第47話
今日、のはらは青色のミニスカートを履いている。
縁側から下ろしたのはらの白い足が小さく左右に揺れている。
「ここにいます」
そう言って、さなぎは自分の頭の上を指さした。
さなぎはいつもかぶっている麦わら帽子を脱いで、縁側の床の上に置いている。その髪はいつものようにポニーテールにして、頭の後ろでまとめている。
「どこどこ?」
そう言ってのはらはさなぎの頭の上を覗き込むようにしてみる。
そこには確かに妖精さんがいる。
妖精さんはのはらにじっと見られて『なんだか、ちょっと恥ずかしいです』と言いながら、その頬をぽっと赤く染めている。(それでも動かないでその場所でじっとしていた)
「うーん」目を細めながらのはらはいう。
さなぎはじっと(そんなのはらの邪魔をしないように)まるで人形のように、動かないでいた。
「見えますか?」さなぎがいう。
「見えない」
さなぎを見て、のはらは言った。
「うーん。残念。どうして私には見えないんだろう。妖精さんのこと。さなぎちゃんの友達なら、絶対に私だって、妖精さんと友達になれると思うんだけどな……」と本当に残念そうな顔をしながらのはらは言った。(そののはらの言葉を聞いて、本当にどうしてだろう? とさなぎは疑問に思った)




