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967回目 2021/11/5

 面白いかどうかは別にして、謎のドキュメンタリー感がにじみ出ている内容でした。


 一回目

 お題『近い団欒』

 必須要素(無茶ぶり)『パチンコ玉』

 文字数『1006文字』 未完


 タイトル『親という存在』


「見ろ! 今日はたくさん飯に変えられたぞ!」


「私も大量だった! 今夜は久々にパーティーね!」


「わーい!」


 無邪気に喜んでいた当時の俺は、両親がちゃんとした人間だと信じて疑ってなかった。


 キラキラ光る建物から出てくる両親は、いつだって楽しそうで、輝いていた。


 それが理由にならないのはわかってるけど、車上生活ばかりだと車が家だと勘違いするし、学校に行けないのも貧乏だからと納得してしまっていた。


 親は子を選べないのと同じように、子も親を選べない。


「今夜の海物語に、乾杯!」


「なら私は北斗の拳にかんぱーい!」


「かんぱーい!」


 無邪気に笑って、ジュースと言われて飲まされた酎ハイを飲んでいた幼少期の自分が恨めしい。


 それ以上に、パチンカス夫婦の子供に生まれた運命が呪わしかった。


 父親もクズなら母親もクズ。定職につかないばかりか、一日の大半をパチンコで費やし『出稼ぎ』という毒親。


 おはじき代わりにパチンコ玉で遊んでいた俺は、当時それがいかにおかしい環境かわかっていなかった。


 小学校にも二年生まで通えず、いろんな地域のパチンコ屋を渡り歩いては、パチンコの換金と景品で腹を膨らませる最低な日々。


 転機だったのは、警察と連携した児童相談所が、児童虐待の容疑で追われていたうちの両親を確保したときだった。


「おとうさん! おかあさん!」


「やめろ、離せ!! 今日はエヴァンゲリヲンの台が熱いんだ!!」


「慶次! 慶次が私を待ってるの!!」


 両親と離れ離れになる寸前、純粋に両親の心配をした俺とは違い、両親は前日まで座っていたパチンコ台しか心配していなかった。


 ここでようやく、俺もアレらは頭がおかしいのだと気づいたのだと思う。


 児童養護施設に入れられてから、俺の両親はギャンブル依存症だったと知らされた。もうあの人たちについてはどうでもよかった。


 養護施設では上下関係が馬鹿みたいに厳しく、最初から親なしで育ったやつの方が偉い、みたいな謎の風潮があった。


 最初から捨てられていた自分達は強くて、途中で親から捨てられた奴らは軟弱だ、と子供特有の謎理論でよくいじめられた。


 孤立することが増えてからか……あんな車上生活でも、家族団欒には違いなかったんだなと思ったのは。


 金も倫理もなかった生活だけど、愛は多少あった。身体的やせいし//(時間切れ)




 二回目

 お題『不幸な勝利』

 必須要素(無茶ぶり)『パン』

 文字数『1048文字』 未完


 タイトル『実験動物の劣等種』


「ほら」


 施設に入れられた日。


 私は初めて、情けを受けた。


「……くれるの?」


「飯抜きだったんだろ? 半分やるよ。まぁ、俺の配給も上等なもんじゃないけどさ」


 日が経って水分が抜け、カチカチになったパンを半分、私に差し出してくれた。


 自分も、私と同じくらいお腹を鳴らしていたくせに、格好つけて、笑って。


「俺はJ1843。お前は?」


「……L0241」


「そうか。よろしくな、L0241」


 握手の代わりにパンを受け取った。


 生きる気力はない。でも、死にたくはなかった。


 私たちは実験動物だ。親なしの孤児を中心に、野犬扱いで集められる。


 国民超人化計画。そんな馬鹿みたいな国家プロジェクトの、被験体。


 先の戦争で敗北したこの国は、兵士の数よりも質を上げることに注力した。


 目をつけたのが、存在すら疑わしい超能力。それの発現を夢見て、日夜私たちの身体を弄り、薬漬けにして、死体を量産している。


「よぉ、L0241。今日はどうだった?」


「まあまあ。J1843は?」


「ぼちぼちだよ。お前はすごいよな、日に日にスコアを更新してる。才能あるんじゃないか?」


「知らない。興味ない。死ぬまで生きる。それだけ」


「相変わらずそっけないやつ。パンいるか?」


「いい。J1843が食べればいい。自分の分は確保してる」


 私たちの日々の糧は、実験という名の茶番で稼いだ点数により変わってくる。


 簡単に言えば、テストの点数がお金になる、みたいなものだ。点数を稼げればより豪華で栄養価の高い食事が買えて、点数が低ければ食事も出ない。


 J1843の成績は凡庸だった。低すぎず、高くもならない。食事のグレードもそれなり。死にはしないが、生きやすくもない。


 私は、最初こそ劣等種の烙印を押されたものの、徐々に頭のおかしい実験に馴染んでいった。


 ただ、隠していることも多い。全部見えている透視実験ではわざと正解率を落とし、岩くらいなら動かせる念動力実験も消しゴムを少し転がす程度に誤魔化している。


 たぶん、私はこの実験の最高傑作なんだろう。そして、実験動物の中では反抗的な最低品質。


 すぐに自分の体に施された薬物や実験の跡を消せるくらいにはなったから、害になるものは片っ端から体から排出している。


 超能力は、私だけかもしれないが、色々できて便利だ。だけど、特別な感じは全くしなかった。


 いくら手品が上手くなっても、私の名前がL0//(時間切れ)


 中編の導入、って感じの内容でした。どこかで聞いたことのあるような話だったので、記憶の中にある創作から設定を拝借したのでしょう。結末も、まあ借り物になりそうかな?


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