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22 私と学校生活(2)



放課後、颯太と里奈と別れて私達は家庭科室へ向かう。

こうやって2人で歩くのは初めてで少し緊張する。

廊下を一緒に歩いていると、すれ違う女の子達がみんな猫宮くんに目を奪われる様子が分かる。


ちらりと猫宮くんを見てみると、私の視線にすぐ気づいてどうしたの?と聞いてくる。


「いや、本当すごいなって思って……。」

「何が?」

「女の子がみんな猫宮くんに注目するから。」


そう伝えると、初めて周りの目が自分に向いてる事に気づいたみたいで


「小春ちゃんの事考えてて気づかなかった。」

「私の事?」

「今日も可愛いなって。」

「また、そんな事言う……。」


涼しい顔でさらりとそう言われると顔が赤くなってしまう。


「猫宮くんって、いつもそんな感じなの?」


熱くなった顔を覚ますために、パタパタと顔を手で仰ぐ。


「そんな感じって?」

「その、普段から一緒にいる女の子にそんな事ばっかいうのかなって…。」

「まさか、小春ちゃんだけだよ?」


にっこり笑ってそう言われてもあまり信用できない。

あまりにも慣れてるような感じだから、からかわれてるのかなと思う。


「あまり信じてなさそうだけど、僕は一途なんだ。だから今まで小春ちゃん以外の人間を可愛いとか、思った事は一度もないよ?僕の可愛いは小春ちゃんだけ。」

「絶対嘘だ。」

「本当だって?」


私より可愛い人なんて星の数ほどいるし、

そんなあからさまな嘘は信じない。

顔が熱いのは、猫宮くんに面と向かってそんな事言われたら誰でも照れてしまうだけ。


「今までに付き合った人とか」

「もちろんいないよ。」


少し食い気味で返事が返ってくる。

嘘なのか本当なのかは分からないけど、今までこのイケメンを女の子が放っておくわけがない。

本当にすっごく一途なのか、嘘をつかれてるのか。

私には見分ける術はなかった。



家庭科部の教室に着いて、部長らしい先輩に体験入部をしたいと伝える。


「えっと、そこの彼も?」

「はい、よろしくお願いします。」


家庭科部には颯太の言っていた通り女子しかいなかった。

作業をしていた部員達は手を止めて猫宮くんに注目している。


「私は部長の佐藤由香さとうゆか。こっちが副部長の赤井真希あかいまき。そして今日は簡単なカップケーキを作る予定なの。材料は用意してあるから一緒に作ってみない?」

「はい、お願いします!」


部長は優しそうな人で安心した。

私達はエプロンを借りて、部長と副部長がいるグループに入れてもらった。


「えーっと、紗倉さんと猫宮くんです。今日は体験入部で一緒に活動をします。2人とも分からない事や質問があったら誰にでも聞いてね?」

「はい、よろしくお願いします!」

「よろしくお願いします。」


エプロンを身につけて、少し腕まくりをしている猫宮くんはとてもかっこよかった。

きっと他の人も同じ事を思っているに違いない。


他のグループの部員達がこちらをチラチラ見て、きいろい声を上げるのが聞こえる。


「小春ちゃんはエプロン姿も素敵だね。」


猫宮くんはそんなの全然気にしてなさそうだった。




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