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5



少し蒸し暑さを感じ目を覚ます。

空はもう夕日に染まっていて、俺達は寝過ごしたみたいだ。


隣でまだ気持ちよさそうに寝ている輝をゆすりながらおこす。


それなのに輝はまた「んー」とかいいながら一向に起きる気配はない。



コイツは朝が弱いんじゃなくてただ寝たら起きれないだけだ。

いくら待っても起きない輝に段々とおこすのが面倒になってくる。



俺はポケットから音楽プレイヤーを引き出してイヤホンを輝の耳に押し込み音楽を大音量で流す。

輝はうぎゃーと叫びながら飛び起きた。



「はぁっはぁ、…も、もっと優しい起し方してくれたって…」



息を切らし心臓を押さえながらなみだ目で訴えてくる輝を、軽く無視しながら給水塔を降りる。


輝も寝過ごしたことに気づいたのかすぐに追いかけてくる。



「もう5時だってさー。結構寝たな、俺達。」


「ああ、3時間ぐらい寝てたな。」


「あー、俺今日一時間も授業受けてないやー」



輝はそういいながらけらけらと笑う。


そう思えば、俺も1時間しか受けてない。

罰当たりなことをしてしまったと少し反省する。



「なあ拓海、これからどうする?」


「なにが」


「一回部屋帰る?それともそのまま食堂いく?」


「あー、どっちでもいいよ」


「んー、じゃあ一回帰って着替えてから行くか。」



という事で、一度寮へ戻ることになった。

寮へ向かうために学園内を歩いていると、周りからの視線が痛い。


輝の外見は男らしく焼けた肌に髪はオレンジに似た茶色のウルフカット。ちなみに色は地だ。

勉強も家柄も運動神経も外見も愛想もすべてよしの完璧人間だ。


性格はただのあほな腐ってるやつだけど、この学園のやつらには大人気だ。


勿論親衛隊もあって、そんな完璧な輝と

キモチワルイ俺が一緒に並んで歩いていると、本当に視線が痛いのだ。


まあ、そんな視線にも慣れた俺は気にすることなく歩き続ける。

輝は親衛隊の子たちに愛想よく手を振ったりしながら進む。

この学園は無駄に広いので学校から寮までの距離が結構ある。


生徒会のやつらは車で移動している。

輝の家は車を出すなんてたやすいのだが、それはとてつもなく目立つので俺達はいつも歩きだ。




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