたその感情は消えてしまい、

 …代わりに彼女に拒否感ができ始めた。


 まぁ、そんな大したことでもないことで、俺はどんどん否定的に変わり始めて、日々がつらくなった。

 そしてその様だ。



「あ、俺いま誰かに呼ばれてていかないとだめなんだ」


 そのときのことを考えたら心美の顔を見ることができなくて、すぐ心美から離れた。


「なっ…売店行くって…」


 あきれ返す声が聞こえてきたけど、俺にそこまで考える余裕はなかった。


 こんな気持ちでは他の人にも迷惑かけそうで俺はさっきのメールは断ることにしてトイレに行った。

 鏡を見てみれば俺の目はもう死んでるようだった。

 まるで、振られたような顔を洗って両手をあげ、自分の顔を強く敲いた。


「ふう…」


 そしていつもの表情に変わったのを確認した後、あまり食べる気分じゃなかったけど売店に向かった。

 行く途中にケータイが鳴った気がするけど、知らないふりをした。



つづく

新人のリブっています!

よろしくお願いします!!

ちょっと出来が悪いですけど…ご理解お願いしますヽ(´Д`

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