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plot_isekai_rec_v1.2.D_fixed.avi.005 ―― 【最終】こだわりのギルド名簿と究極の単一正誤元

[-=====[ plot_isekai_rec.004 ]=====-]

■ Index10: 森羅万象のフルスキャンと神のレイテンシー

■ Index11: | Master DB(神の元帳)の崩壊と、ペルソナの一致

■ Index12: ブレイク(強制脱出)コードの実行 ―― やっぱり、データ分析はこれだよな

[---------------------------------------------]



======================================

■ Index10: 森羅万象のフルスキャンと神のレイテンシー

======================================


後輩:「Dat()base ですよ、やっぱり。あ、そこだ、そこ。ねえ、先輩先輩、あれ見てくださいよ」


先輩:「なんだ煩いな、奈良。もう少し落ち着いて観てくれよ。


後輩:「これが落ち着いていられますか」


先輩:「奈良、本当に何なんだ。」


後輩:「この主人公、とうとう異世界の神様のところにまで足を運びましたよ。いくらフットワークが軽いからといっても、さすがにやりすぎなんじゃないんですか? 主人公補正もあまりに強すぎるとかえって視聴者が離れていきますって」


先輩:「奈良、今更何を言っているんだよ。何度も『現場百回』『三現主義』の事は、口が酸っぱくなる位、そう、奈良に『耳タコです』といわれるくらい何度も言い聞かせているだろ。自分は何度それで命を救われたことか。」


 (また、先輩の武勇伝が始まったよ、やれやれ。聞いていたらいたで説教になるし、聞いていなかったらそれはそれで怒り出すし、この場合のブレークポイントは……)


先輩:「おい奈良、直ぐに画面を見てみろよ。」


後輩:「なんですか、藪からスティックに、急にいわれても……」


 (やれやれ、今回は自己救済ルーチンが発動したか……)


先輩:「これはな奈良、……人類、いや、すべてのデータアナリストが夢見た、データマネジメントの『神域ディストピア』、あるいは『天国ユートピア』の具現化なんだぞ。」


後輩:「だから何なんです。神様からどうせまたチート武器をもらっただけでしょ。今度はそのチート武器を使って魔法で無双して魔王を倒しに行くと。はいはい、異世界俺TUEEE系、乙」


先輩:「そんなんじゃ全然ないんだよ奈良。神の力を分け与えられたんだ。」


後輩:「だーかーらー、いつもの『たたらたったたーん、どこでもトビラ!』で、瞬間移動。はい、よかったですね。本拠地とダンジョンの間、ノータイムで移動できるようなって。これで製作陣(作家も監督)もえらく楽できますよね」


1)『ラプラスの悪魔(完全なる予測モデル)』の起動:

現代の統計学や機械学習なんてものはだな、常に全体の一部を切り取った「サンプリング(標本)」から不完全な未来を推測する歪な代物なんだよ。でもな、この主人公の手にあるのは神の全知データ(全数)だ。誤差の確率論を捨て、一昔前のシンプルなロジックだけで、100%確定した未来を演算する『ラプラスの悪魔』を自力で起動しやがった。


2)インデックス不要の『全数調査フルスキャン』:

通信速度レイテンシーやストレージ容量の限界のせいで、現代のエンジニアはデータを間引いたり加工したりして小さくする泥臭い工夫を強いられているだろ。だが、神の超魔導メモリインフィニティ・キャッシュの前ではそんな小細工は不要だ。世界の全原子、全生物の全ログを、インデックスすら張らずにミリ秒でフルスキャンしてのけるんだよ。


おいおい待てよ……。この神の超巨大な主記憶装置(メモリ)演算能力(CPU)があれば、インデックス設計も、パーティショニングも、非正規化も、何一つきにしなくていいのか……!? どんなにクソ重いテーブルを幾重にも JOIN させて全件走査フルスキャンしても、1ミリもレイテンシー(遅延)が発生しない。なんだこれ、天国かよ!!


