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847回目 2021/7/8

 オチをどうするつもりだったのか、過去の自分に聞きたい二作になりました。


 一回目

 お題『シンプルな悲しみ』

 必須要素(無茶ぶり)『文学』

 文字数『1130文字』 未完


 タイトル『唯一の家族』


 父親が死んだ。殺人事件だった。


 犯人は捕まっていて、いつの間にか実刑も決まっていた。その間、私の記憶はひどく曖昧だ。


 どうやら犯人は、とある文学作品に出てくる殺人犯の手口を模倣していたらしい。その作品では連続殺人だったが、幸か不幸か被害者は父だけだった。


 何の慰めにもならないけれど、被害者が一人で済んだのは、よかったんだろう。


 唯一の遺族だった、私の心情を考慮に入れなければ。


「……お父さん」


 仏壇と遺影の前で、目を開けて合掌を解く。線香の香りが鼻をくすぐり、しかし私を癒してはくれない。


 物心ついた頃から、父子家庭で育った。母の話は、子供の頃にはしただろうが、今では話題にあげることすらない。


 父がいれば、私はそれでよかった。死別したのか離婚したのか、そんなことさえ知らなくていいと思っていた。


 父も父で、私が生まれる頃にはすでに両親は亡くなっていたらしいし、兄弟もいないらしい。


 母方の親戚は苗字すら知らない時点で、私たちは互いしか縁者がいない状態だった。


 そんな家族が、思いもやらぬ形でいなくなってしまった。


「お父さん……」


 あぁ、まただ。


 涙が音もなく、頬を伝っていく。


 それなりに時間が経っても、私の中ではまだ、父が死んだことを受け入れられていないのかもしれない。


 情緒が安定しないのだ。たまにこうして、何でもない時に涙が流れて止まらなくなる。


 頭の中では冷静に考えられるのに、体は、まだ悲しみを発露しようと動いていた。


「これから、どうしたらいいんだろうね?」


 私はまだ学生だ。保険金のおかげで高校は卒業できそうだけど、大学は心許ない。


 進学か就職か……つい先日も、担任と私だけの三者面談で聞かれたが、答えられなかった。


 私は、どうしたいのたろう? どうなりたいのだろう?


 そんな話も、お父さんとしてみたかったのに。


 ピンポーン。


「……誰だろう?」


 久しぶりに家の呼び鈴を聞いた気がする。


 通販などはほとんど利用しなかったし、誰かから郵便が来ることも稀だった家だから、たまに響いた呼び鈴の音にビックリしていた子どもだったっけ。


「……はい」


 念のため、ドアスコープから誰がを確認してから、扉を開ける。チェーンはかけたままだ。


 訪ねてきたのは、知らない男女。夫婦だろうか? 中年くらいの年齢に見える。


 こんな年代の知り合いなんていないから、父親の繋がりだろう。でも、父親は人付き合いが下手で、友人もいないと言っていたはず。


 誰だろう?


「あぁ……あなたが、真央?」


「……そうですが、どちら様ですか?」


 名前をしられ//(時間切れ)




 二回目

 お題『臆病な排泄』

 必須要素(無茶ぶり)『切符』

 文字数『1003文字』 未完


 タイトル『傷心旅行のエトセトラ』


「ふぅ……」


 席に着いた途端、窓枠に肘をついて外の景色を眺める。


 新幹線の窓側席、もうすぐ出発らしく発車前のメロディが車内にまで聞こえてきた。


 さっき購入した切符をポケットの中に入れ、売店で買ったペットボトル入りのコーヒーを一口。


 本当なら彼女とくるはずだった旅行は、その直前で親友に寝取られていた事実を持ってご破算になった。


 少し前まではあんなに楽しく計画していたと言うのに、もう見る景色全てが灰色に見える。


 彼女との旅行が急遽失恋の傷心旅行になったが、決行したのは単なる意地だ。


 元カノと元親友のせいで、心から楽しみにしていた旅行そのものがなくなるのも、ものすごく癪だったし。


 せめてこの旅行で、少しでも心の傷を癒せたら、という気持ちもある。正直、有給を取り消してまで仕事をする気分でもなかったから。


「…………はぁ」


 知らず漏れたため息は重い。すでにトップスピードになっただろう新幹線の車窓からは、目まぐるしい速度で見慣れた街を追い越していく。


 都会に出て仕事を始め、生活にも慣れてきて十年になるだろうか。


 この年齢で結婚を考えていた恋人に逃げられるのは、改めて考えても泣きたくなる。


 実家に紹介しようと思っていた矢先ってのも大きい。期待が大きかっただけ、失望もまた大きい。


「……うぅ」


 いや、もう余計なことを考えるのはやめよう。


 今はそんなことより、とても重要なことが差し迫っている。


「う……っ!?」


 うんこに行きたい!!


 くそ、なんで新幹線が出発した瞬間に波が来るんだクソ! 車内のトイレなんか、恥ずかしくて使えないってのに!


 昔、小学校でうんこをしてから、俺のあだ名がウンコマンになってしまい、それ以来公共の場所に設置してあるトイレには入らなくなってしまった。


 ぎりぎり、妥協しても駅構内のトイレまで。新幹線の中なんて、いつ誰が迫ってくるかわからない状況で用なんて足せない。


「ぐ、ぁっ!」


 腹痛の波が短く、大きくなってきた。


 まずい、このままだと本当に中年のおっさんが盛大にお漏らししてしまう。しかも大を。


 由々しき事態だ。緊急事態でエマージェンシーだ。


 それでも俺は、席を立つことをしない。


 俺の中ではこの空間にトイレは存在していない。よく見るトイレ表示の幻覚が見えるだけの、いどうす//(時間切れ)


 フリが大きい(長い)のが私の書き方の特徴ですが、どうジャストミートさせるつもりだったのか。短編のオチは本当に難しいので。


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