943回目 2021/10/12
なんか渋い雰囲気を出そうとがんばっていたみたいですが、どれだけ伝わっているかは不明です。
一回目
お題『12月の音楽』
必須要素(無茶ぶり)『女使用不可』
文字数『989文字』 未完
タイトル『よいお年を』
「……選曲が殺伐としてんな」
「なんで? しっとりとしたいい曲じゃないか」
「タイトル考えろよ。悲壮感半端ないぞ?」
12月の下旬になってから、年末の挨拶がてら友人の経営する喫茶店に入った瞬間にこれだ。
BGMが『戦場のメリークリスマス』で、名曲なんだが俺はタイトルからしてあまり好きとは言えない。
戦争を知らない奴からすれば、なんて方はない叙情的な楽曲なんだろう。
だが、従軍経験がある身としたら、フラッシュバックする光景もあるわけで。
「何か飲む?」
「バーかよ。ブレンド、ホットで」
「はいはい」
「店主の態度悪い店だな。ネットで低評価つけてやろうか?」
「別にいいよ。ホームページとか作ってるわけじゃないし、細々とやれてるから」
「暇人め」
そりゃ、隠れ家的名店なんて箔がついてりゃ、一つの悪評程度跳ね除けられるか。腹立つが。
前にもきたことがあるから、ブランドが来るまで時間がかかるのは知ってる。
さっさと用事を済ませて帰ろう……あまり長居すると、気分が悪くなる。
「受け取れ」
「ん」
サイフォンの様子を確かめていたあいつに、一枚のメモを渡す。
中身はただ、俺とあいつの共通した知り合いの名前が書いているだけだ。
そう……これは単なる近況報告で、事後報告でしかない。
「……ジーンに、ヨシュアに、レックスか」
「あぁ……相変わらず、ひどい有り様だったよ」
いずれも、俺たちが同じ軍に所属していた時の同期で、今年鬼籍に入った親不孝者どもだ。
「君もいたのかい? 相変わらずだね……そんなに嫌なら、逃げ出せばいいのに」
「お前のように、か? はっ! できればとっくにやっていたさ」
「これは手厳しいね。でも、案外簡単なものだよ? 逃げ続けるより、首輪を巻きつけられている方が窮屈で、憂鬱だから」
「……あいにく、俺の首輪は一つじゃないんでね」
首筋に手を這わせたところで、元同期特製のブレンドが目の前に置かれた。
口を付ける、と、そうだ。思い出した。
「このクソ苦いコーヒーが、一年の終わりに馴染んだものだ」
「ひどいなぁ。君は砂糖もミルクも入れないから、そう感じてるだけじゃないのかい?」
「だったら、店内BGMをもっと明るい選曲にしろよ。あてつけか? 俺が来る時はいつも、し//(時間切れ)
二回目
お題『つらい錬金術』
必須要素(無茶ぶり)『パスタ』
文字数『1127文字』 未完
タイトル『へっぽこ錬金術師は今日もミスる』
「あ……うわわわわ!?」
煮詰めた薬品を混ぜ合わせた直後、予定にない謎の泡がボコボコ沸き出してきた!
え、ちょ、何これ?! 予定では紫色してた調合液が綺麗なエメラルドグリーンになって完成するはずだったのに!?
「え、えぇっと、そうだ! 火!」
釜のふちからどんどん流れていくアワアワの暴走に、私も慌てながら消火のことを思い出した。
失敗した時は、とにかくこれ以上の変化を促さないために消化が基本! ってか、普通に火がつきっぱなしは危ないし!
「で、でもどうやって消そう……!?」
水? だめだ、失敗したポーションに混入したら突沸が起こるかもしれない! どんな変化をしたかわからない液体をかぶると、冗談じゃなく命に関わる!
濡れた布をかぶせる? どうやって?! 調子に乗って魔女さんが使うような特大サイズで調合してたのに、火まで届くわけないじゃん!
「えと、えぇと……あ!」
私、魔法使えるじゃん!
壁に立てかけていた杖をふんだくり、急いだ詠唱式を組み立てる。
程なくして、杖の先から飛び出した泥によって鎮火され、なんとか事故を防ぐことができた。
「……はあぁぁ〜、また失敗だぁ〜」
けど、しばらく私は腰が抜けて座り込んでしまった。
この間ようやく、プロの錬金術師として資格が取れたのに、商品開発は失敗してばかり。
既存のレシピは完璧にこなせるのに、創作レシピになると失敗続きなのは情けなくて仕方がない。
なにせ、他の錬金術師が構えるお店には、術師だからこそ作れるオリジナル商品が必ずあるのだ。
私も、いち錬金術師として『このポーションにこの錬金術師あり!』って感じの、看板商品を早く作りたいのに。
「このままじゃ、いつまで経っても汎用商品しか置かない、へっぽこ錬金術師のままじゃない……」
学生時代からお世辞にもいいとは言えなかった成績でも、プロ資格はなんとか取れたんだから、夢のために頑張らないといけないのに。
「これじゃあ、賢者の石の錬成までいくらかかるかわかんないよ……」
錬金術の悲願である、物質錬成触媒の最高峰……それが賢者の石。
理屈上でしか存在しない幻のアイテムは、それを倒すだけで卑金属を貴金属に変換できるとも言われている。
貴金属は卑金属と比べるのも烏滸がましいほど、錬金術の錬成素材としては高価で、高い効能を期待できる物質だ。その分、現金換算でもとても高価である。
しかし、患者の意思さえあれば、捨て値で取引される卑金属から貴金属を得られて、錬金術の研究が一段飛ばしに進めることができる。
研究者にとっては喉から手が出るほど欲しい、まさには//(時間切れ)
誤字が多すぎて読み直すのがつらい……ミスに気づかないままだと手を加えられないのが、『即興小説』のいいところであり、キツいところでもありますね。




