950回目 2021/10/19
思いっくそストレートな宗教批判っぽいですが、触りだけとはいえ魔女狩りあたりの腐敗した時代に目を通してしまうと、宗教に期待も希望も持てなくなりますよ。
もちろん、個人的な見解ですけどね。
一回目
お題『気持ちいい狙撃手』
必須要素(無茶ぶり)『旧約聖書』
文字数『893文字』 未完
タイトル『超個人的破壊セラピー』
パンッ!
「はぁ〜、快、感っ!」
「……何やってんの?」
「何って、的撃ち? あ、やってみる? 実銃だけど指導もできるから平気だよ。たぶん」
「いや、やめとく……俺が聞きたいのは、何を的にしてんの? ってところなんだけど」
「見てわからない? 各宗教の聖典だよ」
「罰当たりな!」
わざわざ作ったのか、元々あった施設なのかは知らないけど、建物の地下にあった射撃訓練場でものすごく不謹慎な遊びをしていた。
長期休暇が取れたからバカンスに行く、という友人に誘ってもらってついてきたら、別荘だという豪邸にたどり着いた途端にこれだ。
彼女が構えているのは、猟銃よりもはるかに装備がゴツゴツしたガチのライフル。スコープもついてるし、的もだいぶ離れた位置にあって、よく当てられたなと感心する。
センターをぶち抜いた的が旧約聖書じゃなければ、だけど。
「一番は旧約聖書で、二番は新約聖書。三番はコーランで、四番は経文の複製物が置いてあるよ。他にもいろいろ、神様やら仏様やらを直接攻撃できるイミテーションがいっぱいあるから、一緒に高次存在と宗教家を侮辱しよう!」
「だから趣味が悪いんだよこの遊び! 宗教家になんの恨みがあるんだよ!?」
「そりゃあたくさんあるよ。キリスト系の新興宗教にハマった両親が、先祖の資産を溶かしていく様を見せつけられて、冷静になれる方がどうかしてるでしょ?」
「うわぁ……思った以上に根深い話きたな……」
目が死んでる……ってか光が一瞬で無くなったよ。冗談じゃない理由なのがさらに恐怖心を煽ってくるな。
「宗教への恨みはわかったけど、俺を誘うのはどうして? うちはゆるい仏教徒で、まあ無神論者ではあるけどさ」
「どうしてって、そりゃあ友達とこの楽しさを共有したいからだよ。的に引っかかってるみたいだけど、単純に楽しいよ射的」
「何メートル離れた狙撃かましてんだよ。経験者じゃないと当たんないだろこの距離は」
というか、どんだけ金を溶かせばうん百メートルも地下を掘った射撃場なんて作れるんだよ? この子の実家どうなってんだ?//(時間切れ)
二回目
お題『ナウい花』
必須要素(無茶ぶり)『太宰治』
文字数『802文字』 未完
タイトル『バディはジジィ』
「……これは?」
「見てわからないのか? 花だ」
「そりゃあわかるよ、僕が買ってくるように頼んだんだから……で、仏花は?」
「仏花? 花ならなんでもいいだろう? 別に格式張った形式があるわけでなし」
「だからといってそんなでかいデンドロビウムを供えられるか! なんで墓参りに洋ランなんぞ持ち込まにゃならないんだよ!!」
……いや、そもそも日本の文化に寄り添う気がないこいつに、文化に触れる買い物をさせた僕が悪かったんだ。
「はぁ……新しい仏花の買い直しからだな」
「む? ではこの花はどうする?」
「家に帰って飾るしかないだろ。一体いくらしたんだよ、それ」
菊とかシキミとか、もっとそれらしい花くらい置いていただろうに……せめて店員に用途とか聞いて欲しかったよ。
「なるほど、お主にはお気に召さなかったか……では次こそ、もっと大きくてナウい花を選んで見せようぞ!」
「いらんわ!! もう大人しくしといてくれ!!」
こいつに任せたらろくなことにならないのは十分わかったから! 余計な仕事を増やさないことだけ考えてろ!
「はぁ……なんでこんなことになったんだろ?」
「さてなぁ? 私が知りたいくらいだ」
ため息を吐く僕の横で、他人事みたいに首を傾げる大柄な異国の老人。
ヘミングウェイと名乗ったじいさんは、ちょっと特殊な出会い方をした幽霊みたいなやつだ。
『……はて、ここはいずこか?』
そう言って現れたのは、数日前の僕んちのリビングだった。
ちょうどテレビを見ていたところ、仁王立ちする爺さんの股間がいきなり挿入されて、言葉も出なかったのは記憶に新しい。消したい記憶でもある。
いきなり不法侵入をかまされた僕はもちろん、自称ヘミングウェイ氏も状況を理解していないらしく、お国へ返そうにもパスポートの概念すら知らない始末。
困り果てた僕は、翌日、//(時間切れ)
『太宰治』のフリでヘミングウェイを出したのでしょうけど、生没年からしたらヘミングウェイの時代にパスポートがあってもおかしくないと後から気づきました。偶然ですが。




