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928回目 2021/9/27

 だいぶ前に情報バラエティの特集企画で、糞害(ふんがい)と戦う役所や業者、みたいなのを見た覚えがあるので、そこからとってきたのかもしれません。


 一回目

 お題『鳥の土地』

 必須要素(無茶ぶり)『ゴルゴンゾーラ』

 文字数『979文字』 未完


 タイトル『野鳥の王国』


「……そんなにやばいんですか? そこの清掃業務?」


「うん。下手したら病気になるから、マジで気をつけてね」


 マスクにゴム手袋、清掃着も使い捨てにする予定で、モップやらバケツやらを持たされた俺は、道中散々脅された。


 役所の仕事ってデスクワークだけかと思ったんだけど、こういう清掃業務にも駆り出されるなんて思わなかった。


 まぁ、公共の道路とか公園とか、国の所有物扱いの場所を勝手に管理されたりすると問題なんだろうな。法律関係だろうから、よくは知らんけど。


「でも、そんな危険な場所なら、もっと定期的に掃除したほうがいいんじゃないですか?」


「してるよ? 毎日ね」


「え?」


 先輩の言葉に疑問符が増える。


 だって、今から行く場所はとんでもなく不衛生で、ガチの病気の温床になるような状態だって聞かされていた。


 そんな場所が、毎日掃除しても綺麗にならないって、どういう……っ?!


「くっさ!?」


「あー、最初はきついだろうけど、慣れてきてからが怖いからね。本当、最新の注意をしてよ?」


 マスク越しでも強烈な臭いが鼻をついた。まるでゴルゴンゾーラチーズとブルーチーズを溶かして混ぜて腐らせたような、ただただキッツイ臭い。


 何したらこんな臭いに? って俺の疑問は、連れてこられた場所を見て理解させられた。


「は、鳩?」


「だけじゃないよ。カラスとかスズメとか、他にもまたペットが野鳥化した外来種とか、もういろんなものが集まってるからね」


 バサバサ! って羽音がうるさいくらいのこの場所には、鳥が溢れて埋めつくさんばかり。


 人間のゴミ屋敷を訪問したこともあるけど、ここはそことは別次元の汚さ、粗雑さだった。


 この臭いの元は、鳥たちのフンもそうだけど、おそらくカラスがゴミ捨て場から漁っただろう生ゴミも大量に集められていたからだと察せられる。


 っていうか、どんだけいるんだ? 道路も塀も電線も建物も、もう見える範囲全部に鳥が密集していて、正直気持ち悪い。


「というか、この中を掃除なんかできるんですか?! 襲われません?! カラスとかめっちゃデカイじゃないですか!?」


「しかも、自分たちのフンを踏み荒らしてる特別製の爪まで持ってるからね。絶対引っかかれないでよ。下手したら感染症にかかって死ぬから」


 //(時間切れ)




 二回目

 お題『有名な料理』

 必須要素(無茶ぶり)『文学フリマ』

 文字数『1029文字』 未完


 タイトル『作者不明』


 ……レシピ本?


 文学フリマでめぼしい作品を漁っていたとき、ふと目にした棚のタイトルを見て思ったことだ。


 ナポリタン。


 メロンパン。


 ちゃんぽん。


 てっさ。


 簡素な紙にタイトルが黒文字ゴシック体で書かれただけの、シンプルな冊子。


 売り子も兼任してるだろう作者は、少しくたびれた感じの中年のオッサン。


 特に愛想を振る舞うでもなく、本に関して説明をするでもなく、ただぼーっと座って俯いている。


 まぁ、文学フリマで出されてる本は、みんな『個人が文学だと信じるもの』を信条に書かれている。


 見た目なんて関係なく、肝心なのは中身だけ。メジャーな料理名ばかりをつけたこの本も、ここに出品しているんだから文学作品ではあるのだろう。


「……あの、この本、一冊おいくらですか?」


 手にとって中身を試し読みしてもよかったけど、今日は少し冒険したい気分だった。


 前に購入して気になっていた作家さんの作品を買い逃したのもそうだし、他にピンときた作品が見つからなかったのもそうだ。


 軍資金を用意していたのに、いまだ懐を暖めているだけだと、逆に寂しくなってきたところだ。


 ハズレでもいい。たまには行き当たりばったりの衝動買いでもしてみようじゃないか。


「五百円です」


「じゃあ、一冊ずつもらっていいですか?」


 高いのか安いのか、ちょっとよくわからなくなる値段設定だが、躊躇はしなかった。


 短いやり取りの後、俺は全部の本を持参のエコバッグに入れて、お金を渡し頭を下げた。


 購入者になっても、オッサンの接客態度は変わらない。変な人だな、とも思うがそれくらいの人の方がぶっ飛んだ世界観を描いてくれるものだ……と思っておこう。


「しかし、一冊ずつしか出してなかったけど、売る気があったのか?」


 少し会話してみたら、机に並べていたのが全部で、売れた作品は俺が買い取るまでひとつもなかったらしい。


 ふと振り返ってみると、オッサンはそそくさと荷物をたたみ始めた。マジで帰るつもりらしい。


 まぁ、俺はフィーリングでいい買い物をしたと思っているけど、あのオッサンは自分の文学を広める気がないのだろうか?


 ここまで商売っ気がないと、ただの客であるこっちの方が不安になる。


「……まぁ、いいか。もう少し覗いてみて、何もなかったら帰ろう」


 そうだな、帰りは久々に、喫茶店でも寄ってナポリタンでも食うか。


 た//(時間切れ)


 web小説が一般にも広まった中、『文学フリマ』って今も健在なんでしょうか? いや、私行ったことないので実態さえ知らないんですけど。


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