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* 十一 *

 自立型自動人形のからんだ事故が急に増えたような気がする。

 今日も交通事故で一人の若者が亡くなった。

 おれはその資料を持って書類整理にまわる。自立型自動人形に関する事故の書類だ。事故か事件か分からない物もあるが、この棚にひとまとめにしてある。

 交通事故、転落事故、殺人未遂……。

 自立型自動人形はだいぶ普及してきたが、その可能性は未知数だ。それらの関連性や人間に与える影響を調べるための研究団体がつい最近になって設立されたばかり。警察が管理してきたこれらの資料はデータ化されて近いうちに移される。おれの仕事もその引継が終われば別の場所に異動となるのだろう。

 棚を整理していると、不意に転落事故のファイルを落としてしまった。

 ぱらぱらとページがめくれて、ある写真に目が留まる。

 それは今日亡くなった若者の写真。

 数日前に発生した自立型自動人形転落事故の目撃者でもあったようだ。

 彼は自立型自動人形によって数奇な人生を歩まざるを得なかった犠牲者なのかも知れない。

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