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33 僕と猫の姿



僕の週末は猫の姿で生活する。

猫好きの神様のために、この姿で接待してあげている。


「あぁ、この日のために1週間頑張ったよ。」


神様の膝の上で僕は大人しく撫でられている。

撫で方はあまり上手じゃないけれど、神様には感謝しているから我慢している。

昨日は帰ってきてその日の事を報告しようとしたら


「よかったね、レオくん。」


全て知ってますって顔でニヤニヤ笑っていた。




僕は神様に撫でられながら会話をする。


「これでやっと小春ちゃんと結婚できるわけだ。」

「もちろん18歳になったらだよ?」

「それは分かってるよ。18歳になったらすぐ結婚するつもり。」


そう話すと神様は撫でていた手を止めた。

あまり気持ちよくなかったからいいんだけど、なぜ止めたか気になったから上を向いて神様を見る。


「レオくん、あと3年あるけどその間ずっと小春ちゃんが君を好きでいるって保証はないんだよ?」

「どうして?小春ちゃんは僕を好きだよ?」

「人間は心変わりしやすいんだ。今は好きでも明日嫌いになってたり、1年後に好きじゃなくなったりする。」


そんな、小春ちゃんに限ってそういう事はないはずだ。

僕はそう思ったけど、少し思う所もある。

小春ちゃん、僕の話全然しない。人間の僕の事じゃなくて、猫の僕の話。

あんなに大事にしてくれて、結婚の約束もして、ずっと一緒にいようって言ってくれたのに。


もしかして僕の事はどうでもよくなったのかな?


「ずっと好きでいてもらうためにはどうしたいい?」

「どうしたらいいんだろうね?それは僕にも分からない。」


そう言う神様は少し寂しそうな顔をしていた。


「嫌われないように努力するよ。」

「うん、そうだね。肉球も触って良いかい?」

「……仕方ないな。」


僕は神様に前足の肉球を差し出す。

遠慮なく触る神様に僕は爪を立てそうになったけど我慢した。


「そこはデリケートな所だから、優しく触ってほしいな。」

「あぁ、ごめんごめん。」


神様のくせに猫の気持ちが全然わかってない。

だから猫に嫌われるんだ。


神様の手から解放されると、僕は下手くそに触られた体を毛繕いして綺麗に整える。

あとは昼寝をしたり、おやつをもらったり。

神様は僕の事を眺めているだけで満足している。


「あぁ、猫のいる生活っていいなぁ。」


恍惚とした顔で眺められたらなんだか居心地が悪い。

僕はちょうど太陽の光が当たっている所を見つけて、丸くなって目を瞑った。


人間の生活も楽しいけど、こうやって猫の姿で居るのは落ち着く。

この姿のまま小春ちゃんに会いに行ったら気づいてもらえるかな?

化け猫だと思われて怖がられちゃうかも。


ゆらゆら尻尾だけを揺らしながら小春ちゃんの事を考えた。


今何してるかなとか、次会った時はなんて話しかけようかなとか。

いつか神様にお願いして猫の姿でも合わせてもらいたいなとか。


早く会いたいな。





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