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愛-殺;  作者: リブ
初章
2/4

001

001




「次は…」


 キンーコンーカンーコンー


「じゃあ、ここまで」


「起立、礼」


 下らない授業が終わり、昼休みになった。

 昼休みになるとクラスの皆は机を引っ張ってくっつけ、弁当を食べ始める。


(売店でも行くか…)


 心美がいるけどあいつは高校生になってから避けている。

 どれだけ頑張ろうとしても、あの時以来の心美には拒否感がある。

 きっと心美も何のことか分かっているはずだ。知らんふりをしてるけど…



 色んなことを考えてみたけど、やっぱり昼ご飯は売店にすることにした。

 そう決めて教室を出る時だった。


 ブウン ブウン


 俺はびっくりして教室のドアのすぐ前で左右を見た。

 震動する所は左ポケット。


(何だ?)


『今 すぐ 屋上』


 単語だけ集めたようなメールが来ていた。

 誰なのか大体分かる気がするけど、来いって言うんなら行かないと。

 そう考えて、売店に向けていた足を階段に向けて廊下を歩いた。


 廊下を歩いていたら後ろで誰かが自分を呼んでる声が聞こえた。

 後ろを見てみたら心美が手を振って俺を呼びながら走って来ていた。

 廊下の窓から出てくる光に照らした彼女の姿は彫らないのがおかしいくらいに、すごく美しく、きれいだった。

 心美は俺の前まで来たから話を始めた。


「どこ行くの?」


 彼女の質問に、俺はしばらく考えた後、少し冷たく答えた。


「ああ、いつものように売店だ」


「今度も売店なの?高校生になってから何で毎日ように売店ばっか行くの?」


 俺がその言葉に答えずに言い訳を探してるような顔をしたら、心美が続いて質問をした。


「売店より、わたしと一緒に食べようよう~何で最近一緒に食べないのさ」


「…」


 心美を顔をはっきりと見ると俺は中学3年の出来事が思い出した。

 その時のことを思い出すと、これ以上もう心美の顔を見られなくて頭を下げて何も言わなかった。って言うか言えなかった。

 したら心美は怪しんでるような目で俺をじっと見た挙句、頬を本の少し膨らしながら言い続けた。


「中学のときは本当、毎日一緒に食べたじゃん~!わたしが作った弁当!なのに、高校に入ってから樹が食べなかったから、わたしが晩ご飯にしたり友だちあげたりして、樹は一回も!食べてないじゃん!!」


 入学してから1ヶ月の間、心美の勧誘は飽きれるほど続いた。

 近頃、その回数は減ったけど、1週間に2,3回は誘う。

 でも今日はさらに酷いようだ。


 俺が心美にこうやって行動するのにも訳がある。

 俺は心美のことが好きだった頃がある。

 きっと、子供心が発展したのであろう。


 でも中学3年の時…俺の心は壊れ潰れてしまった。



つづく

新人のリブっています!

よろしくお願いします!!

二日に1話ずつ載せるので、一人でも多く!楽しんでください~

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