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第65話
その日ののはらの服装はデニムの上着に、白いスカートだった。
頭には大きめの白い帽子をかぶっている。
足元は白いサンダル。
のはらはさなぎを待っている間、森の風景をぼんやりと眺めていたようで、やってきたさなぎとみらいにその背中を向けていた。
そんなのはらの後ろ姿を見て、さなぎは夢の中で見たのぞみさんにそっくりだと思った。
「あ、こんにちは、さなぎちゃん。それからみらいも来たんだ」
とこちらを振り返ったのはらはにっこりと笑ってそう言った。
「うん。私もお邪魔することにした。いい?」
みらいは言う。
「もちろん」
のはらは言った。
みらいは今日、緑のシャツ(緑はみらいの一番好きな色だった)にデニムのミニスカートをはいている。
足元はスニーカー。
さなぎは最近気に入ってよく着ているデニムのオーバーオールを今日も着ていた。お腹のところにある大きなポケットの中には妖精さんがいる。(どうやら妖精さんはその場所が気に入っているようだった)
頭にはいつもの麦わら帽子をかぶっている。
合流した三人は木原家に行くために森の中を歩き始めた。




