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926回目 2021/9/25

 ざっと読み返してみて、我がことながら怖い話書いているなと感心するやら呆れるやらでした……。


 一回目

 お題『贖罪の百合』

 必須要素(無茶ぶり)『グーグル』

 文字数『911文字』 未完


 タイトル『後悔の献花』


「……はっ」


 溜めた息を吐き出すと、少しだけ落ち着いた気がした。


 合わせていた手を解いて、しゃがんでいた膝を伸ばす。


 足元には、私がさっき供えた百合の花。他にも、お菓子やお花がたくさん、その電柱に置かれている。


 少し視線を上げると、凹んでヒビが入った生々しい事故の跡が残っている。血痕は、流石に落とされているけど。


 ここで亡くなったのは、私と同じ歳くらいの女の子。交通事故で、運転手の人も亡くなったらしい。


 とはいえ、私と被害者の子には面識がない。知り合いでもないし、友だちが知り合いとか親戚とかでもない。


 本当に、赤の他人だ。でも、献花せずにはいられなかった。


「……もっと、ちゃんと書いててくれれば、あんなのを見なくて済んだのに」


 思わず漏れた言葉は、誰にも聞かれず空気に溶けた。


 スマホを見ると、もうすぐ帰りの電車がやってくる時間だった。


 もう、ここにくることはないだろう。電柱を背にして、私は帰路につく。


 ……検索してはいけない言葉、って知っているだろうか?


 その中の一つに、『交通事故 決定的瞬間』というワードがあった。


 私は普段からそういうのが好きで、よくグーグルで検索をかけていた。だから、その一風変わった説明に興味が惹かれた。


 その検索で出てくるのは、ホームページやサイトなどではなく、グーグルストリートビュー。


 そこである手順を踏んで操作をすると、ストリートビューのカメラが映した事故の瞬間が見れる、というものだった。


 好奇心に酔っていた私は、すぐに試して、すぐに後悔した。


 さすがに、スプラッタな映像ではなかった。ストリートビューに載せる前に人の目でチェックくらい入るだろうから、当然だけど。


 でも、事故の痕跡そのものは消せていなかった……被害者の女の子の、表情だ。


 普通なら、ストリートビューの画質だと詳しい顔の造形まではわからない。でも、少しだけ解像度を上げる裏技があって、それをしたらよく見えるのだ。


 人間が、死に際に浮かべた恐怖の顔を。


 死相、というのだろうか。諦めも含んだような、引き攣った顔面の筋肉は、//(時間切れ)




 二回目

 お題『ワイルドな職業』

 必須要素(無茶ぶり)『ヤクザ』

 文字数『965文字』 未完


 タイトル『小学生の職業研究』


「えっと、こんにちは!」


「あぁん? 何だこのガキ?」


「誰だ、事務所にガキ連れてきたバカは!? 五、六発殴って反省させるぞ!」


 明らかに危険な雰囲気を醸し出すと大人に囲まれながら、小学校低学年の男の子は平然としていた。


 よく見ると緊張してはいるようだが、それはあくまで知らない人と話す緊張であって、命の危機を覚えるようなものではない。


 というのも、この男の子は自らヤクザの組事務所に突撃してきたのだ。誰かに連れてこられてきたわけでも、構成員の親類でもない。


「和田山小学校から来ました! 2年1組の斉藤一樹です! 今日はフィールドワークのお願いに来ました!」


「はぁ? フィールドワーク?」


「そんなの、小学生の時にあったか?」


「いやぁ、さすがにそんなガキの頃の話なんて覚えてねぇっすよ」


 大声で挨拶したこともあり、ゾロゾロと構成員たちが集まってきた。


 最初は凄んで見せていた男たちも、やたら胆力のある男の子に興味を持ったのか、すでに声を荒らげることもやめている。


「っつか、具体的にどんなことしたいんだ?」


「えっと、町の人の職業について、大人の人に聞いてこい、って宿題です! みんな違う職業を調べられるように、お題をもらって話を聞いてます!」


「はぁー、最近のガキは面倒なことやらされるんすね」


「感心してんじゃねぇよ小学生相手に。まぁ、俺もやれって言われたらぜってぇ面倒だと思うけどよ」


「っつか、俺たちの職業ってヤクザだぞ? ガキに話していいネタなんか、ほとんどねぇだろ」


 もっともな意見により、厄介ごとの種だと判断したのか、続々と男の子たちから離れていく。


 話さないというより、話せないからこそいる意味もなかったのだ。小学生の課題にするものじゃない。


「えっと、これを埋めたいです!」


「あー、見せてみ……取材用のプリントってとこか。質問はこれだけか?」


「興味があるなら質問して、他のところに書いておきなさい、って先生が言ってました!」


「そうかい、じゃあ言ってみな」


 この場に残されたのは若い構成員が二人と、小学生一人。


 面倒見がいい性格なのか、追い出されないまま男の子はインタビューを開始する。


「えっと、みなさんはワイルドな職業ですか?」//(時間切れ)


 お題が『ワイルドな職業』で無茶ぶりが『ヤクザ』でしたから、もうイコールで結べと言われているようなものだと解釈しました。


 なお、私が小学生でも事務所に突撃取材する勇気はありません。


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