アニメ・マンガフェスティバル(地元=地方都市)に行って来た
11月10日11日、土曜日曜2日間、
「に●が●アニメ・マンガ フェスティバル」
が行われ、2日目日曜日、ぶらぶらと眺めてきました。
会場が3つありまして、簡単に分けると、プロ作品会場、一般お楽しみ会場、コスプレイヤー会場となってまして、去年は一般お楽しみ会場を見てきて、「う〜〜ん、ぬるいなあ〜」という感想で、今年はプロ作品会場を見てきたのですが、これはなかなか、さすがに、見甲斐がありました。
生原稿の展示がメインで、さすがプロ、みんなものすごく美麗でした。
線がものすごくきれいです。
それと最近のマンガの特徴でもある背景の小道具の描き込みなども見事でした。
やっぱり線の美麗さが衝撃的でしたね。
デッサンが正確なのもすごいですが、この線は、これが引けるようになるまでどれだけ描き続けてきたのだろうという、それはそれは見事な職人仕事でした。
このきれいさがプロのレベルですね。
わたしも自己満足的に自作小説のキャラ挿し絵なんて描いてますが、
「 この、 ド へたくそ野郎 ! ! ! ! 」
と、喝(←×。でもこの場合はこっち)を入れてやりたくなりました。
「プロになりたけりゃ、とにかく描け!!」
と教えられたような気がします。……別に今さら漫画家になろうとは思いませんが。
作品によって3種類の展示がありまして、ネーム(準備稿)と本番原稿なんですが、ネームが2種類あるんです。初稿と改訂稿です。描かれている内容は同じなんですが、構成が違うんですね。漫画家さんによって違うんでしょうが、プロがいかに「どれだけ面白く描けるか?」を追求しているかの一つの証拠でしょう。
興味深かったのが、生原稿なんですが、主線のペン入れだけの原稿があるんですね。詳しくは分かりませんが、これはパソコンに取り込んで、デジタルで仕上げをしているんでしょうね。
ほおー、最近のマンガはそうなのか、と、20年くらい前の知識しかないもので感心しました。
それにしても……知ってるマンガが少ないなあ…………
読者としても全然現役じゃないからなあ……
知ってるマンガと言えば、マンガじゃなくアニメなんですが、「宇宙戦艦ヤマト2199」と「009リ・サイボーグ」のコーナーがありまして、
えー…… 恥ずかしながら、
「今さら『ヤマト』のリメイク〜〜?」
と思いっきり馬鹿にしてましたが……よさそうですね。かなり面白そうでした。
メカニックの設定書など、子供の頃こういうのよく夢中になって見てたよなあー…と懐かしく思いましたが、今のメカニック設定は凄い! 「009」もそうですがメカとか背景とか3DCGですから、当然ながら設計もコンピューターで3Dでやってるんですね。設定に関しては実写映画と変わらないわけです。手書きじゃとても出来ない細かいところまで作り込んでありまして、いやあ…… 隔世の思いがいたしますです、はい。
手描きの見事さとはまた別方向ですごいですが、ここでもまたプロのこだわりを見せつけられて、圧倒されて、打ちのめされた気分になりました。
帰りにコスプレイヤー会場をチラッと覗いてきたんですが、こちらはまだまだ一部マニアの世界で、一般に浸透するにはもうちょい頑張らないとなあと思いました。
だいたいうちの市(県)は有名漫画家が多く出ている「マンガ王国」を名乗って売り出したいようですが(たしかにけっこういます)、偉いのは漫画家一人一人で、全然街にマンガ文化なんてないもんなあ。まあこうしてイベントを重ねて空気を作っていくのはいいけれど、街の文化というのとはちょっと違うと思うんですね。中央に才能を送り込んで地元の名を上げるのもいいですけれど、街そのものがマンガで盛り上がらなければ、それは街の文化とは言えないと思うのです。そこに住んでいる人たちが、外から遊びに来た人たちが、そこでマンガで楽しめる状態を常備していなければ、街の文化とは言えない。
そこまで盛り上がって、本物になってくれたら、嬉しく思います。
※ ※ ※ ※ ※
で、言わなければいいお小言なんですが、
今、このテキストを書かせていただいているこのサイトでは、作品や作者、読者の姿勢がいろいろ論議されておりますが、改めて。
本気でプロになりたければ、プロのレベルで自分の作品を見なければ駄目です。
レベルの低い素人の中でどうでもいい細かいことをああだこうだ言い合っていても、そんなのは本当にレベルの低い自己満足にしかなりません。
書き方の決まりがどうの、そんな物はプロになりたい者がプロの作品を読んで勉強すればいい。
そんなことはどうでもいいのだ、プロの姿勢を見ろ、プロは一つの作品を描くのにこれだけ「面白い」事にこだわって全力で掛かっているのだ。プロを舐めるんじゃない。
もっと面白さにどん欲になれ。
読む人を楽しませることにこだわれ。
どうやったら読む人を作品に引きつけられるか、悩んで悩んで、悩み抜け!
満足なんてするな!
とにかく、書け! 書け! 書け! 全力の作品を書いてみせろ!
内容で悩め! 書法なんて、勉強すればいいだけのことだ。
作品だ、おまえの、他とは違う、おまえだけの面白い作品を、書いて、見せてみろ!
