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856回目 2021/7/17

 今回の分を書いたとき、たぶん疲れてたんだと思います。


 一回目

 お題『思い出の牢屋』

 必須要素(無茶ぶり)『干支』

 文字数『1051文字』 未完


 タイトル『12年の回顧旅情』


「……はっ!」


 あぁ、くそ。まただ。


 今はいつだ? 僕は何歳で、どこにいる?


「貴文!」


「……ぁ」


 母、さん。


「もう、いきなり走ったら危ないでしょう!」


「ごめん……」


 口が勝手に動くのは変わらず、か。


 にしても、運がいいのか悪いのか。


 まさか、母さんが生きている時代に、また出会えるなんて。


「膝を擦りむいてる……大丈夫? 痛くない?」


「うん……だいじょうぶ」


「また転んだら危ないから、帰るまで手を繋いでいきましょうね」


「うん!」


 あぁ、こんな風に笑う人だったんだな。


 僕が自力で思い出せる範囲には、もう母親の姿はどこにもなくて。


 六歳くらいの時に、交通事故で亡くなったと父さんから聞かされて、もうアルバムの中でしか会えない人だった。


 話したい。


 立派になったと、直接伝えたい。


 だけど、それは無理だ。というか、今僕が自由にできることは、考えることくらい。


 もう体感では一ヶ月ほど、自分の思い出に閉じ込められたままだ。


 ほんの少しの好奇心で、父さんの血筋が受け継いでいた霊的な術を試したバチが当たったんだろう。


 自分の意識を過去に閉じ込めて、干支一回り分の記憶をランダムに見せ続ける。


 本当なら、自分以外の誰かに使って肉体の自由を奪う術だと、古い本には書いてあった。


 危険な術だとも承知していた。下手をすれば、二度と意識が戻らないかもしれない、ってことも。


 でも……それでも。


「今日の晩ごはん、何が食べたい?」


「んーと、ハンバーグ!」


「ハンバーグか……うん。冷蔵庫にミンチはあるし、ハンバーグにしよっか」


「やったー!」


 ひと目だけでも、会いたかったんだ。


 写真に閉じ込められた笑顔が、僕の目の前で動く姿を。


 わかってる。これは僕の記憶の中の出来事で、僕が直接干渉できることなど何もない。


 でも、あぁ……。


「その前に、ちゃんと手を洗ってうがいして、膝の怪我も消毒しないとね」


「えー! いたいのやだー!」


「貴文が転ぶのが悪いんでしょう? 少しは我慢なさい」


 記憶の牢獄が初めて、僕に見せてくれた奇跡は、これほど眩しく尊いものだとは。


 あまり、知りたくなかったな……。


 母さんの面影が、輪郭を強くしてしまった。


 もう、知らないままではいられなくなった。


 この人は、僕が走り回って飛び出した横断歩道で、轢かれてしまったんだ。


 この人のえかぉ//(時間切れ)




 二回目

 お題『希望のジジィ』

 必須要素(無茶ぶり)『クリスマス爆破計画』

 文字数『870文字』 未完


 タイトル『正気になれない配達人』


「のう、トナカイや……このオーバーワーク上等なイベントを爆破させてみたくはないか?」


「なにトチ狂った事言ってんだジジィ」


 普段と同じ好好爺といった表情のまま、まるで夕飯の献立を聞くかのように犯罪計画を持ちかけたジジィに思わず突っ込んだ。


「アンタ、仮にもサンタクロースやってんだろ? 子供たちの希望を叶える存在が絶望を振りまこうとしてどうする?」


「毎年同じことの繰り返しなんだから、一年くらい真逆のことがあってもいいと思うがなあ」


「いいわけないだろ、戦争でも起こしに行くのか」


「ああ、やりたいのなら応じてやるとも。こちとら、喋るトナカイと一組で世界中をプレゼントを配りに回り、それ以外の日は子供たちのプレゼントのためにバイト三昧だぞ? 殺す気か? サンタクロース職はただでさえ潰しがきかんのに労災もおりん。そのくせ、一年に一度は家族や恋人同士で和気藹々と過ごす夜を、まるで見せつけられるような形で横目にしながら惨めさを噛み締めるしかない。こちらは子供達の夢を壊さないため、プライベート返上で一年のたった一日のために時間と労力を費やしておるため、ロクな出会いなどない。職場恋愛といっても、サンタクロース職は見た目が第一条件だから異性がそもそもいない。トナカイのメスなど女性に入らんしなぁ」


「おい、メスの何が悪いんだよ?! はっ、これだから違いもわからない人間は!」


「お主らとて、特徴的なパーツがない限り人間の顔など判別できようもないではないか。まあよい。

 しかしわかっただろう? やりがいだけで我を通すのも、もう限界なんだ。子供の笑顔だけではもう、取り返しがつかなくなるほど心が荒む仕事なんだよ、サンタクロースなんてのは」


「うわー、聞けば聞くほど夢も希望もないな……」


 長々と、淡々と話すサンタのジジィに、本当の限界が近いことはすぐわかった。


 穏やかな口調はそのままに、ちょいちょい毒吐くから普通に怖い。


 長年、人間に飼い慣らされて野性を失ったトナカイにも、よくわからない恐怖が押し寄せるほど//(時間切れ)


 というか、体感でしかありませんが『クリスマス爆破計画』の遭遇率が異様に高い気がします。


 もう十回くらいは『クリスマス爆破計画』で悩まされた気がするのは気のせいでしょうか?


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