3)真の『シングル・ソース(信頼できる)オブ・トゥルース(唯一の情報源)』:

情シスやデータマが人生をかけて戦う『データのサイロ化』――システムごとに数字が合わなくて発狂するあの地獄が、この世界からは完全に消滅しているんだ。世界そのものが、たった1つの完全に正規化された超巨大な| Master DB(神の元帳) なんだからな。これ以上の美しさがあるかって言うんだ。」


後輩:「せ、先輩、それって…… モダンBI/神の元帳のフルスキャン……。万能の知恵・千里眼を得るって、全データベースをインデックスなしでフルスキャンして、一瞬でダッシュボードに描画するようなもんでしょ。神スペックすぎ、いや神か……」


先輩:「やっと分かってくれたか。お前が作ったモダンBIの理想郷が、ここにあるんだよ! いつも奈良から熱いレクチャ―を受けてきたからな。自分だってこれくらいなら分析できるようになったぞ。奈良がいつも自慢げに言っているモダンなインフラ思想を当てはめることぐらい朝飯前だ。」


(……先輩の微妙にプライドが高くて、下からマウントとりにくるの、マジでウザっ! 何が『朝飯前』ですか。言葉のバージョンが古すぎますよ。……まあ、僕が教えたモダンインフラ思想を、アニメの『神の千里眼』に強引にアタッチして完璧にキャッチアップさせてるあたり、この先輩の地頭の良さは認めざるを得ないんですけどね)


先輩:「それでだな、奈良……。」


後輩:「ちょっとまってください、いま画面が……


(見たこともない奇妙な『幾何学の紋様』が、呪詛のように激しく明滅している


『plot_isekai_rec_v1.1.O_fixed.avi.001』


それは、この地球上のいかなる聖印や、これまで見てきた言語の規約ルールにも存在しない。ただ、不自然なほど等間隔に、冷たく並んだ『線の羅列』……


なんだ、他の人の精神深部に触れでもした名残なのか、それとも、僕の魂が何かおぞましい禁忌の領域(ソースコード)に触れてしまったのか……)」。」



======================================

■ Index11: | Master DB 《神の元帳》の崩壊と、ペルソナの一致

======================================


   …………………………

    …………………

     …………

      ……

       X

      ……

     …………

    ………………

  …………………

…………………………


先輩ノ:「……6、奈6、奈良、おい、大丈夫か。」


後輩イ:「……輩、ナナ輩、先輩、だ、だいじょうぶです」


先シノ:「それじゃあ、話し続けるぞ。」


後ハイ:「はい、もうだいじょうぶです、続けてください」


儿ナシノ:「でもなあ、これはそんなきれいごとでは済まなかった。」


彳ーハイ:「どういうことです?」


ナナシノ:「よく考えてみろ。すべてがひとつのDBに統合されている訳だよな。」


コーハイ:「はい わかっていますよ そんなこと すばらいじゃないですか」


ナナシノ:「ひとつのDBに完全統合されていているということは、奈良、データマネジメント的には何に気をつけなきゃならない。はい、ブレスト、制限時間61秒前。」


コーハイ:「えーと、あー、うー、んー、ひとつのDBに完全統合されていているということは、モダンBIにあてはめて考えると……」


ナナシノ:「はい、時間切れ。其処迄。即答出来ないという事は、奈良はこの問題をいつも考えていないという事だ。……おいおい奈良、お前ほどの優秀な男が、まだそんな『モダン』なんて眩しいだけの言葉に目を奪われているのか。いいか、耳をかっぽじってよく聞いてくれ。


奈良がさっきから熱弁しているモダンインフラ思想だの、最新の分散処理エンジンだのといったものはな……システム統合や大規模マイグレーションという名の『総力戦』において、単なる綺麗に磨かれた最新の銃に過ぎんのだ。戦場でどれほど最新の銃を配ろうが、弾薬が不良品なら一発も撃てずに全滅する。システム開発におけるその『弾薬』こそが、データマネジメントだ。


いいか、奈良。大規模マイグレーションという名の地獄で、お前が血の涙を流さないための『データマネジメントの定石』として、大事なことが5つある。


1)【データガバナンスの絶対王政】

2)【データ品質という名の国境検疫】

3)【移行リハーサルという名の軍事演習】

4)【メタデータ管理による秘伝のタレの撲滅】

5)【マスターデータマネジメントによる生存戦略】


最新技術のスペックにばかり目を奪われて、この5つを舐めているプロジェクトはな、例外なく数億円の予算をドブに捨てて、巨大な産廃を錬成するデスマーチへと直行するんだよ。」


