944回目 2021/10/13
心情的にはあまりディストピアとかバッドエンドとか見たくないんですけど、創作側に回るとネタはわき上がってくる不思議。性格上の問題かもしれませんね。
一回目
お題『信用のない土』
必須要素(無茶ぶり)『ご飯』
文字数『909文字』 未完
タイトル『奇跡は起こらない』
「なー、やめとこーぜー」
「大丈夫! 肥料とか使えばいけるから!」
「無理だって。輪作や二毛作なんかならまだしも、連続で植えまくっても土地が痩せるだけだろ」
「それでも! もう限界なんだ!」
無駄だ、と何度訴えても聞き入れやしない。
まったく、頑固娘め……気持ちわわかるが、飢饉はもう越えられない。
毎日耕し、肥料をまいて、育てたつもりになった土地も、少し前から植えた作物を枯らすだけの土壌になった。
定期的に降る雨は恵みとは程遠い酸性雨。最近じゃ、近くの火山も活発化してるらしいし、土地というか地域が、国が、悲鳴を上げてるんだ。
食料が尽きかけているのは、俺だってわかってる。動物もどんどん餓死していって、人にも餓死者が出始めている。
天変地異、なんで言葉一つで済ませたくはないけど、人間社会の終わりは、文字に起こしてたった四文字の現実により、終わろうとしている。
「なぁ、帰ろう? 体力を使いすぎたら、また倒れて何日も寝てることになるぞ?」
「だったら! 今のうちに、残った体力を使っとかないと! 寝てても体力、使うんだから!」
「……はぁ、もういいや。はっきり言うぞ!」
そろそろイライラがピークに達した。
苗としてもほぼ死んだらそれを、必死に埋めている腕を掴んで立ち上がらせる。
「もう無理なんだよ! 終わったんだ! 今ここにきて悪あがきしてるのは、お前と俺の二人だけだ! 大人は匙を投げて少ない食料を奪い合うバカしかいねぇし、割りを食ったガキや老人からさっさとくたばってる! 俺たちだって、何日も生きられるだけの食料なんてないだろ!? 世界中がこんな有様じゃ、二人が頑張ったところでもう無理なんだよ!」
「じゃあ諦めろって?! こんな終わりを、ただ受け止めて死ねって言うの?!」
「それ以外に何ができる?! プライドで腹は膨れなし、意地で世界は救えないんだよ!!」
お互い睨み合い、掴んだ手首の抵抗は続いたが、やがて脱力して動かなくなった。
「……弟が、お腹空いたって、泣いてるんだよ」
「……うちにも妹がいる。もう、口もきけない」
「私のご飯を//(時間切れ)
二回目
お題『淡い土』
必須要素(無茶ぶり)『いま話題のあの人』
文字数『806文字』 未完
タイトル『タレントの足がかり』
「聞いていた以上に薄い色の地面だな」
遠ざかるボートを見送った後、俺は取り残された無人島の土を触る。
最近、ちょっとした歌動画を配信したら運良くバズり、無人島から脱出するバラエティへの参加オファーがきた。
安易に了承したけど、テレビ画面越しで見るよりもガチな企画らしく、裏からこっそり支援物資をもらう、なんてこともできそうにない。
動画配信者枠だからって、お金をもらうプロとして参加するんだから、せめて尺を稼げるだけの見どころは作らないと。
「なんて考えてたけど、今度この場所で自撮りプロモを撮ったら、良さげな画ができそうだな」
カメラはもう回っているのに、頭の中は自分のPVでいっぱいになる。
詳しい理屈は知らないが、この無人島は最近注目された『綺麗な土の島』だとのこと。
語彙力が子どもに近いキャッチコピーだが、なかなかどうして的を射ている。
土色が全体的に淡く、他では見たことのない景色を作っているんだ。これは、朝焼けや夕焼けに照らされるとどう光を反射するのか、気になるな。
それこそ、軽めの反射板を期待しそうになる色合いだ。完全な白じゃないのが、物珍しさを強めている。
「おっと、土ばっかりいじってる場合じゃないか」
しばらく利用法を考えてから、ようやく今回の趣旨を思い出して行動に移す。
この番組は、最低限の荷物を持たされた芸能人が、どれだけ早く無人島からの脱出を成功させるか? というもの。
かなりリアル寄りの脱出ゲーム、とでも思えばいい。イカダなんて作ったことないんだけど、幸い研修みたいなものは受けさせてもらえた。
そりゃあ、まるっきり知識のないど素人を放り出しても、ただグダグダして終わるだけだもんな。
今まで参加してた人の挑戦から、最低限必要な知識は何かを把握して提示してくれたのは助かる。
あとはどれほど本番までに勉強して、//(時間切れ)
お題が奇跡の『土』かぶりだったので、連続では書きにくかった記憶があります。
あと私、動画配信者とかほとんど知らないんですよね。キヨさんとかレトルトさんとかあたりのゲーム配信をちらほら見るくらいで。




