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989回目 2021/11/27

 残念なことに私の中にある高級食材のレパートリーが少なすぎる……食べたことないものなんてパッと出てきませんよ。


 一回目

 お題『昨日食べた監禁』

 必須要素(無茶ぶり)『白トリュフ』

 文字数『1014文字』 未完


 タイトル『人外の医師に誘拐された……』


「さぁ、召し上がれ!」


 テーブルに並ぶのは、高級食材をふんだんにあしらわれた夕食だった。


 目にも美しい料理は一流シェフの仕事なのだろう。食す前からふんわりと香る匂いが、空腹の胃に直接襲いかかってくる。


 それでも、私は手をつけない。


「今日は白トリュフを用意してみたんだ。キャビアは口に合わなかったみたいだから、他にも色々用意しようと思ってるんだよ!」


「……私を解放きてください」


「ダメだよ」


 楽しそうな雰囲気は、いつだって私の口から破壊される。


 でも、これは私のせいではない。


 監禁されて三日目。


 私は未だ、犯人からの施しを受けるつもりはない。


「君はもうすぐ死ぬだろう? でも、死なせたくないから、治療のために来てもらったんだ。それなのに、今いなくなられると、ひと月も待たずに死んでしまう。それは君も望まないはずだ」


「構いません。望まれていない命を終わらせるには、遅過ぎたくらいですから」


「そう悲しいこと言わずにさ。生きようよ。もっともっと、楽しいことはあるよ?」


「あなたは悲しいを理解できないくせに、私には押し付けるんですか?」


「そうだよ?」


 誘拐犯は、少年の姿をしていた。


 別にそれは構わない。昨日は成人女性だったし、誘拐された時は老年の男性だった。


 彼が人ではないのは、もう知っている。


 私がそういうものから付き纏われるのもまた、諦めている。


「君は人間なんだから、人間らしく生きたいはずだろ? だから、僕にできないことでも君はすべきだ。精神性までこちらに寄りかかられたら、君は人間ではなくなってしまう」


「……私は死にたいのに」


「僕は生きて欲しいな」


「勝手ですね」


「勝手にしてきたからね」


 誘拐犯は笑う。何が楽しいのか。


「君、昨日の食事も食べなかったよね?」


「だから?」


「でも、水は飲んでいた」


「…………」


「僕は知っているよ? 人間は食事よりも水の方が延命には大事なんだ。食事を数日抜いたところで死にはしないが、水は飲まないとすぐ死んでしまう。君は生きたがっているよ。君が思い込もうとしているよりも、ずっと」


「それは、生き物の本能というか、仕方ないというか……」


「素直じゃないね。理性や知性がある生き物は、これだから面倒くさい」


 誘拐犯は近づいて、私の頬に指を滑らせる。


「でも、だからこそ//(時間切れ)




 二回目

 お題『思い出のクレジットカード』

 必須要素(無茶ぶり)『首相』

 文字数『1243文字』 未完


 タイトル『節制の戒め』


『この国を変えるには、国民の皆さんのお力が必要です! 新しく自由党党首に就任した私が、この国を変える! 皆さんの声を、お力添えを、どうか今週末の投票にて示してください!』


「あー、衆議院選挙だっけ? めんどくせーな」


「国民の権利だぞ? 行っとかないと損するんだから、ちゃんと時間作って行っておけ。スーパーの特売と同じだ」


「いや、その考えはお前だけだろ……」


 出たよ、ドケチ理論。昔貧乏だったとは聞いてたけど、日常会話からして節約や割引の話ばっかだもんな。


 それでたしかに得になったことはあるけど、さすがに毎回やられるとしんどいな、節約話。


 このラーメンも、クーポン見つけたから行きたいって誘われたんだもんな。飯はうまいが、好きなの頼めないのもしんどい。


「……無理して付き合わなくていいぞ?」


「へっ?!」


「いや、何でもない」


 あっぶな、顔に出てたか?


 そういえばこいつ、人の顔色窺うのが異様に上手いんだよな。もう読心術レベルで。


「一応言っとくが、嫌じゃねーよ。時々しんどくなるだけだ。きつかったら誘われても断るし、気にし過ぎんなよ。断る側の俺が言うのもなんだけど」


「そうか。そういうものか」


「そういうものだよ」


 ずるずると麺を啜る音がする。


 にしてもうめーな、ここ。次は素ラーメン以外のも頼んでみよう。


「食った食った。結構量があるな」


「値段の割に量が多いと、レビューでも多かったからな。クーポンがあるとはいえ、少量の料理ではまず誘わない」


「ブレないなお前……」


 呆れながら呟くと、対面に座る友人は財布を広げてクーポンを探し始める。


 レシートも突っ込んだままらしく、なかなか分厚く雑然とした財布だ。もっと綺麗にしとけよ。


「……これは」


「お、クレジットカードなんか持ってたのか、お前」


 途中、レシートの束の中から一枚のカードが姿を見せた。


「って、もうハサミ入れたやつじゃん。使えないカードなんか入れてるから、財布が分厚くなるんじゃねーの?」


 使用期限もとっくに過ぎてんだろうな。溜め込み癖があるとはいえ、ゴミまで後生大事に取っておくなよ。


「いや、これは……お守りみたいなものだ」


「ん? 思い入れがある系?」


「まあな……節約に目覚めたきっかけだ」


「ほー。それ、興味本位で聞いていいやつ?」


「隠してるわけじゃない。聞きたいか?」


「もうちょっと店の中で休憩したいから、暇つぶしに聞かせてくれよ」


 実際、腹が膨れてしんどいしな。水で胃袋を落ち着かせてるが、もうちょっと休んでいきたい。


「……これは、親父が使ってたカードだ。借金まみれになった原因だな」


「……うわぁ、ヘヴィー」


 ラーメンの油よりキツい話きたな。


「もちろん、すぐにブラックリスト入りしてクレジットカードなんか作れなくなったんだが、懲りない人だった。金がなければ盗めばいい、なんて言い出して、//(時間切れ)


 私の癖でしょうかね、キャラの重い過去を差し込もうとするの。そっちの方が書きやすいのかもしれません。


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