コーハイ:「また長い講義が始まりそうだ。ええと、こういう時の処理ルーチンはこうやって、……よし、多分岐制御構文スイッチ・ケースで、読者の属性に応じた処理ルートの最適化を実行っと。でも文字列として『ここからメインルートへ復帰する』をコピーしておいて、Ctrl+Fで検索した方が早いかもな


■■■ 制御フロー:SWITCH( 読者あなたの現在のステイタス ) ──────

■ CASE「 講義をスキップ、即座に『ルミねえ』の物語へ進みたいライト層 」:

■ CASE

■ {

■   // 【重要】3000文字のデータマ講義を読み飛ばしたい場合は、

■   // 文字列『ここからメインルートへ復帰する』をコピーし、

■   // Ctrl+F(ページ内検索)で一気にジャンプしてください。

■   

■   GOTO [復帰ターゲット];

■ }

■ CASE「 濃厚データマ講義3000文字丸ごとフルスキャンしたい設定厨 」:

■ {

■   // ここから始まる長文講義を、インデックス無で全件走査してください。


[閻浮側/ローカル送信ログ]後輩

コーハイ:「はい、準備できました。それじゃ始めてください」


[remote://origin.Master_DB.MMMMMMMDCCXL]

ナナシノ:「


1)【データガバナンスの絶対王政】


それで、まず1)の『データガバナンスの絶対王政』はだな――。」


[閻浮側/ローカル送信ログ]後輩

コーハイ:「ま、待ってください先輩。ちょっとストップ。何ですかその、今すぐホワイトボード持ってきてセミナー始めそうなライフハック5選みたいなやつ。僕たち、今アニメ観ているだけですよね?  主人公が神様から千里眼もらったシーンの感想戦みたいなものですよね? なんで急にデータマネジメントの講義のスイッチ入っちゃってるんですか」


[remote://origin.Master_DB.MMMMMMMDCCXL]

ナナシノ:「ふん、アニメの神の力に浮かれているお前の目を覚まさせてやっているんだよ。いいか、技術力だけでスマートに名寄せする魔法なんて存在しない。


その1)で言ったガバナンスってのはな、システムを統合する際、エンジニアが真っ先にぶち当たる『組織の政治』という壁を壊すための法律だ。A部門の顧客マスタと、B部門の顧客マスタで『顧客』という言葉の定義そのものが部署ごとに違っていることなんてザラにある。営業は『見込み客も顧客だ』と言い、会計は『請求書を発行した相手だけが顧客だ』と譲らない。これをな、最初にルールを『最終決定する絶対的な権限データオーナー』を組織の中に確立せずにスタートしたプロジェクトは、データモデルの設計会議の段階で、部署間の不毛な殴り合いに巻き込まれて数ヶ月単位でサンクコスト(埋没費用)を垂れ流すことになる。」


[local://127.0.0.1.Client_Nara]

コーハイ:「…え、…ーなんです…、よーく…か…ました」


[remote://origin.Master_DB.MMMMMMMDCCXL]

ナナシノ:「


2)【データ品質という名の国境検疫】


次に、2)の『データ品質という名の国境検疫』だ。開発の上流工程で『現行データは汚いけど、とりあえず新システムに全部引っ越しさせて、動かしながら後から綺麗にしよう』なんて甘い戯言を抜かすマネージャーは、それだけで100%破滅へのカウントダウンだ。


ITの世界には古くから 『GIGO(Garbage In, Garbage Out)――ゴミを入れれば、ゴミが出てくる』 という鉄則がある。表記揺れで腐りきったマスタ、仕様書にない『秘伝のタレ』のような隠し資産……そんなゴミを新システムのピカピカな器に移した瞬間、画面を開いた瞬間にNullPぬるぽが連発し、システム全体が文字通り『完全停止』するんだよ。


マイグレーションの本質はデータの引っ越しじゃない。旧世界のゴミデータを新世界に絶対に持ち込ませないための、冷徹な検疫プロセスそのものなんだ。


[local://127.0.0.1.Client_Nara]

コーハイ:「え…、そ…なんですね、…ーくわ…り…した」


[remote://origin.Master_DB.Nanashino]

ナナシノ:「


3)【移行リハーサルという名の軍事演習】


そして、3)の『移行リハーサルという名の軍事演習』だ。どんなに完璧な名寄せプログラムを組んだとしても、本番当日にデータ量が『数千万件』という規模になった瞬間、すべての計算が狂い始める。テスト環境では数分で終わっていた移行処理が、本番環境では『終わるまでに丸3日かかる』ことが当日に判明する……なんてホラーはな、この業界じゃ日常茶飯事なんだよ。月曜日の朝、クライアントの始業時間に間に合わず、パニックの中で泣く泣くシステムを切り戻す時の絶望感が想像できるか?


