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山下先輩のオーラが黒くなったので大人しく起き上がる。

山下先輩は、いつもはニコニコしてて優しいけど、怒ると怖い。


まあ、族の副総長だそうだし、それぐらいの殺気というのか、なんというのか、そういう空気を出せるのは当たり前なのだろうか。


のっそり起き上がった。

でも、本当に寝不足なのか目眩がして、床に倒れる。



「拓海君?!」


「わ」


「わ、じゃないです!大丈夫ですか?」


「多分」


「もう!ほら、保健室連れて行くので、背中に乗ってください!」



山下先輩はこの年にもなって負ぶわれろというのか。


それは断じて嫌だ。

俺がいやいやと首を振ると、吉野先輩は溜息を吐き、俺を持ち上げた



「おんぶが嫌なら抱っこです。」


「…うー」



これはおんぶ以上の屈辱だ。

でも今これ以上動かされると本当に吐きそうなので大人しく山下先輩の意外にたくましい腕に抱かれていた。



「拓海君、ちゃんと食べてます?軽すぎです」


「食べてます。それに、そんなに軽くない」


「いいえ、軽いです。体重何キロなんですか?」


「…しらない」


「いいなさい」


「…50kgぐらい?」


「!…軽すぎる」


「…」


「…まあ、今はいいです。また今度じっくり聞きますよ」


「…」


「ね?」


「…はい」



山下先輩の腕に包まれ、ゆらゆらと浮遊感を感じながら

瞳を閉じる。少し、眠れそうだ。




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