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896回目 2021/8/26

 たぶん、これを書いていたときは疲れていたのかもしれません。


 一回目

 お題『傷だらけの人間』

 必須要素(無茶ぶり)『アルパカ』

 文字数『1069文字』 未完


 タイトル『危ないヒト』


「ん? ……おいおいおい、どういう状況だこれ?!」


 この日、休日に動物園へ足を運び、ふれあいコーナーを訪れた瞬間。


 複数のアルパカから足蹴にされている男に驚かされた。


「ちょ、おいあんた! 大丈夫か!?」


「うっ、うっ……」


「少し待ってろ!」


 どれだけアルパカにいじめられ続けたのか、男は傷だらけで踏まれながら吐息を漏らすだけ。


 まだギリ生きてると判断し、ふれあい用のおやつを購入してアルパカの気をそらそうとした。


「お、おぉ……めっちゃ大人しい」


 最悪、俺も暴走に巻き込まれる覚悟だったんだが、意外にもアルパカは素直にこちらへ誘導されてくれた。


 あ、唾吐いて倒れてる男の頭にかかった。なんて哀れな……。


「よしよし、普通にかわいいな。逆に何をしたらあんだけ嫌われるんだ?」


「聞きたいか?」


「うわっ!? ビックリした!」


 独り言に普通に返事されて肩が跳ねる。


 見れば、満身創痍の男が生まれたての子鹿並みに足をプルプルさせて立ち上がっているところだった。


「まずは礼を。危ないところを助けていただき、感謝する」


「あぁ、えぇ、まぁ。なんか、見てられなかったので」


「俺はただ、この畜生どもを使役してやろうと背中に乗っただけなのに」


「あ、ヤベー人だなあんた」


 どうしよう、こんな素直に助けなきゃ良かったと思える人間に出会えるなんて。


 というかふれあいコーナーにきてやることがそれって、小学生の悪ガキじゃあるまいし。


 見たところ成人してんだろこいつ。いい年齢して動物虐待とか恥ずかしくないのか?


「まったく、地球上の支配者たる人間様に向かって、なんたる仕打ちをするのか。この畜生どもは処分せねばならない。そうは思わないか?」


「あんたを精神科に連れてった方が、よほど平和的に物事が解決しそうな気はするよ」


「これは異なことを。どうせ畜生どもなど、人間が食する肉か衣服や装飾品の材料になる以外に使い道などないだろう? 博愛精神も結構だが、それは元来同種である人間同士に向けられるものではないのかね?」


「じゃあ動物園なんて場所に来るなよ」


 さっきからマジで何言ってんだこいつ?


 尊大な話し方も無駄に飛躍した論理も、全部が意味わからん。


 あ、アルパカたちが興奮しだした。人間の言葉がわかるのか? 賢いなこの子ら。


「知れたこと。この場所は動物を使役し見せ物にする、いわば自然界における人間の立場を明確にする施設だ。下等動物を好きに使っていい、と公的に//(時間切れ)




 二回目

 お題『彼と団地』

 必須要素(無茶ぶり)『旧約聖書』

 文字数『961文字』 未完


 タイトル『ぼやけた輪郭とすり抜ける紙幣』


 不意に頭に浮かんだのは、旧約聖書に出てくるノアの方舟の物語。


 物寂しい団地跡を見て回ると、ここで暮らしていた人たちの息吹を感じる気がした。


 同時に、もう誰も戻ってこないのだという事実も浮き彫りになる。


 捨てられた町。


 海上に浮かぶかつての最先端都市は、過去に賑わった名残だけを残して静かにたたずんでいる。


「軍艦島みたいな島って、結構あったんだな」


 写真を撮って回りつつ、団地跡の比較的安全な場所を歩く。


 経年劣化が激しく、油断すると崩落の恐れがあると、謝罪の許可を得る際にハザードマップを渡されている。


 定期的に役所が確認している危ない場所は、特に侵入禁止とは言われていない。


 けれど、この場所で何か事故や災害に見舞われても、俺は一切の責任を自分で負わなければならない。


 そういう誓約書を書いた上で、俺はこの元炭鉱の町を歩いている。


「廃墟趣味ってわけでもないけど、ハマる奴の気持ちがわからんでもないな」


 寂れた雰囲気は、物悲しくも神秘的な印象を与えてくる。


 とても身近にある非日常、とでも言えばいいのだろうか?


 退廃とした景色はそれだけでメッセージ性が宿り、見る者それぞれに違った感慨を与えてくれる。


 それらを写真に収め、俺だけの解釈で切り取った光景を形に残す。


 小さな画角に意味を持たせる行為は、どこか神の真似事のようにも思えて、言い知れぬ高揚感をもたらした。


「……ま、俺はしがないルポライターなんだけど」


 この場所はかつて、炭鉱の町でもあったが、同時に天然ガスの噴出地でもあった。


 運がいいのか悪いのか、鉱夫としてやってきた労働者たちは、しばらくの間ガスの存在に気づかなかったらしい。


 が、やがて住人たちから体調不良者が続出し、当時は原因不明のまま廃坑となったそうだ。


 その影響がまだ体に残った被害者たちが、国を相手取って慰謝料と賠償金を求めて裁判を行なっている。


 公害として国の責任を認め、被害者や遺族に賠償すべきだ、と。


「当時の金の匂いにつられてやってきただけの人らが、よく言うよ」


 この裁判が多少こじれたのが、当時の移民たちが全員ある契約書に署名していたことと、物証が残っていることだ。


 つまり、今俺がこのま//(時間切れ)


 もう一つは雰囲気を出そうとして、失敗した感じがしますね。タイトルがちょっと意味不明なのも残念でした。


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