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884回目 2021/8/14

 起承、まで書いたけど、そこからの展開がわからない状態で時間切れになってました。


 私は何を書きたかったのか……?


 一回目

 お題『不思議な目』

 必須要素(無茶ぶり)『新約聖書』

 文字数『1137文字』 未完


 タイトル『紅と蒼が交わる点』


 少し、気になっている子がいる。


「神は全ての行いを見ておられます。清く、正しく、何より愛を持って生きるのです……」


 ちょっと力が入りすぎた神父さんの説法を教会で聞きながら、視線は自分よりも後ろの椅子に座る男の子を捉えていた。


 その子も、視線を手元の新約聖書に落としていた。


 男の子の目は、とても神秘的な赤と青に染まっている。


 オッドアイ、というそうだ。直接聞いたりはしていない。ネットで調べたら出てきた。


 でも、見た目だって外国人じゃないのに、日本人であんな鮮やかな瞳の色になるだろうか?


 それも、ほとんど正反対な色を、同じくらい鮮やかな色合いで。


 その子と話をしたことはない。だから、不思議なのは目だけしかわからない。髪も黒髪だし、服装もシンプルで普通。


 年齢は私と同じくらいだろうか? 中学生か、高校生くらい。


 それなのに、クラスの男子連中よりも、とても大人びて見える。


 なんか、そう。物語の登場人物みたいな、独特の存在感をリアルに持っている男の子。


「アーメン」


 じっと男の子を観察しているうちに、説法は終わってしまったらしい。


 うちの親は熱心なキリスト教徒だけど、私自身はそこまで信仰心があるわけじゃない。


 親の信仰に付き合っているだけで、もしかしたらあの子もそうかもしれない。


 手を組み、黙祷を捧げてミサは終わる。同時に男の子は聖書を閉じ、席を立った。


「……ごめん、先に行くね」


 ミサ終わりは神父さんとの雑談が長い両親に一言残して、男の子の後を追う。


 今までは見ているだけだったけど、今日は話しかけてみよう。


 そう思ったのは、今回のミサでは特に隣人愛を説かれたからかもしれない。


 教会から外に出ると、男の子の背中を発見して走り寄る。


「あの!」


「…………」


「あのっ! そこのオッドアイの人!」


 初めは無視されたが、唯一知っている特徴を添えれば振り返ってくれた。


 聖書にしか落ちなかった瞳が、私を捉えている。


 なんだか少し、不思議な気分になった。


「……何?」


「え? あ、あぁー、っと」


 不機嫌、と言うか無愛想な声に、一瞬頭が真っ白になる。


 ここにきてようやく、声をかけるだけの用事を準備してなかったことに気づいた。


「その……前から見かけてて、熱心に聖書読んでるから、気になって……」


 無難な話題とか、言い訳じみた言葉が頭によぎったけど、口から出たのは正直な思いだった。


 気になっていた。


 たぶん、好きとか嫌いとかそう言うんじゃなく、純粋な好奇心だ。


 親も連れず、一人で毎週のミサに参加するなんて、うちの両親並みにしんこうしん//(時間切れ)




 二回目

 お題『名付けるならばそれは多数派』

 必須要素(無茶ぶり)『カレー』

 文字数『1040文字』 未完


 タイトル『少数派のカレー』


「お前、よくそんなん毎日食べられるな?」


「え?」


 昼休み、学食で友達とご飯を食べていたら、そんなん扱いされた学食のカレーを見下ろす。


「まぁ、無難だし。カレーってだいたい誰が作っても美味しいものができるじゃない?」


「そのだいたいから外れた例外が、この学食カレーだろ。なんでカレー食って苦いんだよ」


 そんなこと僕に聞かれても……。


 たしかに、このカレーは辛くなくて苦い。まるでゴーヤーをすり潰して混ぜているのか、ってくらいには苦い。


 他の生徒は全く注文しないらしいけど、僕はなんだかんだこのカレーが気に入っていた。


「ほら、良薬は口に苦し、って言うじゃない? 根拠はないけど、体に良さそうな気はするんだよ」


「苦いっつっても限度があるわ。粉薬噛んでるような味って、相当苦いぞ」


 あー、慣れるまで時間はかかるけど、慣れてしまえば大丈夫だよ……たぶん。


 そんなフォローが直接口から出ないあたり、このカレーに対する評価を覆さないと思っているのだろう、僕も。


「お前もたまには人気メニューとか選べば? なぜかうちの学食、ラーメンだけは絶品だろ? 今じゃ数量限定になってるし。美味いもん食いたいとは思わないのか?」


「別に僕自身は不味い物好きってわけじゃないんだけど」


「ゲテモノカレーを主食にしといて何言ってんだ味音痴」


「ひっど」


 散々言われながらもスプーンですくったカレーライスを食べる……さっきより苦くなった気がする。


「思えばお前の好きなものって、ほぼほぼマイナーなやつだよな? たまにはメジャーなもんに手をつけるのも悪くないんじゃないか?」


「うーん、多数派に乗るためだけに好きになる、ってのは違う気がするんだよね」


 そりゃあ、話題についていくために流行に手をつけてみたりはするけど、ハマることはないかな。


 大人数が好むものと一緒の価値観になるのが、少し居心地が悪くなるんだよ。


 まるで、多数派に紛れることが人間として正しい生き方なんじゃないか? って、思わされているようで。


 このままだと、自分が薄れていってしまうんじゃないか? って、怖くもなる。


 おそらく、ほとんどの人が僕の考えに共感してはくれないだろう。だから、自分の本音を出したことは一度もない。


 他の人に何を言われようが、マイナーなものが好きな自分を自覚してようやく、自分を浮き彫りにできると思える。


 自分の心の内まで共有するつもりは//(時間切れ)


『少数派』の方は私の本音も混じっていますね。多数派が嫌いではないですが、同調圧力が強いと逃げ出したくなります。


 みんなが好きな物を、どうして自分も好きにならないのいけないのか? なんて天の邪鬼な考えがでてしまうんですよね。


 何より、『みんなと面白い物を共感できないのはおかしい』などのような、他人の価値観を押しつけられるのが嫌いです。こっちのスタンスはこうだから放っておいてくれ、と思いますから。


 なので私は、自分の嗜好(しこう)を面と向かった他人に話すことは基本的にしません。自分の価値観を共有してほしいとも思いませんし、何より意見が食い違ったら面倒ですので。


 ただし紙面の上では饒舌(じょうぜつ)なので、自分の本音を書きやすいですね。私が小説に手を出したのも、自分の気持ちに素直になれるからという理由も大きな一因(いちいん)でしたし。


 ちなみに、私もゴーヤ並に苦いカレーは遠慮したいですね。別に私、悪食(あくじき)とか味音痴ではないつもりですし……辛いのは好きですけど。


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