はじまり。
「輝、そろそろ起きないと集会遅れる。」
「ん……。わーかってるってばぁ…。」
「…分かってないだろ。」
俺は同室者であり幼馴染の輝を起しながら携帯で時間を確認する。
今日は8時半から生徒集会があるのに、輝は全然起きない。
ちなみに今の時間は8時15分。流石にちょっとやばい。
昨日の夜遅く、いや正しく言えば今日の朝までBL小説を読んでるから大事な日に寝過ごすのだ。
「輝、おいてくけど」
「おー……」
大体、一緒に読んでいた俺がちゃんと起きているのに
コイツだけ気持ちよく寝ているなんて許せない。
とゆうか、朝起きれないやつは夜更かしする資格はない!
と心の中で輝を罵倒しつつ部屋をでる。オートロックなので鍵を掛けなくてすむ。
こういうときに金持ち学校は便利だと思う。
今俺が通う鳴瀬学園は、
学力・経済力・武術・その他歌唱力などさまざまな才能に富んだ生徒が通う学校。所謂、エリート校だ。
能力により学科が分けられていて、順番に
進学科・経済科・工業科・芸術科となっている。
そして、その中でも特に抜きん出た才能を持っている者達は特進科へ進む。
ちなみに俺、長谷部拓海は結構頭がいいらしく、特進科所属だ。
俺の同室者の、滝川輝も俺には劣るらしいが頭がいい。
ただ、輝の場合、父親が世界中にチェーン展開しているホテルTakigawAの社長なので、
経済力での特進科所属だ。
.