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905回目 2021/9/4

 関西圏生まれの私にとって『一発ギャグ』は拷問に等しい無茶ブリです。


 なぜなら『一発ギャグ』でウケることがこの上なく難しいことを肌で感じているからです。笑いのツボ的にも『一発ギャグ』ではクスリともしなかったタイプなので、余計に怖い。


 一回目

 お題『官能的な大雪』

 必須要素(無茶ぶり)『一発ギャグ』

 文字数『888文字』 未完


 タイトル『日常とシチュは簡単に壊せる』


「……寒いね」


「あぁ……」


 大学の、ちょっと本格的な登山部に入部して、冬の登山に挑戦したまでは、楽しかった。


 予報にない天候悪化、部員の独断行動の多発、視界が奪われるほどの大雪。


 俺たちのグループが山小屋を見つけられたのは、本当に偶然だった。そして、暖炉や燃料がまだ使えたのも幸運だった。


 パチパチと薪が爆ぜる音と、小屋の窓を叩く風と雪の音が、不安を煽ってくる。


 明日を無事に生き延びられるのか? そんな、漠然とした不安が、俺たちの中に浮かんでいたと思う。


「少し、こっちに寄れよ。人肌で、ってのは無理でも、ないよりマシだろ」


「……ありがと」


 でもまぁ、無理矢理にでもいいことを見つけられたとしたら、同じ部員で気になってた子と近づけたことだろうか。


 もちろん、精神的ではなく物理的に。そうしないと死ぬ、って思ってしまうほどの恐怖と緊張あってのことだから、女の子の肩を抱いても色気のかけらもない。


 ここを無事に生き残ったら、告白してみようか。


 生きるか死ぬかの瀬戸際を経験していると、フラれたら死にそうなんて考えもなくなってくる。実際の差を目の当たりにして、尻込む理由がなくなったとも言える。


 少し見てみると、俺たち以外の部員も男女ペアで身を寄せ合っている。寒さも、心細さも、下心も、みんな一緒なのかもしれない。


 せめて、キスくらいは済ませておこうか。なんて邪な考えが浮かび、上目遣いの彼女と目が合って、覚悟を決めかけた時だ。


「一発芸やります!!」


 なんかいろいろ、台無しになった。


「……急にどうした?」


「みんな顔が暗いから、ちょっとでも笑顔になってもらおうと思って! あと、ずっと同じ体勢でいると余計に寒いし!」


「お前のある意味クソ度胸のおかげで、この場は余計に冷え切ったがな」


 周りをよく見てみろよ。何人かすごい顔でお前見てるぞ。


 俺ほど切羽詰まったなくとも、ある程度関係があった男女は、こんな場合でもあわよくばを狙っていたのだろうか? 中央で立つ一発芸部員を、思いっくそ睨んでいる。


「//(時間切れ)




 二回目

 お題『記録にない水たまり』

 必須要素(無茶ぶり)『からあげ』

 文字数『1085文字』 未完


 タイトル『唐揚げコロリン』


「あっ!」


 高校の春休み。


 天気が良かったので中庭で一人、弁当を食べていると、箸で挟んでいた唐揚げを落としてしまった。


 反射的に取ろうとするが当然間に合わず、地面の水たまりにばしゃん、と落ちてしまった。


「あーあ、もったいない……ん? なんで水たまりが?」


 最初はもったいないと思うだけだったが、よくよく考えて水たまりがあるのはおかしいと気づく。


 ここ数日雨なんて降っていないし、水撒きがあったとしてもこんな綺麗な円形の水たまりなんてできるだろうか?


 その水たまり以外の地面はカラカラに乾いているし、自然的であれ人為的であれ奇妙な水たまりという他ない。


「それに……唐揚げどこいった?」


 落とした唐揚げが、どこにもないのも気になった。


 ばしゃん、なんて音を立てて落としたものの、所詮は地面にできた水たまりに落とした程度。


 姿が見えなくなるほど深い場所まで落ちたわけでもないから、水と砂でドロドロになった唐揚げが転がってるはずなのだ。


 それが影も形もないとなると、この不審な水たまりが何かしたとしか思えない。


「……いやいや、安っぽいオカルトじゃあるまいし」


 コントみたいな独り言を呟いているが、そうでもしないと落ち着かなかったのだから仕方がない。


 もし、あり得ないことだが、この水たまりは古井戸のような深さを持っていて、たまたま中に沈んだ唐揚げが浮いてこなくなったのだとしたら?


 創作の中にしかないような想像だが、状況だけ考えたらあり得そうで怖くなる。


 近くにベンチとかがあれば、その下に潜り込んだだけと思えるんだけど。視界を遮るものもないしなぁ。


「試してみるか」


 もう昼飯の気分じゃなくなった俺は、弁当をしまってから近くにあった小石を拾って、例の水たまりに投げつけてみた。


 普通ならバウンドして地面を転がるような勢いで叩きつけたのに、水たまりの表面がはぜたかと思うと、小石はどこかにいってしまった。


 何回か同じことを繰り返し、投げる力を変えて実験してみたところ、やっぱり小石は水たまりの中から戻ってはこなかった。


「マジでマンホールみたいになってんのか? うわ、危ねぇ」


 下手したらホラー案件の現象を目の当たりにして、ちょっと茶化すだけの余裕があったのか、逆にテンパっていたのか。


 これ以上近づくのは危険か、と思ってその場を後にすると決める。


「後で先生に相談して、どうしてもらうか決めよう」


 ただの学生一人には余る出来事だったんだ、と自分に言い聞かせてきょうしつまでもど//(時間切れ)


 たぶんスマホの変換によるものでしょうが、『昼休み』と書きたかったところが『春休み』になっているのはイラっとしました。


 おそらく、かな入力は『ひるやすみ』で通しているはずなので、予測変換の候補が『春休み』を最上位にしていたのでしょう。スマホ入力はこういうのが多くて、見つけたらすごいムカつきます。


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