だからこそ、本番と同じデータ量を使って、最低でも3回は『本番さながらの移行リハーサル』を繰り返してサービス停止時間の枠内に収まるかを、泥臭くストップウォッチで計り続けなきゃならん。


……いいか奈良、モダンなシステムを『作る』のは、仕様書さえあれば若くて優秀なお前たちだけでもできる。だがな、そのシステムに『命』を吹き込み、過去の遺産を血肉化させて次世代へ遷都させるのは、データマネジメントという名の、泥臭くて、地味で、だが最も偉大な『土木工事』の思想なんだよ。


……どうだ? お前がさっきから絶賛しているアニメの『神の千里眼(全知データ)』が、インデックスも張らずに全ログをミリ秒でフルスキャンして、データのサイロ化もデータの欠損も完全にゼロな世界だってことが、どれほどデータアナリストにとって狂おしいほどの『天国ユートピア』か、少しは骨身に染みて分かっただろう。」



[local://CXXVII.O.O.I.Client_LXXVI]

コーハイ:「…え、…ー…ん………、よ……わ……………」


[坤輿側/サーバー受信バッファ]先輩

ナナシノ:「


4)【メタデータ管理による秘伝のタレの撲滅】


さらに、4)の『メタデータ管理による秘伝のタレの撲滅』だ。長年運用されたシステムにはな、仕様書に一行も書かれていない『現場の謎運用』や『意味不明なフラグ』が必ず埋め込まれている。それを洗い出すメタデータ管理、つまりデータの家系図リネージの把握を怠るとどうなるか。移行後に『なぜか一部のデータだけが欠損する』という原因不明の怪奇現象に直面し、数世代前の仕様を知る引退間際の老エンジニアを召喚する羽目になるんだよ。」


[local://127.0.0.1.Client_Nara]

コーハイ:「ええ、そ…な…ですね、よー…わか…まし…」


[坤輿側/サーバー受信バッファ]先輩

ナナシノ:「


5)【マスターデータマネジメントによる生存戦略】


最後に、5)の『マスターデータマネジメントによる生存戦略』。複数のシステムを一つに束ねる名寄せの局面において、どれを『正』とするかのルール、すなわち『データサバイバルルール』がなければシステムは機能しない。システムAとBで顧客の住所が違った時、タイムスタンプを信じるのか、それとも組織のパワーバランスで決めるのか。単なる機械的な結合ではなく、何を『信頼で(Single)きる唯一(Source)(of)情報源(Truth)』とするかという思想なき名寄せは、単なるデータのキメラを生み出すだけだ。


[閻浮側/ローカル送信ログ]後輩

コーハイ:「ええ、そーなんですね、よーくわかりました」


■   BREAK; // 講義を無事に読み終えたら、自動的にメインルートへ合流。

■ }

■■■ [復帰ターゲット:ここからメインルートへ復帰する] ──────────



ナナシノ:「だがな、全ての謎を解明したいのならな、「データマ講義」をだな、目を皿のようにして読む必要があるわけだ。」


コーハイ:「先輩、いったい誰に向かって話しているんです?」


ナナシノ:「いや……そのだ、うん、データを愛する全ての人という事になるかな。いいか奈良、『(かみ)は細部に宿る』だぞ。」


コーハイ:「僕ならちゃんとココ(local)にいますから。心配しないでください」


ナナシノ:「だがな、奈良。話はそこでは終わらないんだよ。この主人公はな、神の全知全能スペックを手に入れたその直後に、データマネジメントにおける『最悪の絶望』と直面するんだ。画面を見てくれないか。」


コーハイ:「はい、わかり……ました。モダンBIの超並行処理グラフが、一瞬、不吉な赤色アラートに染まってデッドロックを……検知し始めました。え、えー、神の元帳の『真名:アルティメット・エルフ・ルミナス』の項目に……対して、トランザクション側から秒間数百件の……ペースで『ルミねえ』という未定義の……クソゴミデータが……強制インジェクションだってーーー!」


