975回目 2021/11/13
辞書引いてはっとしました。暑さの表現で書いてたの、『茹だる』じゃなくて『茹だる』の変換だったっぽいですね。
一回目
お題『ひねくれた秋』
必須要素(無茶ぶり)『うへへ』
文字数『904文字』 未完
タイトル『男心と秋の空』
スポーツ、芸術、食欲。
秋を指す言葉は他の季節よりも多く、それゆえ何をやるにも都合がいい季節とも解釈できる。
茹だるような夏を越え、草木が眠る冬を控えた、束の間に訪れる蓄えの時期。
食料的にも精神的にも、厳しい季節を乗り越えるための準備を行うために、実りの秋は毎年訪れる。
ただし、それが万人に当てはまるわけではない。
「……だりー」
「おいこら、ヒキニート! いい加減部屋から出てきて働け!」
「知らねーの? 今は惰眠の秋なんだよ」
「どちらかと言えば春眠暁を覚えずだろうが! 季節半周間違えてんじゃねーぞ! エアコンの室外機外すぞ!!」
ここにも、ひねくれた秋を満喫する人間がいる。
部屋の扉を殴る音が断続的に聞こえながら、部屋の主たる男は堂々とベッドに寝転がっていた。
何をするでもなく、開けた窓から空を眺めている。鰯雲がゆっくり流れ、少し肌寒くなってきた気温はまだ過ごしやすい。
寝巻き姿で一日を過ごす男は、惰眠を貪るにしては目の下にひどい隈があった。
ぎらつく目つきからして、睡眠不足にあるのは間違いないだろう。寝ていないのか、眠れないのか。
ただ外を見やる男の表情は、無。
何もしないのではなく、できない。
満たされる季節にあってなお、男は空っぽのまま生きていた。
「いい加減へそ曲げてないで出てこい、怠け者が! いつまでも親に養ってもらえると思うなよ!」
「うへへ。かじるスネがあるならいつまででもかじってやるよ。それもまた、親孝行の形だろ?」
「かじんな!! テメェのせいで足腰立たなくなるご両親がかわいそうだわ!!」
扉の前にいる人物は気づかない。
声で笑って、口角はわずかも動かない。
扉と同じく、男の心は閉ざされている。
どれだけ親しい間柄であっても、男の虚は周囲に知られてはいない。
男の周りが鈍いのではない。
男が、隠すのが上手すぎただけ。
「ちっ! 明日も来るからな! テメェのせいで毎朝遅刻しそうなんだよ仕事に!」
「だったら来なくてもいーぞ。俺は優雅に昼寝してるから」
「しね!!//(時間切れ)
二回目
お題『出来損ないの勇者』
必須要素(無茶ぶり)『○ックス』
文字数『998文字』 未完
タイトル『出来損ないの勇者』
『出来損ない』
昔からそうだった。名前を呼ばれるよりも多く聞いた、僕に対する蔑称。
何もできない。何も任せられない。何もしてほしくない。
失敗と間違いだらけの結果を積み上げて、僕の信頼はマイナスに振り切り、烙印を押されて放置された。
実際、何もできなかった。何かしようとしても、力加減をよく間違えた。
恵まれた体格じゃないのに、力だけは人一倍あった。大人よりも強くなってからは、物を壊してばかりだった。
僕からしたら、人も物も脆すぎるだけで、僕が悪いんじゃない。
そう言えたのは、最初の頃だけだったかな。
同じ町の人や、両親からも腫れ物扱いされて、仕事に困った時に言われた言葉があった。
「……あんた、激動の星を持っているね。勇者の器か……さぞや、苦労するだろう」
道端の占い師から、不躾にかけられた占いだった。
からかいか勧誘か、どちらとも取れない声音に、正直戸惑った。
「お代はいらないよ。その代わり、もう少しあんたを見させてほしい」
「……どうして?」
「希少な星周りの人間だ。覗きたくなるのが人情だろう?」
『まぁ、好奇心が猫を殺すこともあるが』、そうほくそ笑んだ老婆の暇潰しに付き合うことにした。
「……澄んだ泉の森、炎が荒れ狂う山と怪物、死に絶えた荒野と万の大軍、類稀なる美女との寝床に刃。確定の未来かは知らないが、よくもまあこれだけのヴィジョンを見せられるもんだよ」
「何も見えないけど?」
「水晶の中身は企業秘密さ。それに、私の魔力にしか反応しないオーダーメイド品だよ? 他人のあんたが扱えてたまるもんか」
好き勝手言って満足した老婆は、それきり何でもないかのように僕を追い払った。
占いって、聞いていた以上に乱暴な人間の仕事らしい。言いたいことだけ言って、用済みになったら仕事の邪魔だとか、自分勝手もはなはだしい。
でも、それだけ自由にできるのなら、羨ましくもある。
僕にはできることが少ない。人並み以下の僕が自由にしすぎたら、取り返しのつかなくなることになるって、なんとなくわかっていたから。
「……そういえば、靴下を編むための毛糸が必要なんだっけ」
母に頼まれた買い物の途中だったことを思い出し、その日は帰宅した。
翌日。占い師がこぼした言葉の断片の中に、身に覚えがある場所をおもいついてし//(時間切れ)
そろそろ『○ックス』の大喜利も限界がきています……。『即興小説』も回数こなすと当たりが多くなるんですよね、ハズレの無茶ぶりが……。




