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857回目 2021/7/18

 いわゆる『作中作(物語の中に登場する創作物)』って、なんでこう、大仰に評価してしまうんでしょうか?


 一回目

 お題『セクシーな国』

 必須要素(無茶ぶり)『小説』

 文字数『1137文字』 未完


 タイトル『きっと最悪な出会い方』


 セクシーな国。


 そう題された小説の表紙を見て、官能だと思わない男がどれだけいるだろう?


 外国語に疎い人間が多数を占める日本において、セクシーとは最適なニュアンスの強い言葉だ。少し前に政治家が『格好いい』という海外のニュアンスのまま使用し、物議を醸したことくらいには。


 俺もまた、そんな大多数の日本人と同じ、英語もそれ以外の言葉も苦手だ。嫌悪すらしている。そもそも日本語も怪しい。


 だからこそ、セクシーな国というタイトルを見て、瞬間的にエロ本だと思ったのは仕方のないことなのだ。


「で、全部読んでみたが不健全なシーンがなかったって?」


「そうだ! 詐欺だろ絶対!! ストーリーは面白かったし、伏線の散りばめ方が絶妙だったし、主人公もヒロインも脇役も全員格好良かったけど、エロじゃない!!」


「本自体の文句が一言も出てこないんだから、掘り出しもん拾ったでいいじゃねぇか」


 エロ本だと思ったら傑作だった。


 そんな、どこの誰にどうやって愚痴ればいいのかわからない不満を、とりあえず男友達に話してみた。


 すごくどうでもいい顔をされた。


「よくない! 全くよくない!! いいか、俺はエロ本を拾ったんだ! 拾ったつもりだったんだ!! それが、蓋を開けてみたらどうだ? 冒険あり、ロマンスあり、青春あり、大どんでん返しありの、めちゃくちゃ面白い名作だったんだぞ?! もっと別のところで出会いたかったわふらっと立ち寄った本屋とか!!」


「えー、知らねぇし。エロ本感覚で拾ったのがダメなのか?」


「そうだよ! そうか? ……きっとそうだ! 俺がエロ本として拾ったんなら、最後まであの本はエロ本であるべきだったんだ!! なのに、最後は号泣しちゃってティッシュを一箱空けちゃったんだよ!! 別のもの拭く予定だったのに!!」


「そのちょいちょいレビューと下品な話挟むのやめろ。興味が湧いた瞬間に気持ちが萎えるから」


「萎えるのは息子だけにしておけ!!」


「冗談は顔と口だけにしとけよ、ど変態」


 俺はただ、自分の不満をぶちまけてただけなのに、友達からいきなり罵倒された。


 ひどい。


「ともかく、この本には感動させられて失望したんだ! わかるか!? ビリビリに破って捨てたいのに、もったいなくて申し訳なくて三日悩んだ俺の気持ちが?!」


「わからねぇよ。むしろその小説に興味しか湧かねぇわ。普段エロ本ばっかり読んでるお前が絶賛する本とか、エロ本以外にないと思ってたからな」


「失礼な!! エロゲも嗜んでるよ!!」


「訂正になってねぇってことくらいは自分で気づけ」


 また盛大なため息をこぼす友達に、どうして俺の気持ちがわからないのか、はか//(時間切れ)




 二回目

 お題『冷たい団欒』

 必須要素(無茶ぶり)『チョイ役』

 文字数『765文字』 未完


 タイトル『名もなき下働きの胸中』


『…………』


 カトラリーが食器に触れる音だけが響く、豪勢ながら静かな夕食。


 この家の下働きになって一ヶ月が過ぎるけど、まだこの異様な光景に慣れない自分がいる。


 私に拒否権はなかった。親が作った借金の肩代わりとして、いきなり人攫い同然に連れ去られた場所。


 詳しく説明されなかったけど、資産家の屋敷で働くことが返済条件になったらしい。


 でも、この家は……お金持ちだってことを差し引いても、おかしい。


「…………」


 旦那様はすごく上等な衣服にいつも身を包み、程よく筋肉がついた体をしていらっしゃる。


 スポーツでもやっているのか? と、旦那様の居室清掃を補助した時に注意深く観察してみたけど、よくわからなかった。


 そもそも物が少なかったから。旦那様はどのようなお仕事をされているのかも、わからない。


 働いている姿を見たことがないのだ。一日中、家の中にいるのに。


「…………」


 奥様は旦那様とそう変わらないほど、女性としては背が高く、そして大変美しい方だ。


 日頃の服装から体の線が浮き彫りになるタイトな装いより、ラインが隠れるゆったりとした服を好まれている。


 一度、奥様の湯浴みを手伝った時に見た、同性から見ても鼻血が出そうなプロポーションは、誇るものではなく隠すものらしい。


 そして、奥様は一日中本を読んでいらっしゃる。文字通り、睡眠と食事以外はずっと、何かしらの本を開いておられるのだ。


「…………」

「…………」


 ご子息は二人。男の子と女の子の双子だと聞いている。


 お二人はいつもご一緒にいる様子を拝見している。それこそ、何をしていることもないのに、片時も離れないのだ。


 一番驚いたのは、トイレや浴室まで一緒だったこと。さすがに双子の兄妹とはいえ、異性と一緒には//(時間切れ)


 あと物語に困ったら設定をぶち込んで文字数を稼ぐのも、短編ではやめた方がいいんでしょうけどね。長編の癖、と思っておきます


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