881回目 2021/8/11
変な連想をしたなぁ、と読み直して思いました。
一回目
お題『ワイルドな虫』
必須要素(無茶ぶり)『Twitter』
文字数『976文字』 未完
タイトル『元気な蜘蛛』
「うおっ!? 蜘蛛?!」
仕事が休みで家の中でボーッとしたら、いきなり目の前に蜘蛛が降ってきた。
正確には、天井から糸をつけてぶら下がった状態で降下してきていた。
少し郊外とは言え都会のど真ん中で蜘蛛を見るのも珍しいのに、寝っ転がっていようが自分よりもデカい人間を前にして眼前に身を晒す度胸がすごい。
「うわー、足わっさーって動いてる」
慌ててるのか意味があるのか、忙しなく足をうごうごさせる様子に少し笑ってしまう。
ちょっと余裕が出てきたので、距離を取ってからスマホで撮影してみる。
「『休みで寝てたら襲撃食らった』、っと」
そして、すぐさま写真を添付したコメントをTwitterに投稿した。
特に意味はないが、そういう気分だったんだ。別にフォロワーも多くないし、自分の好きなことを発信して何が悪い?
さて、改めて蜘蛛を見てみると、なんか特徴的な見た目をしていた。
腹の部分が青い蜘蛛。よく見ると、足とか背中とかも青い気がする。
「赤かったら問答無用で潰すんだけどな……」
セアカゴケグモ、だっけか? 確か毒持ってる危険な蜘蛛。
それなら自分の安全を確保しつつ殺す一択だが、俺は蜘蛛が益虫になることを知っている。
蜘蛛の巣を堂々と張られたら迷惑極まりないが、家の中の他の虫とかを食ってくれるとなると、そこまで邪険にしないでもいいと思うのだ。
ヤモリがいればもっとありがたがるが、ありゃ田舎くらいにしか出てこない。うちの実家はまだ健在だろうか?
「お? 通知?」
天井に戻るでもなく、床に降り立つでもなく、空中でわさわさ足を動かしたままの青蜘蛛を見ていたら、携帯が震えだした。
「……は? 新種?」
どうやらTwitterのリプライ通知だったらしく、何気なく開いてみたら変なことが書かれていた。
曰く、『図鑑でも見たことのない蜘蛛だから、新種かもしれない』という話だ。
別のアカウントから次々と送られてくるのも、なんか信憑性が高そうに思える。
「……新手の詐欺かなんかか?」
が、俺はあんまり鵜呑みにしなかった。
だって都会のアパートに出てくるような蜘蛛が新種とか、到底信じられるわけがない。
それに、今も空中でワイルドなバタ足を披露している虫が、そんなきち//(時間切れ)
二回目
お題『美しい恋愛』
必須要素(無茶ぶり)『受験』
文字数『984文字』 未完
タイトル『走り続けた恋の三年』
「あなたのことが、ずっと好きでした。僕と、お付き合いしてください!」
「いいよ。ただし、同じ大学に合格できたらね」
高校一年生の、入学式。
中学から一緒だった佐倉さんに、逆裁覚悟で告白した結果が、それだった。
体のいい保留。男友達はみんなそう言ったし、僕も内心、そうじゃないかとは思っている。
でも、可能性はゼロじゃない。
それだけを拠り所に、僕は一年生から受験勉強に力を入れ始めた。
「佐倉さんは、目指してる大学ってあるの?」
「うん、まあね。でも、今は教えない」
「ど、どうして?」
「教えた大学の赤本だけやってても、フェアじゃないでしょ?」
フェアが何かはわからなかったけど、その時はそれで丸め込まれてしまった。
だから、僕はどんな大学でも受かるような学力を身につけることになった。
得意な科目も苦手な科目も、それこそ東大受験を目指さんばかりに、力を注いだ。
「おい聞いたか? 佐倉、他の男子と付き合ったって噂になってんぞ」
それを男友達から聞いたのは、二年生の二学期くらい。
やっぱりなとか、遊ばれたなとか、いろいろ男友達には言われたけど、僕は勉強をやめなかった。
「どうせなら、佐倉さんから直接、別れを言われたいから」
僕の恋を茶化す男友達にはそう説明して、一心不乱に勉強にのめり込むようになった。
本当は悲しかったし、悔しかった。
やっぱり、僕じゃダメだったんだって、家で何日も泣いたりした。
まだ、佐倉さんの口から聞いて振られていない。
それだけをモチベーションにして、自分の初恋を終わらせるために、参考書と睨めっこし続けた。
「佐倉さん、そろそろ教えてよ。僕も、同じ大学、受験するから」
「……いいよ」
三年生の夏。
恋人ができたと知らされて以来、初めて佐倉さんと話をした。
とても驚いた顔をしていた彼女は、少し微笑んだように見えた。
「……え?」
教えられた大学は、予想の二つくらいランクが下の大学だった。
てっきり難関国立大学とか、無理難題をしかけてくるのかと思ってたのに、拍子抜けしてしまった。
「本当に、この大学? たぶん、簡単にA判定もらえるけど……」
嫌味でもなんでもなく、今の僕の成績だと余裕だった。
全国模試だってひとけたし//(時間切れ)
もう少し時間があれば、どっちも完結していたかもしれないですね。いずれにせよ、締め方は難しそうですけど。