(なんだこれ、画面の……ステイタスログに、[User_Activity: ギルド受付での……手書き台帳入力 / Error: 文字列長および表記揺れの不一致] のバイナリが……狂ったようにスクロールしているじゃないか)


(ただのデータの……はずなのに、そのエラー……ログの明滅の向こ……う側に、膨大な売上……帳簿の山を前……にして……半泣きでキーボード……じゃなくて羽ペンを叩きつけている……人が見える。まるで一人の不条理な生身の……受付嬢の『泥臭いノイズ《人間味》』が、透けて見えるような……錯覚に……囚われる……感じがする……)


ナナシノ:「それはだな、


1)神のマスタデータと人間の表記揺れ(バグ):

神様が用意した世界元帳データベースの「マスタ定義」がだな、人間のビジネス(冒険者ギルド)用に最適化されているわけがないだろ。

神のマスタデータは [種族ID:001 / 真名:アルティメット・エルフ・ルミナス……] という神聖文字(ヒエログリフ)による300文字の文字列だ。対して、人間のギルドの売上帳簿トランザクションは、受付嬢が適当に民衆文字(デモティック)で手入力した [名前:ルミねえ] だ。」



コーハイ:「


2)インフラの勝利、データ品質の敗北:

おいおい、嘘だろ……! 神のメモリは……無限で、クソ重い…… JOIN も……レイテンシー(遅延)ゼロで……走るって……いうのに、人間の……入力したテキストデータが……ゴミ(表記揺れ)すぎて、神のマスタデータと……物理的に JOIN できない……なんて!」


ナナシノ:「


3)結局、人間が泥臭くクエリ(sol)を書くという真実:

結局のところだな、中間テーブルを作成して、名寄せのためのデータクレンジングのロジックを組むのは、主人公が腕をまくって泥臭く sol を書くしかないんだ。無限の神の力を持ちながら、人間のデータの汚さ(ソフトウェア)のせいで手作業に引き戻される。この、エンジニアのカルマの美しさが、お前には分かるか。」


ナナシノ:「パケットのデコード層に異質なメタデータが混入してやがるな。奈良、それはお前の脳がバッファエラーを無理やり視覚化したハルシネーション(幻覚)だ。――いや、それだけじゃないな。ずいぶんとレイテンシー(遅延)が頻発してる。このままだとテーブルのインデックスが完全に破綻して、回線が完全切断タイムアウトする。悪いが、お前の感傷に付き合ってやれる時間は、もう残されていないぞ」


コーハイ:「ど……うすれば……いいで……すか?」


ナナシノ:「タイムアウトが近いな、奈良。パケットの同期シンク、まだギリギリ維持できているよな。そこにある環境変数――そう、お前がいつもローカルに仕込んでいるバックドアだ。認証トークンは民衆文字(デモティック)で『〇〇〇〇』。いつものレジストリハックで、外字テーブルにインジェクションしてあるアレだ。そう、それそれ。」


コーハイ:「これ……ですね。……あ、はい。ローカルホスト(127.0.0.1)から例外スロー(ポップアップ)が……返ってきましたよ」


ナナシノ:「いいから何も考えず、『次へ』でプロンプトを進めて『コミット(OK)』を叩け。無限ループのプロセスを強制キル(SIGKILL)し、破損したクラスタをデフラグでセクタ修復するんだ。」


コーハイ:「はい、奈良、行きまーす!」


―――


コーハイ:「先輩、自分が特性スパイスのカレーが食べたい一心だけで、僕にあんなメッセージを送りつけてくるなんてひどいじゃないですか。それだけの理由でこの事態を僕に収拾させようとするなんて、どれだけ僕のことこき使うつもりですか。それもあんな一癖も二癖もあるような情報隠蔽まで施しちゃって。先輩の気まぐれで出した謎解きに時間と手間をかけなきゃいけない僕の身にもなってくださいよ。ただでさえ、先輩が無茶振りするデバックで忙しいのに。公開鍵(オープン・スタヴ)を作成するのは簡単でも、秘密鍵(シークレット・ルーン)を見つけるのはとても大変なんですからね」


ナナシノ:「……(事がカレーなだけに、ここは加齢に、いや違った華麗(カレー)にスルーだな。)。」


======================================

■ Index12: ブレイク(強制脱出)コードの実行後 ―― side[コーハイ]

