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17 僕と学校生活(2)


初めて受ける授業は少し退屈だった。

神様が授業に遅れないようにと、みんなと同じぐらいの学力を与えてくれているみたいで、内容が分からないわけではない、けど。


この話を聞いているだけの時間がどんなにもったいないか。

教科書に書いてある事をただ話しているだけ。

それなら教科書を読んで終わりでいい。

テストに出ると言われるところだけノートにメモをする。


こんなの真面目に聞いてる人はいるのかな?

僕の2つ前に座っている中川って言った、カラオケで絡んで来た女子は寝ている。

後ろの席の……野村も寝ている。

この2人は学校に何をしに来ているんだろう?


小春ちゃんは……、真面目に先生の話を聞いてノートに書き込んでいる。さすが小春ちゃん偉いなあ。

ずっと見つめていたら気づいてくれるかな?


そう思ってしばらく見つめていたら

小春ちゃんがこっちを向いた。

想いが届いたみたいで嬉しくてゆっくり瞬きをする。


「……!」


小春ちゃんは赤くなって下を向いてしまった。可愛い。

早くもっと仲良くなって、前みたいにくっつきたいな。

猫だった頃は何も考えなくても小春ちゃんは僕のだったのに。


授業は小春ちゃんを眺めているうちに終わっていた。



「ねえ、猫宮。ウチの友達がID教えて欲しいってー。」


休み時間小春ちゃんの席に向かおうとしたら、それより先にさっきまで寝ていた中川が声をかけてきた。


「うーん、悪いんだけど、断っといてくれないかな?」

「いーじゃんIDぐらい!付き合うわけじゃないんだから!」

「だって僕はその人の事知らないし、知りたいわけじゃないから。」

「冷た!」


いつのまにか野村も僕の席に来ていた。


「じゃあウチらは知ってる人だし、一応キューピッドしてあげたし?教えてくれるよね?」

「これからも協力してあげるけど?」


昨日の話を持ち出され、断れずにスマホを取り出してメッセージアプリのIDを教える。

協力者はいないよりある方がいい。


「というか、君達が近くにいると僕が勘違いされるんだけど?」

「いいじゃんさせときなよ!ちょっとぐらい嫉妬した方が刺激になるでしょ!」

「小春ちゃんに勘違いされるの嫌なんだけどなあ。」


僕の事を想って嫉妬してくれるのは嬉しいけど、まだその段階にも至っていないのが現状で。


小春ちゃんの席を見ると、ほらあの女、里奈がまたこっちを睨むように見てくる。

絶対よくない勘違いをされている。


「それに恋愛って押すだけが全てじゃないっしょー。」


野村がスマホをいじりながら話す。


「よく知らないけど、猫宮最初から押せ押せすぎて引かれてるんじゃない?」

「それは、……そうかも。」


確かに、小春ちゃんは僕と話す時より

あの2人と話す時の方が気が楽そうだった。

困ったように笑う小春ちゃんの顔を思い浮かべて切なくなる。


「まあ、最初から僕の運命の人は引くな!」


そんなの言われたって人間の恋愛なんて分からないから仕方ない。


「じゃあ、どうしたらいいのさ。」


大きなため息を吐いて僕は席に座り直す。

時間的にこの休み時間で小春ちゃんと話すのは諦めて、キューピッドとやらにアドバイスを聞くことにした。


「まずは友達にならないと!」

「そうそう、普通は友達からってやつ。」

「友達か。」


僕は再びため息を吐いた。

早く好きになってもらいたいのに。


「友達にはどうやったらなれるの?」

「うーん、昼一緒に食べるとか?」

「めっちゃ語る!とか!」


そこで、チャイムが鳴って中川と野村は席に戻っていく。


昼休み小春ちゃんに声をかけてみよう。

そしてまずは友達になろう。


今の僕は小春ちゃんの友達に警戒されてる状態だから、まずはそれをどうにかしないと。





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