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薄情なワタシタチ

会社勤めしていた頃の事。




女子社員八人で作業をしていました。


ひとりが言いました。


「やだ!G!」


八人で一斉に悲鳴を上げました。


「ぎゃあああああああああっ!」


もうひとりが言いました。


「そこにいる!」


八人でまた一斉にわめきました。


「ぎゃあああああああああっ!!」




男性社員たちは呆れ、苦笑しています。


「うちの女どもはうるせえな」


という声も聞こえてきます。




別のひとりが言いました。


「誰か踏んづけて!!」


また八人で一斉に吠えました。


「イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!」


Gでさえビビって動けずにいます。


別の人がわめきます。


「Gなんて大嫌い!」


はい、Gなんてみんな嫌いです。


みんなが吠えます。


「ぎゃあああああああああ!」


Gは逃げようとしています。


別の人が怒鳴ります。


「Gを殺して!殺して!」


八人が誰もそうしたくなくて吠えます。


「ヤダああああああああぁぁぁ!」


…きりがありませんでした。




結局、男性社員のひとりが、仕方なさそうに始末してくれました。


八人で一斉に言いました。


「有難う!有難う!○○さん、大好き!!」




ですがその人が石鹸で手を洗うまで、誰もその人に指一本触れませんでしたし、お茶も入れてあげませんでした。




薄情なワタシタチ。

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