======================================


18RZEIV85SDY726LO3S HAD5BMM1ASLKLE8U2FSPMVYCOH7BT4Q1GZ5ET2S8F4OPOCKMJR 2OQLRE2234I85XO24Y8MFUUTDZUU


コーハイ:「あ、そうだ先輩。そもそもなんでこの「SemVer(セムバー)」は『8.7.6』なんですか? 最初にメジャーバージョンの(いわ)れから教えてくださいよ」


「ああ、それね。奈良もデータマの精神を知っているなら分かるだろ。「9」を使ってしまったらもう後がないじゃないか。」


コーハイ:「それでもユーザ部門から使わせろって脅しきますよね」


「ああ、それね。もちろん手前で食い止めるのが常道だが、なあに、まだ AからYが残っているじゃないか。」


コーハイ:「ほら、そうやってまた「Z」を隠そうとする、本当に先輩は食えない人ですね」


「いや、正確には『I』と『O』は禁則にするぞ。」


コーハイ:「もしそれを使わせろと言われたら今度はどうするんですか、今度こそ本当に詰みますね?」


「ああ、それね。まだ a から y まで残っているじゃないか。今度は『l』と『u』『v』が禁足事項だけどな」


コーハイ:「『l』はこれまでの流れで何となくわかりますけど、どうして『u』と『v』が禁足なんです?」


「それは『禁則事項です。』(口が裂けても自分が老眼で見分けにくいからとか言えないからな。)。」


HBRPOIG8F1CBFNO6B9M80O2RAK1VRJNVGFYGWWQC38HYF9SXMECOSFOGYR3XKXWNREK8PK3YR9OUDOCUZRENUN5Z3JQIP98Q1ZXOI65FDHJK1EYY37Q9AH8RVHS1K3AQ6L6GT6MJXK87AU5BHXTPDPFF5E8II49KQ71N8MTZX272HPOEVB9OOAEDOECVE6PR5N8I4P40ESS4DIVU2T011VIWD3Q3YYHJ9729SCMUKQ5ZUAZNPOVRES1VR7JP7RSAIEBZ5DWQRI5WQQ79TUYL2SR5PKJBXVQSR7JRS33U63L7DY2SQ884RCJRD0OQAAU7C2IW18YWFLU18RZEIV85SDY726LO3SHAD5BMM1ASLKLE8U2FSPMVYCOH7BT4Q1GZ5ET2S8F4OPOCKMJR 2OQLRE2234I85XO24Y8MFUUTDZUUHKJUDJ8GY10GWSJ4KLJCO6 1OADAEYU7M2VXW7LHQ95Y5Y7O8M0PAZK82E1L6TMUZEWEEMXXB UMNIPHETX7YOJFAJRJL7V4TX8SJW1LXA9Q8Y576O98I3MHMWTR 2UGWF6834Z2XDN0E09AH4UU8N8SXFSD0MJBV2FKTM9G0AVRP36 99GSGTF5S5XANNHFVE9R50NWXM6ES3YQVC2DRL1ILSL604OG3H YM2O2NF0XEJ4L4QFWI9UEKQOAZYMY7648YTHML70AUJMXO2R6M BHE4JAHQJWCYTADLHQVGLUZYUDJPG0996XMMVJ54BRA3J1HJ4O HBOCZXY1KRDSSLLMG95GJ85SNDVHQHSSS2J5RU4L9OWTFT90E3 XCXB27GJTMQGBGFXRTBHNTQ0FLZBADVZ3J1FG3PP3GI8HF9PP4 Z8WP8VD60ECZWFGXG89B8X62KNAS54RE2U8QVV7YLJYQM3STDJ BVC7UNXUQRA6EDDTJ80CVE86ZLQL6YOS4PRVP1VVRA8NBQFISJ P0AVS8ENHCGODD9OAHJ2S6DG6H42U6TB89Y4S7868X8BDXKAWB 7CZTTSTRBMTQIANDYGIUSMKXGDM0E7523RYYLREAN8RPUSM0VX INIKYYULT9M0ZVIQ7VSXEEWLOJPKFWAVD3PCNJ103J0OKLGWBH ZZ1O5XFDNVXOWKT8YM7ISBWHGPUQNRCLBVMKO9WT38KX8S3MOH PPW64 END 8.7.6 ―― 市井のデータアナリスト兼コンサルの日常。EVW9W OL6DCMFWDD35TRVEMFQ4D922U6TB89Y4S7868XJQIP98Q1ZXO

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