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13 私と運命の人?



どうやら私はからかわれていたみたい。

部屋のコの字に並べられた椅子の対面に、噂の猫宮くんと両隣に可愛いギャルが2人仲良く話している。


そもそも私がその運命のコハルちゃんのはずがなかった。

猫宮くんとは本当に初対面なのだから。


それでもちょっとだけ、ほんのちょっとだけどこか期待をしてなかったわけじゃない。

口では人違いだよとかいいながら、もしかしたらとか思うなんて馬鹿馬鹿しい。


「はぁ。」

「紗倉さん楽しくない?」

「あ、ごめん、そういうんじゃなくて……。」


思わず出たため息が大きくて、隣の木村くんに気を使わせてしまった。


「あいつなんなの!デレデレしちゃって!」


里奈が猫宮くんを見て怒っている。


「そもそも私が猫宮くんの言うコハルちゃんじゃなかったんだよ?」

「でもすごいこはるんの事見てたんだよ!勘違いしちゃうじゃん!わざとだよ絶対!ムカつく!」

「ちょっと里奈落ち着いて、ほら、飲み物持ってきたら?」


飲み物はドリンクバーだったので、里奈の空になったグラスを持たせて席を立たせた。


「こはるんも何か持ってくる?」

「私はいい、まだあるし。」


私のグラスは半分も空いていない。

里奈が立ったあと、その向こうにいる颯太が見えるようになった。

颯太はマイクを持って自分の番を今か今かとソワソワしている様子だった。


颯太の歌は、今歌ってる子の次かな?


里奈が戻ってくるまで、木村くんと猫の話でもしようかなって思って

木村くんの方を向くと、ちょうど違う子に呼ばれて席を立ってしまった所だった。


あの子達とも仲がいいんだ。

特に何かするわけでもなく、じゃあ歌に聞き入ろうかなと思っている所に


「あの、少しいいかな?」


木村くんと入れ替わりで猫宮くんが隣に座った。

猫宮くんが元いた席をみると、そこには木村くんが居た。


「あ……、うん。私もちょうど話したいって思ってたし。」

「本当?うれしい。」


目を細めてはにかむ猫宮くんは、雑誌に載ってるようなモデルさんと同じぐらいかっこよくて

近くにいるだけでドキドキしてしまった。


「えと、あの自己紹介の時のやつ…多分他の人と勘違いしてると、思う、んだけど……?」

「ううん、僕の運命の小春ちゃんは小春ちゃんだけだよ。」

「でも私達会ったことないし……。」

「あるよ。もしかしたら、もう忘れちゃったかもしれないけど。」


キッパリと言い切る猫宮くんに何も言い返せなくなる。

本当に覚えてないんだけど。どうしよう……。


「ヒントは、結婚する約束をした。」

「ええっ、結婚!?私が!?」


思わず大きめの声が出てしまった。

よかった、ここがカラオケで。誰にも聞こえてないみたい。

ちらりと颯太の方を見ると、マイクを片手に熱唱していた。


「やっぱり、人違いだよ?」

「ううん、絶対君だよ。別に思い出さなくてもいい、もう一回また好きになってもらうから。」


ゆっくりと瞬きをした猫宮くんの瞳が、少し色素の薄い黄色っぽい目をしていて

とても綺麗で目が離せなかった。


「あー!ちょっと何こはるんの隣座ってんの!?」

「木村くんと席を交換したんだ。」


飲み物を片手に、戻ってきた里奈が大声を出す

その声があまりにも大きかったからクラスの皆も注目して、やっぱり…と話し始める。


「あんたみたいなタラシにこはるんはあげないんだから!」

「タラシって酷いなぁ?僕は好きな子と話してただけなんだけど?」


あれ、なんか……。

さっきまでの猫宮くんと違う?


にっこり笑ってる顔は相変わらず整っているんだけど、なんか少し怖い感じがするような


「無理無理絶対無理!ちょっとこはるん詰めて!」

「あ、ちょっと里奈!」


里奈はむすっとした顔で私と猫宮くんの間に無理やり割り込んで持ってきた飲み物をずずずと音を立てて飲む。


「あ、ごめん颯太」

「いや、大丈夫だけど……。」


押された拍子に颯太にぶつかってしまった。

とゆうか狭い。


「ごめん里奈狭い。」

「無理!」


もう里奈の中で猫宮くんは悪い男と認識されてしまったらしく、私の方にぎゅっと詰めて座ってくる。

里奈と猫宮くんの間にバチバチと火花が散ってるように見えた。


明日からの学校大丈夫かな?


明日からの事を考えるとちょっと不安だけど

猫宮くんの事をもっと知りたいなって思った。



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