983回目 2021/11/21
最近の探偵役ってクセ強めのキャラがメジャーな気がするのは私だけでしょうか? まあ、探偵小説はやってることがみんな同じなので、キャラクターで個性出すしかないんでしょうけど。
一回目
お題『ドイツ式の夕方』
必須要素(無茶ぶり)『太宰治』
文字数『888文字』 未完
タイトル『愉快な探偵』
「……オサム・ダザイ?」
「ああ、ハンドルネームとして名乗ってる。本名で活動するより格好いいしな!」
そう胸を張ったマヌケそうな男は、おそらくオサム・ダザイがどんな人物かも詳しく知らなさそうだ。
「なら、そちらの流儀に則ろう。ひとまず、ゲーテと名乗っておく」
「ゲーテ? 有名なのか?」
「知らない時点で無知を晒していると知れ」
頭が痛くなってきた。なんだ、この日本人は?
「それで? わざわざドイツから指名依頼をよこすなんて、どんな案件なんだ? さあ、このオサムに話してみたまえ!」
「声が大きい。まだ喫茶店にいると言うことを忘れるな」
普通に迷惑だからな。この男、島国出身のはずなのに空気が絶望的に読めない。ラテン系の血が濃いのか?
「ひとまず、引き受けるという認識でいいのか? 悪いが、途中で降りることは許さない。耳を塞ぐか、口を閉ざすか。その覚悟で臨んでもらう」
「問題ない。名探偵オサムに解けない謎などないのだからな!」
高笑いをする自称名探偵……人選を間違えたか?
「はぁ……後悔しても遅いか」
「む? 店を出るのか?」
「さっきも言ったが、もう忘れたのか?」
名探偵がトリ頭とは、なんともウィットが効いたジョークだな。
そもそも、降りるか死ぬかを迫られた依頼の内容を、誰が聞き耳を立てているか知らない場所で話すと思っていることがどうかしている。
会計を済ませて店を出れば、もうすぐ日が沈もうとしていた。
「おぉ、お国は違えど夕日はどこでも綺麗だな!」
「そうだな。昼に約束していたはずだが、どこぞの名探偵が道に迷って大遅刻をかますとは、私も思わなかったが」
夕方まで待たされて、堂々とケーキまで頼み出したときには殴ってやろうと思ったくらいだ。
店の支払いが私持ちだと分かった瞬間にそれだから、余計に腹が立つ。
やはり、デマだったのではないだろうか? ディープウェブでも名が通った探偵だというから、わざわざ依頼をしたのに……先が思いやられる。
「それで? どのアジトに向かうんだい、けーてじょし//(時間切れ)
二回目
お題『東京の新卒』
必須要素(無茶ぶり)『ペットボトル』
文字数『891文字』 未完
タイトル『新卒はブラック予備軍』
「……会社選び失敗したかもしれん」
「いきなり呼び出してそれか。しかも卒業間近だぞ?」
大学の卒業式を控えた春先。ペットボトルのジュースを奢ってもらってついてきた公園で、深刻な雰囲気の山本に呆れる。
なんせこいつ、内定を一つ取れた時点で就活を完全に止めてたからな。新卒の同期の中じゃ、そんなことしたやつこいつしかいない。
企業研究とか業務実態とかわかった上でならいいんだけど、こいつそういうのしてる気配なかったから、ダメな予感はしてたんだよな。
「で、何が問題だったんだ?」
「超絶ブラック企業かもしれん……去年は新卒で入った社員二十人中五人が自殺、六人が休職、七人が辞職したって」
「生き残りは二人か……それでも、心身ともに無事じゃないだろうな。今のうちに内定辞退した方がいいんじゃないか?」
「個人情報渡してるんだぞ? 直前でやっぱやめます、なんて言ったらどんな悪用されるかわからねぇよ」
「いや、常識的に考えてそんな馬鹿なことする会社があるわけ……」
「過去にその会社から情報漏洩の疑いが上がって、内容が社員情報の売買だったんだけど」
「大外れを引いたな。諦めろ」
「いやだぁ!!」
ブラックっつうか頭がおかしい会社だろ、単純に。今までよくつぶれなかったな。
「そりゃ、山本みたいな適当なやつでも採用するわな。会社にとっては、ある意味で別口の顧客が新卒ってわけなんだし。働く前から労基に駆け込むか? 何とかしてくれる可能性は低いだろうけど」
「むしろ弁護士とか立ててた方がいいんじゃ、と思ってる。何かやばいことになっても、法律で殴られる前に守れないかな、って」
考えなしのこいつにしては考えた方かもしれない。けど、いくらなんでも被害が出る前に駆け込むのは、どっちにしろ違う気がする。
「そういうのはやっぱり、自分が被害者になってから動かないと意味ないんじゃないか? まあ、どこにどうやって訴えたら身を守れるか? ってことくらいは調べておいた方がいいだろうけど」
「助けてくれよぉ、友達だろぉ!?」
「年に十回、喋ればいい方のと//(時間切れ)
ブラック企業ってよく聞きますけど、実態はどれくらいやばいんでしょうかね? この内容もシャレにならない気がしてきました。




