878回目 2021/8/8
タイトルと内容があまり一致していなかった気がします。
一回目
お題『何かのスキル』
必須要素(無茶ぶり)『戦闘機』
文字数『817文字』 未完
タイトル『役に立たないスキル』
戦闘機乗りに必要なスキルって、なんだと思う?
操縦の腕? そりゃ前提だが、かといって曲芸飛行ができるほど高度なもんはいらない。
Gに耐えうる屈強な体? それも前提条件だが、所詮生身の肉体だから限界は近い。
緊急時に必要な胆力? まぁ、覚悟はしといた方が無難だな。落とされる前に落とす、ってのは防衛本能として刻みつけられてる。
結局全部大事で必要なものだが、誰か一つを選べと言われると、俺の意見はどれでもない。
俺が必要だと、思っている……いや、痛感していることは、ただ一つ。
「……くそ! くそ! くそ!!」
何よりもまず鍛えるべきは、『危機察知能力』だった、ってな。
「なんだあれ?! あんな化け物、どっから湧いて出た?!」
それは、領空の哨戒任務中のこと。
俺を含めて四機の偵察機が予定航路を飛行中、突然空間がガラスのように壊れた。
少なくとも、そうとしか思えない現象が発生したのは確かだ。
そして、その中から現れたのは……生物だと思われる何か。
何も分からなかった。偵察機全体がおもちゃのようにしか思えないほど、その化け物は巨大だった。
皮膚らしき部位は赤黒く湿り気を帯び、蛸の足みたいな触手状の感覚器を振り回す様は、エイリアンみたいな見た目とは裏腹に虫を思い起こさせた。
目や口、鼻や耳といった感覚器官も確認できなかったが、シルエットはクラゲに近いことを記録している。
そんな化け物が、俺以外の偵察機を無言で撃墜させたのが、つい数分前の出来事。
俺は……俺だけは、嫌な予感と共に操縦桿をわずかに右へと動かしていた。
幸か不幸か、そのわずかな臆病風が、偵察機全てに向けて放たれた触手の魔の手をすり抜けられたんだ。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ!?」
辛くも機首を反転させ、所属している基地までおめおめと逃走している。
同僚を殺されて、怒りもある、かな//(時間切れ)
二回目
お題『見知らぬ正義』
必須要素(無茶ぶり)『ゴリラ』
文字数『653文字』 未完
タイトル『正義の在り処』
世の中にある正義は一つじゃない。
それこそ、人の数だけ存在する主義主張が正義だ。
自分とは違う、見も聞きもしない正義がゴロゴロと転がっている。
軽いものから重たいものまで、種類だけじゃなく程度も様々。
それを人は多様性と言い、統一されないからこそ争いは生まれる。
「動物園で最強って言ったらライオンだろ?!」
「いいや、ゴリラだね! ライオンなんて一撃だよ!」
「え? カバじゃないの? めちゃくちゃ怖いって聞いたことあるけど?」
たとえば、とある動物園で小学生たちの対立もまた、正義のぶつかり合いに他ならない。
「カバ!? お前、あんな鈍臭いのが強いと思ってんのか?」
「あはははっ! だっせー!」
「なんだよ、笑うことないだろー! あの大きな体でぶつかられたら、ライオンもゴリラもひとたまりもないって!」
『いーや、それはない』
そして、人々の正義は大体にして、それぞれの主張に優劣をつけたがる。
それらの主張に対して優位性がないにもかかわらず、人は自らの正義を信じて疑わず、価値があるものだと信じ込んでいる。
「ライオンにかかれば、ゴリラもカバも単なる獲物だよ! そんなこともわからないのか!?」
「ゴリラの方がすごいよ! 握力だって何百キロもあるんだよ?!」
「だったらカバだって、何トンも体重があるんだぞ!!」
価値があると思い込んでいるからこそ、自分の意見を曲げない。
どころか、他人に自分の正義を押し付け、染めようとさえする。
//(時間切れ)
内容が薄っぺらくても、タイトルで気が引けたら読者は増えるんだなぁ、と複雑な気分になりました。看板はやっぱり大事ですね。