とまあ、自分自身に思ったわけです。
はっきり言ってこのサイトは本気でプロの小説家を目指す人間の集うところではない。結果として商業デビューした作家さんもいるけれど、それはその人が特別に才能があったというまでのことだ。有象無象の一般に当てはまることではないと思う。
プロになる修行や勉強なら他でやった方が絶対にいいと思う。プロの目というのはものすごく厳しい。アマチュア同士がレベルの低い評価をし合ってどうなる物ではない。
本気でプロになりたいなら、このサイトから出ていき、プロの審査する場での勝負に全力を尽くすことだ。
しかし、わたし自身のこのサイトに対する思いは別にあります。
うざったいと思われるでしょうが披露しますと。
わたしはここに、文化の場として、盛り上がってもらいたい。
プロ作家という、中央での成功だけにこだわる必要はない。
この場そのものが、豊かな文化の「街」になればいいと思う。
中にいる人たちが書くことを楽しみ、読むことを楽しみ、
外から訪れた人たちが楽しむことの出来る、
書き物文化の街に。
プロ志向の人たちはさっさとここから出て行け!みたいに書きましたが、これにも別の思いがあります。
確かに、プロを目指すにはこのサイトはぬるすぎると思います。
でも、じゃあプロを目指す人にとってどうでもいい、無駄な場所かというと、それは違う、違ってほしいと、思っています。
正直に言って細かい書法がどうのといううるさいことは余所でやってほしいと思いますが、もっと内容に関して、熱く語り合ってほしいと思います。
君のこの作品、面白かったねえ、正直、やられちゃったよ。でもさ、ここ、こうした方がもっとよくないか?
いや、そうしちゃうとさ、こっちの面白さが消えちゃうんだよ。この作品の面白さはこういうところに込めたつもりなんだけど?
ああ、なるほど。じゃあさ、こういうのはどうだろう?
等、等、等。
もっと作品の「面白さ」に関した意見交換が欲しい。
そうして切磋琢磨してどんどん、より面白い作品を、発表していってほしいと思う。
外の人間に「あのサイトは面白い作品が集まってるよね?」とこのサイト自体注目される存在になってほしいと思う。
個人的に、どれだけ「上手」な作品かなんて興味ない。初期にはスカッスカの文章だったけどぶっ飛んだポップなセンスが抜群に面白かったのに、だんだん普通の小説として上手になっていって、すっかりつまらなくなってしまったという例もある。
最近の人は駄目出しされることに極端に弱い。偉そうに駄目出しされたら「うるっせえよ。これが俺の表現なんだ!」と噛み付くくらいの覇気が欲しい。権威なんて、ぶっ飛ばせ!
昔はインターネットなんてなかった。
年寄りの昔話で悪いけれど。
昔はみんなどれだけ
「他と違うオリジナルの物が描けるか?」
に勝負をかけていた。そうでなかったら、他から抜け出して「作品」を世に発表してもらう場なんて与えてもらえなかった。
みんな面白さにこだわり、オリジナリティーにこだわり、本気で、どん欲だった。
自分の作品に「まあ、下手ですけどお」なんて白けたことは言えなかった。下手なら引っ込んでろ!だ。自分で下手だと思うなら、描き直せ。自分が下手なことを本気で悔しがれ。自分で「下手ですけど」なんてへらへらしてんじゃねえや!
というのは、あくまでプロを目指す人のお話ですが。
昔はね、仲間内で輪転機の印刷や(←いつの話だ?)コピー機で冊子を作って喜んでいたものです。
自分たちで本を作るというのがすごく楽しくて、嬉しかったんですよ。
まあ、中身はマンガやアニメのパロディーが多かったのかな?
今も同人誌にその伝統は残っていますけれどね。
一つの文化としてのムーブメントを、わたしはかなり本気でこのサイトに期待していました。
何かの物まねや代用品でない、オリジナルのムーブメントを。
そう思っているのはわたしの勝手で、他の人には迷惑なうるさい奴なんだろうと思う。
でもわたしはかなり本気で夢見ていたし、今も夢見ていたいと思っています。
賛同者は少なく、活動しづらい状態かも知れないけれど、それでもわたしは、そうした本気の作品が多く発表されることを期待しています。
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以上、うるさい話はおしまい。
どうでもいいオマケですが。
最初会場を間違えて別のところに行ってしまったところ、屋外ステージで8人組の女の子アイドルグループがリハーサルの最中でした。
かなり激しいダンス物だったんですが、
これが、
変で、
面白かったんです。
半分くらいの子がホッケーマスクみたいなの被って、音がデスメタルなんです。
なんだこれえ?と思わず笑っちゃいました。
曲の途中でリハーサルが終わり、これは面白いなと、1時間後の本番ステージも見に行ったのですが、わざわざ東京からの追っかけなんでしょうか?例によって、オタ芸の応援団がステージ前でうるさくて、1曲だけ見て帰ってきちゃいました。あーあ、デスメタルアイドルポップの曲が聴きたかったのに。ちっ、オタ芸集団め。
・・・・でもまあ、ああいう人たちが新人アイドルたちの生活を支えてるんだろうからなあ、と、複雑な思いがしました。
おしまい。