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940回目 2021/10/9

 会話劇としては私の好みというか、納得のいく感じで書けたと思います。少しウィットが利いていて、一問一答っぽくポンポン会話が続くのが好きなんだと思います。


 一回目

 お題『箱の中の何でも屋』

 必須要素(無茶ぶり)『酒』

 文字数『1089文字』 未完


 タイトル『最近のお土産はよく喋るらしい』


『初めまして、新しいマスター……くさっ!? 酒臭っ!!』


「おー、怪しい青空市のお土産がしゃべった」


 夜通し居酒屋を五軒くらいはしごして、もうそろそろ昼になろうかって時間に帰宅しようとして。


 見るからに怪しい露天商の商品になぜか惹かれて、オルゴールみたいな綺麗な箱を購入したのがちょっと前。


 で、帰ってきても待ってくれる人もいない家で、誰のために買ったのかわからないお土産の箱を開いたら、なんかしゃべった。


『うわー、今回のマスターはハズレっぽいですね。いろんな人を相手にしてきましたけど、ここまで初っ端からダメ人間っぽいのは初めてです』


「あはは! すごい、俺お土産にバカにされてる! 三千二百円税抜きにダメ人間って言われた! ウケる! あははははは!!」


『あーもー、酔っ払いはうるさいから嫌いです。何時間飲んでたんですか? ここまで臭ってくるとか、相当出来上がってますよね?』


「だいじょーぶ! 俺、深酔いしても記憶は飛ばない体質だから!!」


『あぁ、翌日以降に自分の失態を思い返して後悔するような人なんですね。お酒、やめればどうですか?』


「はっ! お酒をやめたら精神的に死んでしまうであります、軍曹!」


『私、階級を与えられたのも初めてですよ。せめて佐官に格上げしてください』


「わかってないなー、こう言う時はみーんな軍曹なの。そういうルールなの。世界の摂理なんだよ」


『狭い世界のルールを問われましても……ってか、本当お喋りですねあなた。そのくせ、私についてはなんの疑問も持ってませんし……酔ってるだけかもしれませんが』


「え? ……あれ? なんでオルゴールの人形が動いてしゃべってんの?」


『はい、普通の人が最初にするリアクションを今さらありがとうございます』


 あっれー? 出会って数分も経ってないのに、箱の子に呆れられてる気がするぞー?


「これはこれはご丁寧に。わたくし、佐藤道成二十六歳! 彼女はいませんし募集もしてません! 最近の一番のストレスはクソみたいなハゲ上司のミスを押し付けられて会社の偉い人から怒られたことです!」


『自己紹介が独特ですね……私は、特に名前とかありませんが、精霊という扱いの存在です』


「フェアリー?」


『それは妖精。格がだいぶ違うので二度と間違えないように』


「あー、あいあい! 了解しました! 軍曹!!」


『私の名前軍曹になりそうなのでやめてくださいませんか?』


「じゃあ、オルゴ?」


『その心は?』


「オルゴールだから!」


『でしょうね、安直なネーミングですから」//(時間切れ)




 二回目

 お題『もしかして平和』

 必須要素(無茶ぶり)『ぬりかべ』

 文字数『1010文字』 未完


 タイトル『現代妖怪はほぼ人間』


「……はっ!」


 上に揃えて広げた手が、ネットの上を通り越そうとしていたボールを弾く。


 落ちたボールは体育館の床に落ちて、審判の笛が耳をついた。


「ナイスブロック! ほんと、トーコがいれば全然点取れるから助かるわ」


「そ、そう、かな……」


「もー、しゃんとしなよ! ポイントゲッターと並んだスーパーブロッカーが、いつまでオロオロしてんの! もっと胸張りなって!」


「あんまり張られても、うちら惨めになるけどな」


「ほーら! 試合はまだ続いてんだから、気を抜かない!」


『はい、キャプテン!』


 バレーボール部は、意外と居心地が良かった。特にブロックという仕事が、私の性に合っていたのも大きい。


 みんなには黙っているけど、私はぬりかべの末裔だ。妖怪のアレである。


 部活の仲間の中にも、もしかしたら元妖怪の子孫だった子もいるかもしれないけど、わからない。


 現代じゃもう、自分と同じ妖怪じゃないと付き合いはないし、他の妖怪の存在もどこまでが真実かすら曖昧になっている。


 妖怪はかつて実在した。そして、神秘が急速に失われていった江戸時代後期から徐々に姿を消し、存在を世に残すために人間と交配し、妖怪が実在した証を残した。


 その結晶が、私みたいな妖怪の血を継ぐ子ども。詳しい理屈はわからないけど、私みたいな混血が存在するだけで、妖怪という存在がこの世から消えることを防いでいるらしい。


 妖怪の実在とか言うけど、やっぱり噂とか言い伝えとか、そういうのが妖怪の本質で、実体はあまりないものらしい。


 だからこそ、妖怪としての要素が薄くても、肉体を得た妖怪が存在するだけで、先祖がいた証は立てられているとかなんとか。


「……終わった」


 終盤だったゲームはずっとうちが優勢で進み、快勝して終わった。


 練習試合は調子がいいけど、本番のインターハイで崩すこともあるから、油断はできない。


 うちの高校は、女バレの中では強豪校だからこそ、下手な成績を残さないってプレッシャーもある。


 そういうのに弱いから、私は注意しないと。


「おつかれ。今日もブロック、神がかってたね」


「あ、ありがとう……」


 リベロの子に話しかけられたけど、ちょっと言い方が嬉しくない。


 妖怪と似た性質を持つ八百万の神とは、実はあまり仲がよろしくないらしい。


 昭和の前半くらいまではいがみ合って//(時間切れ)


 いつか長編にしたいネタから設定を持ってきた感じだったので、いい練習になったと思います。


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