879回目 2021/8/9
個人的にはクオリティ高めの二作だったと思います。
一回目
お題『女同士の狙撃手』
必須要素(無茶ぶり)『ボールペン』
文字数『658文字』 未完
タイトル『野良試合』
「すぅ……ふぅ……」
呼吸が深く、長くなる。
見据えている先はモニターの中にしかない仮想風景なのに、襲いかかる緊張感は本物だ。
MMOゲームのFPS。そこが私の趣味の場であり、本気になれる唯一のステージだ。
「敵は……?」
この試合はもう終盤。
完全個人戦のバトルロイヤルは、どんどんセーフティエリアが狭まり、もう相手を視認できそうな範囲しか動けない。
そこで、狙撃手の私は残る狙撃手二人と睨み合いをしている。
アバターも女で、前に協力プレイをした時はヘッドホン越しに相手方の声も聞いている。
まさか、居残りが女三人なんて……FPSじゃレアケースじゃないかな。
思わず笑いそうになるが、口には出さない。二人とも私と同じくらいの腕はあり、油断したら即ヘッショされるのは見えてる。
大事なのは、相手の位置を素早く把握すること。このままじゃ完全な均衡状態のまま、セーフティエリア消滅は避けられない。
慎重に、それでいて大胆に攻勢に入らないと。
「いたっ?!」
勉強机に前のめりになりながら、ゲームに夢中になりすぎて、床に落ちてるボールペンに気づかず踏んでしまったらしい。
こんなくだらないことで怪我をせずにすんで良かった反面。
完全に集中力が途切れてしまった。
「あー、どうしよ?」
瞬間、明らかに私へのものと思われる発砲音が増えた。
どうやら相手方は一時休戦で、私を標的にすることにしたらしい。
キャラを移動させ、さいどせんぷくをこころみたが、//(時間切れ)
二回目
お題『恋の別居』
必須要素(無茶ぶり)『会話劇』
文字数『979文字』 未完
タイトル『他人の破局は密の味?』
「同棲してた彼氏にふられたぁ?』
「……うん」
マジか……え、マジか?
あんなラブラブだったのに? 見てるこっちが砂糖吐きたくなるくらいの勢いだったじゃん。
こいつ、何かにつけて愚痴っぽい雰囲気の惚気かますから、今日もそうだと思ってたのに、想像以上に話が重い。
ひとまず、喫茶店のコーヒーをすすって気持ちを落ち着かせる。さすが私のお気に入り、ブラックでもめちゃくちゃ飲みやすい。
「ってか、それ本当? 二日前に見た時はウザいくらいイチャイチャしてたじゃん? 詳しく教えてよ」
「わかんない。わたしもよくわかんないの」
とうとう泣き出してしまった。事あるごとに泣いて男の気を引いてたけど、今回はガチ感がヤバい。
そりゃああんだけ入れ込んでた彼氏にフラれたら、そりゃ落ち込むか。
「じゃあ、そん時の会話とか教えてよ。さすがにふられたってだけじゃわかんないじゃん」
心配半分、好奇心半分で続きを促す。
ちゃんと心配してちゃんと面白そうだから、これは根掘り葉掘り聞くしかないっしょ。
「ぐす、なんかね……昨日なんだけど」
「うん」
「彼がいきなり、『お前が好きすぎてつらいから同棲やめよう』って言い出して」
「うん?」
「私がなんで? って聞いたら、『寝顔とか勉強してる顔とか湯上がりとか、いろんな表情を見てるとリアルに心臓止まるから、距離置きたい』って、意味わかんない事言って」
「……はぁ?」
「私、嫌だって言ったのに、彼全然聞いてくれなくて、『ちょっとずつ慣れさせてくれ』とか、『結婚までにはなんとかするから』とか、『将来のためには必要だ』とか……もうわけわかんない!!」
「…………」
結局惚気じゃねーか。
ヤバい、途中からグラニュー糖を耳に流し込まれてんのかと思ったわ。今すぐ耳掃除したい。
ってか、そんだけ直接的な言葉もらっといて『意味わかんない』って、それこそ意味不だわ。
毎日頭ん中に砂糖流し込んでたら認知症にでもなんのか? そりゃすごい、人体の神秘だね。
「……単に彼が一から恋愛したいだけじゃないの?」
「え?」
誤解させたまんまでも良さそうだけど、とばっちりがきても嫌だし普通に感想を言ってみる。
「同棲すんのめっちゃ早かったじゃん? あんたんとこ両親がしゅつ//(時間切れ)
特にラブコメ? の方は普通に自分の描写で笑っちゃいました。よく短時間で書けたなぁ、と感心しきりです。




