998回目 2021/12/6
ちょっと背伸びした描写で、恋愛っぽさを強調してみました! みたいな感じでしたね。
一回目
お題『恋の朝日』
必須要素(無茶ぶり)『文学』
文字数『1039文字』 未完
タイトル『恋をしました。』
なんでもない朝日が、これほど眩しく映るなんて。
世界が変わったかのような現象。でも、私はそうじゃないと知っている。
変わったのは私だ。それこそ、細胞の一つ一つが別の何かに置き換わってしまったかのような、劇的な変化。
「……ふふ、こんなことでドキドキしてたら、心臓がもたないんじゃないかな」
パジャマ越しに胸に手を当てれば、ずっとおとなしかった心臓が、出して出してと暴れている。
騒がしくて、愛おしい。
無味乾燥だった世界が、こんなにも鮮やかで素敵な色に満ちていると教えてくれたのは。
「おはようございます、東雲くん」
私に恋を教えてくれた、同い年の男の子だった。
「おはようございます」
「おはよう、ございます!」
「今日も素敵です、早乙女さん!」
「おはようございます。三森さんも、とてもかわいらしいですよ」
黄色い声が上がりましたが、私は何かおかしなことを口にしたかな?
私が敬語なのは、幼少期からの教育だから仕方ないとして、同級生の方々はどうして私に敬語を使うのだろう?
私としては普段通り接しているつもりだけど、他の皆さんはどこか無理をしているように見える。
敬語を使われていることよりも、無理をさせていることの方が心苦しい。
「……早乙女、邪魔」
「あ、っ」
女子生徒に囲まれていた私は、その方が近くにいることに気づくのが遅れてしまった。
振り向くと同時、無愛想なお顔で私を一瞥し、横を通り過ぎていってしまう。
東雲明人くん。
私に、恋を教えてくれた人。
「ちょっと東雲! あんた早乙女さんに対して雑すぎ!! お嬢様なんだからもっと丁寧に扱ってあげなよ!」
「はぁ? なんで? お嬢様ならお嬢様が通う学校に行けば良かっただろ? 特別扱いとか、逆差別だろそれ」
「何ほざいてんだ私たちと同じ一般庶民が!! だいたいあんただけだろ、早乙女さんに対して雑な人間は! 鼻の下伸ばしてる男子どもを見習えバカ!!」
「見習ったら見習ったで『汚い目で見るなクソども』って言うんだろ? なんでわざわざクソになりにいかなきゃならねぇんだよ、バカ」
「ならせめて、早乙女さんに一定の距離を保ってください! さっきは油断しましたが、この方に触れていいのは同性である私たちだけの特権なんですからね!」
「いや、それはそれで汚れた感情なんじゃねぇの? っつか、無菌室で育った無農薬野菜じゃねぇんだから、//(時間切れ)
二回目
お題『愛、それは結末』
必須要素(無茶ぶり)『扇風機』
文字数『1080文字』 未完
タイトル『イレギュラー・イモータル』
愛する者を愛した。
それが罪だと言うのなら、俺は……。
「おじいちゃん?」
「……あぁ、美奈」
どうやら、うたた寝をしていたらしい。
あぐらをかいた足の間に座る、小さな孫娘。くりくりとした目は、まだ己の宿命と過酷な運命には気づいていない。
清らかで、愛おしくて、最後まで守ってやりたかった無垢さだ。
「どうしたの? この頃、ずっとお昼寝してる。眠いの? 夜更かししてるの?」
「はは、あぁ……美奈よりは夜更かししているよ」
頭を撫でてやる。でも、もうごまかしはきかないか。
いつもならごまかされてくれるが、目に隈を刻み、頬をこけさせていれば、不審がるのも仕方がない。
まだ早い。しかし、もう遅いのかもしれない。
すまない、美奈。
お前を守る箱庭は、そろそろ限界だ。
「美奈。よく聞きなさい」
「……おじいちゃん?」
古びた扇風機の音が響く。田舎町に隠れ潜んで、よく五年も生存を隠せたものだ。
俺はよくやった。たとえ、全てをやりきれなかった愚か者だとしても。
「お前は、少し特殊な生まれだ。親はいない。俺とも、血は繋がっていない」
「おじい、ちゃん?」
服を掴む小さな手に力が込められる。
不安だろう、怖いだろう。
でも、これが最後の、俺からの愛だ。
「お前は、いや……君はね。空から降ってきた子どもなんだ」
「……お空?」
「そう。まさに、天からの授かりものだね」
比喩ではない。本当に空から、まるで創作の中のワンシーンのように、落ちてきた。
「でも、美奈は普通の人じゃなかった。死ななかったんだ。空から落ちても、銃で頭を撃ち抜かれても、火刑に処されても」
落ちてきた瞬間は、今でも忘れない。
創作であればふわりと浮いたりするんだろうが、美奈は呆気なく地面に叩きつけられた。
生まれたばかりの赤ん坊が、ただの血溜まりになるのを初めて見た。
そこからだ……美奈が、血と肉片から再生したのは。
まるで細胞の一つ一つが生き物のように、蠢いて集まる様子もまた、死ぬまで忘れることができない。
粘土細工のようにこねられ、勝手に成形していく姿は、赤ん坊がぐちゃぐちゃになる光景よりもなお悍ましかった。
奇跡だと、誰かが言ったのを覚えている。あれが、あんなものが奇跡というなら、俺たちは皆神ではなく悪魔を信仰していたんだろう。
「美奈はね、たぶん、不死なんだ」
「ふし?」
「死なないんだ。いや、死ねないんだ。少なくとも、俺は君を死なせてはやれなかった//(時間切れ)
恋も愛も似たような言葉なのに、どうしてこう落差の激しい内容になったのでしょうか? 続き書くならこっちの方が好みなんですけれども。




