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864回目 2021/7/25

 今回の話を見直して、短編は物語を狭くしないと難しいと思いました。


 一回目

 お題『初めての狸』

 必須要素(無茶ぶり)『便器』

 文字数『974文字』 未完


 タイトル『ある日、山の中、狸に出会った』


「ひっでぇ臭いだった……」


 ドライブでやってきた適当な山で、ちょっともよおした俺は公衆トイレで難を逃れた。


 が、まともな清掃員がいないのか、町から離れた場所には良くない連中が集まるのか。


 トイレの中は悲惨な臭いで充満していて、便器も黒ずみや黄ばみもひどかった。


 小でよかった。大だったら心が折れてたかもしれない。


「水道の水が透明で安心したのは初めてかもしれない」


 洗った手をハンカチで拭いながら、暗い駐車場を愛車へ向けて歩いていく。


 ドライブに出たのも、なんか寝付けなかったからって理由だし、そろそろ帰ろうかな。


「ん?」


 そう思ったところで、ガサガサと茂みから物音が。


 風じゃない。少し汗ばむくらいの夏の空気にさいなまれた額は、ずっと汗が流れっぱなしだ。涼やかではなくとも、汗を散らしてくれそうな風があれば、もう少し不快感の少ない気持ちでいられたはずだ。


 ということは、動物だろうか? 野生の動物とかあんまり見ないんだけど、さてどんなのが出てくるやら。


「うおっ……たぬき?」


 果たして、勢いよく駐車場に飛び出してきたのは、一匹の狸だった。


「いや、アライグマか? 見た目がめっちゃ似てるんだよな……違いがわからん」


 推定狸とは距離があるし、夜中の駐車場は電灯も少ない。


 狸とアライグマの違いも、朧げにしか覚えてないし、そもそも判別しなくていいか。


「にしても、狸とか初めて見るな。犬っぽいと言えば犬っぽいし、猫っぽいと言えば猫っぽい?」


 すぐにどっか逃げると思ったが、その狸は案外肝が座っているのか俺を睨み返してきた。


 なんか目を逸らせたら負けだと思って、こちらから目を離そうともしない。


 人間と狸の睨み合い。誰も何も得しない不毛な勝負は、俺とのバチバチに飽きた狸側の気まぐれだ終わった。


「ふっ、勝った」


 未だかつてこれほど虚しい勝利を覚えたことがあるだろうか?


 急に自分のことが馬鹿馬鹿しくなり、また別の茂みの方へと消えていった狸の尻尾を見送り、車に戻った。


「さて、さっさと帰って寝ようかな。居眠り運転とかしないといいけど」


 いい具合に眠気が侵蝕してきた意識に活を入れて、車のエンジンを吹かせる。


 帰りに何か買って帰ろうか……とアクセルを踏もう//(時間切れ)




 二回目

 お題『冬の監禁』

 必須要素(無茶ぶり)『東京湾』

 文字数『1011文字』 未完


 タイトル『密売人の密輸先』


「……ちっ」


 しくじった。取引相手が一人なんて、確かに誰も言わなかった。


 意識を取り戻したら、もうイスに座らされて手も足も縛られて動けない。ご丁寧に、後ろ手に親指同士を縛られてるんだから抜け出しようもない。


 目を動かすと、どこかの倉庫の中らしい。明かりはなく、窓から差し込む月の光だけが光源だ。


「……汽笛か?」


 そこへ、ボーッ! と音が聞こえ、現在地のおおよその見当がついた。


 東京湾が近いようだ。待ち合わせ場所だったところからも近いし、ほぼ確定と見ていい。


「……さむ」


 しかし、今夜は冷えるな。まさかぶん殴られて監禁される予定なんかなかったから、冬の装いとしちゃ薄着でいたのは痛い。


 体が震えてちゃ、逃げ出す小細工もままならない。まぁこんな状態でできることなんてほとんどないが。


「こりゃ、全国出荷コースか? 笑えねぇ」


 薬の売人なんてやってたら、そりゃあ公権力だけじゃないところでも恨みは買う。


 特にどこかの組織に属していたわけじゃないってのもネックだな。後ろ盾がないと、いざって時の助けなんざ期待できない。


 適当に稼いで適当に暮らしてたのに、目をつけられて拉致られたら世話ないな。


 どうやら、俺が動いてた場所をシマにしてるところは、少しのしのぎも削られるのが嫌らしい。


 小遣い稼ぎしてただけのチンピラなんか、お目こぼししてくれたってよかっただろうに。


「……っ」


 心の中で言い分を吐き出していると、扉が開く音がした。誰か入ってきたのか?


 っつーことは、俺の客を囮にしたヤクザかマフィアか、それとも別の組織か。


 いずれにせよ、俺の命運もここまでだろうな。


「くだらない人生に、ちょっとしたスパイスをありがとうよ。ただ、少し辛味が強すぎないか?」


「ちょうどいいだろう? 散々甘い汁を吸ってバカになった舌には、な」


 おーおー、予想通りのカタギじゃねぇツラしたスーツの大男が登場だ。


 お供はいない、ってことは倉庫周辺の見張りか。さすがに一人で来ないだろ、こんなとこ。


「そりゃ手厳しい。ま、そんな不摂生極まりない生活してた男の中身なんて、そう需要があるとは思えないがね」


「安心しろ。見た目はともかく、出荷元は綺麗さっぱり洗ってやるさ」


 ……経歴を偽造して臓器を売る気か? そこまでして急がなきゃならない患者でもいんのか?


「//(時間切れ)


 たとえるなら、『クラスのあいつはあの子が好きらしい』、くらいの小さな範囲の方がまとまりやすいのだろう、と。


『即興小説』で未完が続いて気づけたことは、たぶんちょっと調べればわかることでした。それでも完結させられる気はしませんが。


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