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875回目 2021/8/5

 ちょっと不思議な日常物? ということにしておきます。


 一回目

 お題『憧れの王子』

 必須要素(無茶ぶり)『カレー』

 文字数『986文字』 未完


 タイトル『フリーダムプリンス』


『速報です。国賓として来日されたイギリス王族のステファン様が行方不明となりました。本日午前十一時ごろ、視察先の博物館から姿が見えなくなり、現在も警察の懸命な捜査が続いております』


「わぁ、大変だね。速報だって。一日何回このニュースで騒ぐんだろう?」


「……あんたが公務に戻るまでじゃないっすかね?」


「あはは、カレー、美味しいね!」


「誤魔化されませんからね?」


 この日、自称迷子を拾ったら他国の王子で誘拐沙汰になってることが発覚した。


 どうしよう……俺極刑になったりしないかな? ただ、少し困ってそうな外国人観光客に親切にしたつもりだったのに、中身はとんでも不発弾とか聞いてないわ。


「でも、本当に良かったんですか?」


「ん? カレーがかい?」


「それもちょっと気になりますけど……来日したのって仕事なんでしょ? 王族クラスのVIPなら、分単位でスケジュール管理されてるだろうし、行動の予定崩しちゃったら身辺警護とか大変じゃないっすか?」


「あんな退屈な訪問より、この国の一般家庭で出てくる家庭料理の方が興味あったからね。いやはや、市販品のルーを舐めていたよ」


「インドとかスリランカあたりじゃ不評らしいんで、口にあったのなら良かったですけどね」


 ってかこの王子様、さっきからカレーの話しかしてねぇし。


 つい昨日まで天皇とか首相と直で会ってた人が、なんでうちで飯食ってんだ?


 何回疑問を浮かべても足りないくらい不思議でならないんだが。


「ありがとう。美味しい食事だったよ」


「そりゃあ、独身男の手料理には光栄ですけど、これから王子様はどうなさるんで? 警察に自首しますか?」


「あっはっは。僕は犯罪者になった覚えはないよ」


 いや、笑い事じゃないんで。


 真剣に答えてくれないと困るんで。


「うーん、そうだなぁ。ひとまず、ベッドルームに案内してくれるかい?」


「は?」


「ああ、この国は布団、だったかな? 地べたになるのが一般的なんだってね? 大丈夫、郷に入りては郷に従え、って言葉は習ったから、不敬にはしないよ」


「いやいやいや! 何サラッとお泊まりする気でいるんですか?!」


 うちはどこに出しても恥ずかしいボロアパートの一室だぞ?! ガチ国賓を寝泊まりさせる設備じゃねぇ!!


「そう固いことは言わずに。//(時間切れ)




 二回目

 お題『謎の冬休み』

 必須要素(無茶ぶり)『ところてん』

 文字数『676文字』 完結


 タイトル『フライング冬休み』


「雪だ!」


「休みだ!」


『冬休みだ!!』


「今は十月だよ」


 降り頻る雪を見ながら騒ぐ弟と妹の発言に、思わずツッコミを入れる。


 見た目だけなら確かに冬休みと言えなくはないが、実際は大雪警報による臨時休校である。


 しかも三日目。去年はまだ残暑も残っていた時期にこれだから、世間は大いに混乱している。


「いつになったら止むんだろうな……で、何食ってんだ?」


「ところてん」


「賞味期限過ぎてたから」


「……じゃあ俺も食うか」


 ちょうど昼時だから、何か入れとこう。こんなクソ寒い中、夏を感じられる食べ物を口にするとは思わなかったが。


「いつまで続くんだろうね、冬休み」


「さっさ収まってくれればいいんだがな」


「えー、なんでー? もっと休みたーい」


「このままだったらインフラが止まるだろ? ネットも通販も届かなくなるぞ?」


『早く雪がやめばいいのに!』


 現金な奴らめ。


 あとポン酢飛ばすなよ、汚いな。


「とはいえ、雪なんて自然のものだから、人間がどうこうできるもんでもないんだが」


「ネット止まるのは困る!」


「私も、通販が無くなるのは嫌!」


『ここらへんど田舎なんだから!』


「山ん中だからな。しょうがねぇよ」


 騒ぎ出した下の弟妹をなだめつつ、横目で窓の外を見た。


 山林が降り積もった雪に埋まり、いくら雪かきしてもすぐに埋まっちまう。


「このままだと、遭難もあり得そうだな……」


 食料も長くは持たない。電気が切れたら終わりだ。


 さて、秋に凍死とか愉快なことにならなきゃいいが。


 適当なのか勢いがあったのかはわかりませんが、キャラが割と好き勝手してる印象があったので、まあまあな出来だったのではと自負しておきます。


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